Story
ロンドンで剛腕トレーダーとして名を馳せ、リッチなシングル・ライフを送るマックス(ラッセル・クロウ)のもとに南仏プロヴァンスに住むヘンリーおじさん(アルバート・フィニー)の訃報が届く。子どもの頃、夏休みを共に過ごしたヘンリーが教えてくれた生きる知恵があればこそ、今の成功があるのだったが、ここ10年はすっかり疎遠になっていた。それでも一番近い親戚であるマックスがシャトーとブドウ園を相続することになり、20数年ぶりに懐かしい土地を訪れるのだった…。(goo映画より)
2006年/アメリカ/リドリー・スコット監督作品
評価 ★★★★☆
ベストセラー作家ピーター・メイルの「南仏プロヴァンスの12ヶ月」を親友の映画監督リドリー・スコットが映画化した作品。
映画の背景について
金融センターはニューヨークからロンドンへ
冒頭のパワフルなトレード場面が象徴するように金融の中心は、NYからロンドンへ移りつつあります。主にアメリカ本土のビジネス上での規制強化を嫌っての動きですが、一方で、ウディ・アレンも拠点をNYからロンドンへ移したように、これからは経済・文化の中心としてロンドンは目を離せなくなりそうです。
カリフォルニアワイン VS. フランスワイン
カリフォルニアワインの台頭によってフランスワインの地位は脅かされつつあります。カリフォルニアからやって来たヘンリーおじさんの娘クリスティが、シャトーの葡萄園を管理してきたデュフロと、ぶつかりながらも葡萄園の運営に今後大きな役割を果たすと思われますが、こういった背景を意識して描いたものと思われます。
映画の内容はと言うと、
原題のグッドイヤーはヴィンテージワインとなる葡萄が収穫された年のことを表しています。
この映画は、主人公マックスの人間再生の過程を、あたかも手間ひまかけて育てた葡萄がヴィンテージワインに生まれ変わるように描いています。
マックスは、20年ぶりに農場へ戻り、少年時代の叔父とのやりとりを回想します。叔父との語らい、一緒にプレイしたテニスやクリケット。そして、プール際でマックスに囁いた少女の言葉。断片的なこれらの触れ合いの想い出が、本当に豊かな人生とは?との問いかけとなって、マックスの中で熟成されて、ある日一気に花開きます。そして、これまでのペーパーライフを捨てて、より芳醇な人生を歩むきっかけをあたえることになります。
マックスがホントの幸せを見つけた年、それをワインのグッドイヤーにかけているわけですね。
トレーダー時代のマックスは正直腐った奴だったわけですが、程よく貴腐ワインに生まれ変わったのでした。
評価 ★★★★☆
主人公の敏腕トレーダー、マックスを演じるのはオスカー俳優のラッセル・クロウ。
南仏プロヴァンス、素晴らしい景色が広がるとても美しい土地ですね。ロンドンの大都会で敏腕トレーダーとしての人生に満足していたはずの主人公マックスが、思いがけない休暇からこの土地を訪れて、本当に幸せな人生とは何か、自分の人生を見つめ直すきっかけになったのも分かるような気がします。
マックスがこの土地で休暇を過ごすうちに、子供時代にヘンリーおじさんと過ごした夏休みを思い出すようになり、新しい自分(それとも本来の自分かな)を再発見して、ロンドンでは見られなかった、陽気でのびのびとした楽しい姿を見せてくれたのも良かったです。特に、マックスとデュフロ(ディディエ・ブルドン)のテニスの対決シーンは、マックスの別の一面が見れたようで、手に汗握る迫力で興奮しましたね。
そして、この映画に華を添えてくれた二人の女性の存在も良かったです。地元のレストランのオーナーのファニー(マリオン・コティヤール)と、カリフォルニアからきたヘンリーおじさんの娘クリスティ(アビー・コーニッシュ)、どちらもセクシーな美しい女性で、スクリーンに登場する度に、映画がぐっと華やかになった印象がありました。最初、この映画はマックスとファニーの恋愛映画かと思ったのですが、どちらかというと恋愛の部分はこの映画ではおまけのような感じでしたね。彼女たちの存在が、マックスのプロヴァンスでの休暇を、余計に甘くロマンティックなものに感じさせる効果があり、ついにはマックスがロンドンからの移住を決心させたのも分かるような気がします。
私は、マックスに起きた出来事は、偶然ではなくて必然だと思っています。マックスがこのままロンドンでトレーダーとしての人生を歩んでいたら、結果的にあまり良い人生は送れていなかったでしょう。彼がプロヴァンスで新しい人生を生き直すことができたのも、より良い人生を送るために運命が必然的にそうさせたような気がしてならないです。それから、亡くなったヘンリーおじさんが、マックスの子供時代から生きる知恵を授けてくれたように、ヘンリーおじさんからマックスへの最後の贈り物だったのかもしれません。
