国際交流のススメ

舞台芸術・海外公演に関する情報をニューヨークから発信します。

ジョン・ジェイ・カレッジの劇場って

2010年05月05日 | アメリカ劇場事情



前回、NY市立大学・ジョン・ジェイ・カレッジ内のジェラルド・リンチ劇場の“スター楽屋”について書きました。
なので今回は舞台についての紹介です。
(さらなる詳細や舞台写真は劇場ウェブから入手可能です。すごく親切なサイトですよ。)

場所はリンカーンセンターに程近い、10番街の58丁目と59丁目の間にあります。
客席のキャパはオーケストラ425席+バルコニー180席の合計605席あります。
プロセニアムスタイルの舞台で間口は36フィート(約36間)で高さは19.5フィートあります。
奥行きはプロセラインから一番舞台奥のバトンまでが28フィート、壁までが34フィート、
さらにエプロン部分が5フィートあって、オケピが部分が約7フィートあります。
使用料ですが、仕込・リハーサル・バラシが1時間400ドルで、公演使用は4時間で4200ドルです。
つまり朝10時に入ってリハや手直しがあって午後8時から公演して10時に退館したとしたら
午前10時ー午後6時が$400x8時間=3200ドル、午後6時ー10時が$4200ですから、
合計で$7400になりますね。結構高いですねえ。
まあ実際に借りる場合のディスカウントや、含まれる人件費は不明ですが・・・。
ちなみに劇場から増員が出る場合は時給計算で$40/時間です。


 

舞台下手から上手を撮ったのと、綱元の写真です。
アメリカの劇場の良いところはバトンが多いことですね。
この劇場も28フィートの奥行きに、バトンが39本入っています。
だいたい20cmに1本、バトンがある計算になります。

右写真の左端に写っているのは、ブームと呼ばれるステージライトを仕込むためのパイプとベースです。
アメリカには日本にあるような照明用のスタンドというものがありません。
変わりに照明用のバトンとそれをまっすぐに立てるためのベースがあり、
台数や高さに応じてパイプを設営し照明機材を取り付けます。



搬入口は舞台下手の袖中にあって、出るとそこは59丁目になっています。
59丁目から舞台へは段差がありますが、劇場がランプを持っているので、
それを使えば特に問題はありません。むしろ搬入は簡易に行えます。

そして最後の写真は“コーラスA”楽屋ですー。
“大部屋”ですけど、使いやすいそうでしたよー。










最新の画像もっと見る