夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

屋根裏部屋のマリアたち

2013年05月18日 | や行の映画
Story
1962年、パリ。株式仲介人のジャン=ルイ・ジュベール(ファブリス・ルキーニ)は、妻シュザンヌ(サンドリーヌ・キベルラン)が雇ったスペイン人メイドのマリア(ナタリア・ベルベケ)を迎え入れる。彼女は、シュベール家と同じアパルトマンの屋根裏部屋で、同郷出身のメイドたちと暮らしていた。軍事政権が支配する故郷を離れ、異国で懸命に働くスペイン人メイドたちに、次第に共感と親しみを寄せるジャン=ルイは、やがて機知に富んだ美しいマリアに魅かれてゆくのだった。しかし、そんな夫の変化に無頓着なシュザンヌは、彼と顧客の未亡人との浮気を疑い、夫を部屋から追い出してしまう。こうしてその夜から、ジャン=ルイはメイドたちと同じ屋根裏で一人暮らしを始めるが、それは彼に今まで味わったことのない自由を満喫させることになる……。(Movie Walkerより)
2010年/フランス/フィリップ・ル・ゲ監督作品






評価 ★★★★

ファブリス・ルキーニはフランス映画の俳優の中でも結構好きな人なんですが、この映画でも彼特有のどこかとぼけた感じのある演技が楽しめました。
当時のフランス人がスペイン人に抱く優越感みないなものがさりげなく描かれているのですが、そのスペイン人に自由を教わるところが皮肉な面白さです。彼女達はフランコの独裁政権から逃げて来た訳ですが、フランス人もまた知らず社会の慣習に抑圧されていた、といったところでしょうか。

ファブリス・ルキーニ演じるジャン=ルイが屋根裏部屋に一人暮らしして初めて開放感を得るところからがこの映画のハイライトで、はたしてマリアと一緒になるのか、だとしたら奥さんとの関係をどう清算するのか、というところが興味の焦点となります。そして結局マリアの元に行く訳ですが、別れた奥さんも特別に嫌な女性に描かれていなくて、彼女なりに苦労していたというところに、フランス映画的なリアリティを感じますね。







評価 ★★★★

メイド達のキャラが立っているのがおおいに楽しめます。映画の導入部で、彼女達がそのネットワークを駆使してマリアの家事を助けたりするところでまず笑わせてくれました。
そのマリア役の女優ですが、女性から観てもとてもセクシーでジャン=ルイがほれてしまうのもわかる気がしました。
メイド以外の脇役も丁寧に描かれているのがこの映画の優れているところですね。ジャン=ルイの職場の同様や、彼の息子達など、どれも個性豊かで楽しめました。

チョイ役ながら個人的に印象に残っているのがマリアの伯母の夫(尻に敷かれまくってる役です)で、彼が「あの女(妻)は男女の愛が分からん」と言って、マリアを探しにやって来たジャン=ルイに彼女の居場所を教えるのですが、彼の心境が垣間見えて面白かったです。
とにかく観ている間中、くすくす笑いが絶えない、とってもフランス映画らしいコメディでした。


映画『屋根裏部屋のマリアたち』公式サイト


(「屋根裏部屋のマリアたち」2013年 3月 塩尻市 東座 にて鑑賞。)

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