映画『プロヴァンスの贈りもの』公式サイト
(「プロヴァンスの贈りもの」2007年8月 名古屋 ゴールド劇場にて鑑賞)
ロンドンで剛腕トレーダーとして名を馳せ、リッチなシングル・ライフを送るマックス(ラッセル・クロウ)のもとに南仏プロヴァンスに住むヘンリーおじさん(アルバート・フィニー)の訃報が届く。子どもの頃、夏休みを共に過ごしたヘンリーが教えてくれた生きる知恵があればこそ、今の成功があるのだったが、ここ10年はすっかり疎遠になっていた。それでも一番近い親戚であるマックスがシャトーとブドウ園を相続することになり、20数年ぶりに懐かしい土地を訪れるのだった…。(goo映画より)
2006年/アメリカ/リドリー・スコット監督作品
評価 ★★★★☆
ベストセラー作家ピーター・メイルの「南仏プロヴァンスの12ヶ月」を親友の映画監督リドリー・スコットが映画化した作品。
映画の背景について
金融センターはニューヨークからロンドンへ
冒頭のパワフルなトレード場面が象徴するように金融の中心は、NYからロンドンへ移りつつあります。主にアメリカ本土のビジネス上での規制強化を嫌っての動きですが、一方で、ウディ・アレンも拠点をNYからロンドンへ移したように、これからは経済・文化の中心としてロンドンは目を離せなくなりそうです。
カリフォルニアワイン VS. フランスワイン
カリフォルニアワインの台頭によってフランスワインの地位は脅かされつつあります。カリフォルニアからやって来たヘンリーおじさんの娘クリスティが、シャトーの葡萄園を管理してきたデュフロと、ぶつかりながらも葡萄園の運営に今後大きな役割を果たすと思われますが、こういった背景を意識して描いたものと思われます。
映画の内容はと言うと、
原題のグッドイヤーはヴィンテージワインとなる葡萄が収穫された年のことを表しています。
この映画は、主人公マックスの人間再生の過程を、あたかも手間ひまかけて育てた葡萄がヴィンテージワインに生まれ変わるように描いています。
マックスは、20年ぶりに農場へ戻り、少年時代の叔父とのやりとりを回想します。叔父との語らい、一緒にプレイしたテニスやクリケット。そして、プール際でマックスに囁いた少女の言葉。断片的なこれらの触れ合いの想い出が、本当に豊かな人生とは?との問いかけとなって、マックスの中で熟成されて、ある日一気に花開きます。そして、これまでのペーパーライフを捨てて、より芳醇な人生を歩むきっかけをあたえることになります。
マックスがホントの幸せを見つけた年、それをワインのグッドイヤーにかけているわけですね。
トレーダー時代のマックスは正直腐った奴だったわけですが、程よく貴腐ワインに生まれ変わったのでした。
評価 ★★★★☆
主人公の敏腕トレーダー、マックスを演じるのはオスカー俳優のラッセル・クロウ。
南仏プロヴァンス、素晴らしい景色が広がるとても美しい土地ですね。ロンドンの大都会で敏腕トレーダーとしての人生に満足していたはずの主人公マックスが、思いがけない休暇からこの土地を訪れて、本当に幸せな人生とは何か、自分の人生を見つめ直すきっかけになったのも分かるような気がします。
マックスがこの土地で休暇を過ごすうちに、子供時代にヘンリーおじさんと過ごした夏休みを思い出すようになり、新しい自分(それとも本来の自分かな)を再発見して、ロンドンでは見られなかった、陽気でのびのびとした楽しい姿を見せてくれたのも良かったです。特に、マックスとデュフロ(ディディエ・ブルドン)のテニスの対決シーンは、マックスの別の一面が見れたようで、手に汗握る迫力で興奮しましたね。
そして、この映画に華を添えてくれた二人の女性の存在も良かったです。地元のレストランのオーナーのファニー(マリオン・コティヤール)と、カリフォルニアからきたヘンリーおじさんの娘クリスティ(アビー・コーニッシュ)、どちらもセクシーな美しい女性で、スクリーンに登場する度に、映画がぐっと華やかになった印象がありました。最初、この映画はマックスとファニーの恋愛映画かと思ったのですが、どちらかというと恋愛の部分はこの映画ではおまけのような感じでしたね。彼女たちの存在が、マックスのプロヴァンスでの休暇を、余計に甘くロマンティックなものに感じさせる効果があり、ついにはマックスがロンドンからの移住を決心させたのも分かるような気がします。
