夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

アクロス・ザ・ユニバース

2008年11月29日 | あ行の映画
Story
1960年代。リバプールからアメリカへ、ジュード(ジム・スタージェス)が父親を捜しにやってきた。彼は父親との再会には失望したものの、新しい友人マックス(ジョー・アンダーソン)やその妹ルーシー(エヴァン・レイチェル・ウッド)と出会う。やがてジュードはマックスとNYに向かい、歌手のセディ(デイナ・ヒュークス)が住むアパートの間借り人に。ギタリストのジョジョ(マーティン・ルーサー・マッコイ)、同性愛者のプルーデンス(T.V.カーピオ)らと出会いい自由な時を満喫していた。兄を訪ねてやってきたルーシーとの恋に落ちるジュード。しかしマックスは徴兵されベトナムへ…。(goo映画より)
2007年/アメリカ/ ジュリー・テイモア監督作品





評価 ★★★★★

ジュリー・テイモアと言えば、「タイタス」や「フリーダ」で意表をついた映像表現を楽しませてくれました。今回の「アクロス・ザ・ユニバース」では、そのビジュアルの魅力が全編に亘って炸裂しています。

特に秀逸だと思ったのは、

1.徴兵検査のシーン。ポスターのアンクル・サムが”I want you”と、突如動き出す。ロボットみたいに皆同じ顔をした不気味な係官。兵士達が大量生産されるその無慈悲さが強烈に表現されています。
2.傷病兵達の病室で突如始まる、セクシーな歌とダンス(ダンサーはサルマ・ハエックだったのね)。注射器の中に現れるダンサーにはやられた。シェルショックの兵士の心中をユニークに映像化してます。
3.サイケデリックな大陸横断旅行。開放的というよりも現実逃避的な感覚を強く感じさせられました。


その他、イチゴの爆弾など、戦場の悲惨さを間接的に表現した箇所が印象的。ジュリー・テイモアのイマジネーションの豊かさには本当に尊敬すべきものがありますね。
単に映像が斬新なだけでなく、それが歌と物語と渾然一体となって構成されている所が感心させられます。

wancoは特にビートルズのファンではないのですが、こうして映像と共に聴くと彼等の詩は実に示唆に富んでいますね。
そして、反戦運動もニューエイジ思想も、そんなの関係ない!とばかりに、” 愛こそはすべて ” と唱い上げる。このラストまで、映像世界に酔いしれた2時間11分でした。


映画『アクロス・ザ・ユニバース』公式サイト


(「アクロス・ザ・ユニバース」2008年11月 塩尻市 東座にて鑑賞)

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