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スター楽屋って

2010年05月05日 | アメリカ劇場事情
 


先日、日本発のミュージカル“葉っぱのフレディ”NY公演の劇場下見に同行してきました。
訪れたのはNY市立大学の1つでリンカーンセンターにも程近いジョン・ジェイ・カレッジ。
その学内にあるGerald W. Lynch Theaterという劇場です。
もうこのブログで何度も書いていますが、大学の劇場と言っても日本のそれとは随分違います。
このジェラルド・リンチ劇場も学内の施設でレンタルもしていますが、
むしろシーズンごとの自主事業が活動の中心です。
日本の公立文化ホールや大学の劇場などよりも余程、自主事業としての舞台公演を実施しています。
NYは他にも民間の劇場が多数あるので目立ちませんが、
大学の劇場もNYの劇場シーンを構成する重要なVenueと言えます。
余談ですが、開催場所のことを英語でVenue(ベニュー)と言います。
ちなみに、三谷幸喜作演出のミュージカル「トークライクシンギング」のVenueもNY大学内の劇場でした。

さて、表題の“スター楽屋”です。
“スター楽屋”って・・・随分あからさまな命名の仕方だと思いませんか?
だけど、アメリカの劇場には“スター楽屋”と呼ばれる楽屋を持つ劇場が多くあり、むしろ一般的とも言えます。
“スター楽屋”とは、舞台に近く定員1名~3名ほどの小さめの楽屋を指すことが多いのですが
文字通り“スターさん”がいる場合には、彼らがその部屋を使うことが多いですね。
日本的に言えば、“座長部屋”“看板女優部屋”と言った感じでしょうか。
このジェラルド・リンチ劇場にもスター楽屋が4つあります。
さらに面白いのは“スター楽屋”以外の楽屋、13名収容x2部屋あるのですが、その名称です。
それらの楽屋は“コーラスA”“コーラスB”と呼ばれていました・・・。
こ、こ、こ、コーラスって・・・。コーラスとスターの間がないのも面白いですね。
まあ、実際使用するときは、特に気にもしないで皆使っているんですけどね。
ちょっと、面白いですよね。
アメリカにも役者のランクによるヒエラルキーがあって、楽屋のサイズや位置にも反映するんですねえ・・・。

ちなみに“スターA”楽屋には、シャワー・トイレのほかにソファーも入っていました。
分かりやすい・・・・。




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