私は、マックスに起きた出来事は、偶然ではなくて必然だと思っています。マックスがこのままロンドンでトレーダーとしての人生を歩んでいたら、結果的にあまり良い人生は送れていなかったでしょう。彼がプロヴァンスで新しい人生を生き直すことができたのも、より良い人生を送るために運命が必然的にそうさせたような気がしてならないです。それから、亡くなったヘンリーおじさんが、マックスの子供時代から生きる知恵を授けてくれたように、ヘンリーおじさんからマックスへの最後の贈り物だったのかもしれません。
映画『プロヴァンスの贈りもの』公式サイト
(「プロヴァンスの贈りもの」2007年8月 名古屋 ゴールド劇場にて鑑賞)
リドリー・スコット&ラッセル・クロウの顔ぶれでこの題材がとても興味津々。
お二人とも4つ星で、高評価ですね!
恋愛映画というよりも人生ドラマでもあるのかな。
私も南仏プロヴァンスにいってみたい!!
P.S. nyancoさん、コメントありがとうございました(*^^*)
コメント頂いて嬉しいです!
やっぱり、リドリー・スコット&ラッセル・クロウのコラボがとても上手くいった映画だと思います。
恋愛映画かと思ってそんなに期待していなかったのですが、どちらかというと人生ドラマの方に重点を置いていて、思った以上に面白い素敵な映画でした!
また、南仏プロヴァンズの景色がとても美しくて、こんなところに休暇に行けたら最高ですね~。(^^)♪
こちらこそ、アイマックさんにはいつもコメントを頂いて、私もwancoもとても励みになってます♪
ありがとう!
wancoさんの 背景・解説を読んで
すごく勉強になりました。
グッドイヤーの意味も初めて知りました。
ワインとマックスが かけてあったのですね♪
nyancoさんの「必然」という感想も納得。
だからこそ「贈り物」という邦題がつけられたのかもですね。
確かに(私は母を亡くしているので)
死に行くヒトは 生き残るものへ
最後まで気を配り
残していってくれる(モノという意味だけではなく)
ものですから
おじさんは マックスへ 「素晴らしい人生」を
置き土産にしていってくれたんでしょう。
TBさせて頂きますね♪
これは試写会で観てすごく気に入って、リピートした上、原作(ピーター・メイルの「プリヴァンスの12ヶ月」の後、リドリー・スコットに勧められて、新しく書き下ろした「プロヴァンスの贈りもの」)も買って、友人にも映画を勧めました。
友人はワイン屋さんを営んでおられるので、ご夫婦で行かれたのですが、ご自分たちで持っておられるフランスのワイン畑のことや、ご主人が勉強のために行かれてたプロヴァンスのブドウ畑のことをとても懐かしく思い出されたようでした。
ラッセル・クロウが少々ごつい感じすぎるのが難点でしたが、少しずつ少年の頃のことを思い出すシーンや、自分の人生を思い直していくシーンはすごく好きです。
プロヴァンスの自然が彼を変えてくれたんでしょうね~
恋愛は私も付け足しだな、と思いましたが、彼女は魅力的で、子供の頃に出会っていた、というエピソードが素敵でしたね。
DVDが出たら買おうと思っています。
リドリー・スコットと原作者ピーター・メイルは二人がまだ現在の仕事に就く前からの知り合いだったそうですね。
原作は謎のワインのことと、クリスティとマックスのことが中心になっていて、随分と映画は趣向を変えてありました。
イメージではやっぱりヒュー・グラントだったのですが、翻訳者の方もそうイメージされていたみたい。
コメディってこともあるのかな。
でも映画は映画で好きだったので、それなりに良かったし、原作も面白かったと思います。
>程よく貴腐ワインに生まれ変わったのでした。
まさにその通りですね! 最初は嫌な奴でした~(笑)
ラッセル・クロウのコミカルな演技もなかなか良かったです。
F・ペリー vs ラコステのテニス対決は、nyancoさんの書かれているように、マックスの別の顔が見られて面白かったです。
>偶然ではなくて必然
なるほど~。少年時代に、ヘンリーおじさんから授かった知恵と愛情が、時を経てようやく心に響いたのでしょうね。
鑑賞後は、とても清々しいキモチになれました。
ところで、マリオン・コティヤールの『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』もいよいよ公開されますね。予告編で観る彼女は、別人のようで驚きました!
こちらの作品もとても楽しみです。
まだまだお忙しい日々かと思いますが、お身体ご自愛くださいね。
お返事は、お気になさらずに~
お返事が遅くなってしまってごめんなさいね。。
グッドイヤーという原題は、マックスとワインがかけてあって本当にお洒落なタイトルですよね!
邦題の「~贈り物」の方も、こちらのタイトルの方がより映画の内容にマッチしている感じがして、とても良かったです。
私は「必然」のような感じがして、このような感想になってしまったのですが、^^: 他のブロガーさんたちはどういう風な解釈をしたのか、それもまた楽しみですね♪
TBありがとうございました。
おかげさまで引越しの方も無事片付きまして、やっと一段落出来そうです。
これからもどうぞ宜しくお願いします。
この映画は、私も久しぶりにリピートしてもう1度観たいと思えるほど素敵な映画でした♪
プロヴァンスの自然もとても美しかったのですが、それ以上に登場人物たちがみな魅力的で、本当に美味しいワインを飲んだようなそんな印象を持った映画でしたね。
私はマックスとラッセル・クロウのイメージがぴったりだと思っていたのですが、当初はヒュー・グラントをイメージしていたとは知りませんでした。
ヒュー・グラントを起用していたら、もっとラブコメの要素が強くなっていたかもしれないですね。(^^)
原作の方は、マックスとクリスティのことが中心になっているんですね。
映画は映画でとても良かったのですが、欲を言えば、もう少し恋愛の部分も描いてほしかったところです。^^;
ラブストーリーとして期待して観に行った人は、ひょっとしたら原作の方が楽しめるかもしれないですね。
ご友人の方は、この映画を観てとても懐かしかったでしょうね。
実際にプロヴァンスの葡萄畑を訪れたことがあるなんて、とても羨ましいです!
私はワインについてあまり知識がないので、映画の雰囲気しか楽しめなかったのですが、ワインの専門家がこの映画を観たら、また一味違った解釈が出来て、もっとこの映画を楽しめそうですよね。
久しぶりに観終わって素敵な余韻にひたれる映画だったと思います♪
こちらにもコメントどうもありがとうございました。(^^)
私はラッセル・クロウのシリアスな演技しか知らなかったので、このようなコミカルな演技が見れて、ちょっと得した気分になりました♪
テニスの対決シーンは、ラッセル・クロウのアイデアで取り入れられたみたいですよ。
ちょっとしたアクションシーンを観ているみたいで楽しめましたね。
『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』は気になっていたのですが、
マリオン・コティヤールが演じていたとは知らなかったです~。。
それを聞いて、余計に観たくなりましたね!
雑誌でも、おすぎがマリオンの演技を絶賛していました。^^;
本当に奇麗でセクシーな女優さんですよね。
引越しの方はおかげさまで無事片付きましたので、これからはやっとブログに時間が取れそうです~♪
Anyさんも季節の変わり目なので、体調にはくれぐれも気をつけてくださいね。
これからも宜しくお願いします!
DVDで観ました~
リドリー・スコットってこういう映画もつくれるんですね。
ラブコメ風で、ちょっと緩い感じがして退屈してしまいました。。
でもプロヴァンスにはいってみたいです!(たぶん無理)
女優陣が魅力的でした。
スコット監督とラッセル・クロウの最新作もうすぐ公開の「アメリカン・ギャングスター」が楽しみですね。