国際交流のススメ

舞台芸術・海外公演に関する情報をニューヨークから発信します。

大蔵流狂言・山本家の北米ツアーって(5:トロント)

2010年04月27日 | 海外公演
 


にゃーーーー!
なんと、1ヶ月ぶりのブログ更新となってしまいました・・・。
駄目ですにゃ。こんなことでは・・・。
しかし、間隔が空くほどに億劫になるものなんですね。
反省です。

さて、久々ブログは・・・大蔵流狂言・山本家の北米ツアー第5弾です。
山本狂言ツアーはNYのストーニーブルック、フィラデルフィア、ニューヨークとツアーした後、
カナダのトロントに行きました。
トロントでの受け入れ先は日系文化会館(Japanese Canadian Cultural Center)でした。
NYのジャパン・ソサエティなどと同様に、日系文化会館でも日本文化の紹介、
日本とカナダの交流と相互理解の促進のためのプログラムも開催していますが、
ここの大きな特徴は日系カナダ人のコミュニティサービスとその歴史の保存と紹介にあります。





太平洋戦争の頃には、カナダでも日系カナダ人に対する強制収容が行われました。
開戦後すぐに日系カナダ人と在加日本人の財産は没収され、
ブリティッシュコロンビア州の内陸部にあるタシュミ強制収容所に移された後、
ベイ・ファームスとレモン・クリークにある強制収容所への移動を余儀なくされたそうです。

戦後、日系カナダ人の財産、不動産は没収され、
連邦政府はロッキー山脈以東の地域への移住、又は日本帰国を命じました。
その後1970年代後半から1980年代、日系カナダ人抑留に関する記録が公開され、
損害賠償が請求され、1986年、日系カナダ人は抑留時に4億4,300万ドルの損失があったことが訴えられました。
(上記ウィキペディアからの参照)

当時の移民政策は当然ながら国策であったにも関わらず、
戦時中だけでなく、その移民政策の当初から大変な苦労があったようです。
南米などでは、開墾不可能な土地に強制的に住まわされたりといったことがありながら
日本政府はなんら救済措置を取らなかったとの話もあります。
さらには、そういった歴史教育も日本国内でさえ不十分な状況にあります。


 


ということで、日系移民の方たちの証言や歴史を保存し、紹介していくことも
日系文化会館の重要な役割の1つとなっています。
そして、その上で日本文化の紹介や交流事業にも尽力しています。
写真左上は日本の小物などを扱うショップ、右上はマーシャル・アーツの道場で、
柔道や剣道などのクラスもあります。


 


そして日系文化会館の重要な施設が劇場(小林ホール)です。
北米で、いわゆる日米・日加会館と名乗る組織で劇場を持っているのは
ロサンジェルスのJACCCとNYのジャパン・ソサエティだけだと思っていたので
劇場があると聞いたときは驚きました。
そして、実際に訪ねてみて再度、驚きました。
いや、その立派さに・・・。キャパが400席もあるんです。
多目的ホールですから、劇場のような昇降バトンなどはありませんが、
代わりに能舞台を持っています!!
いや、本当に驚きですが、能舞台を自前で持ってるんです。


 


いや、まあ、それがもう立派で。
サイズ的にも丁度良い大きさなんですね。
映画上映も行われているそうですが、ダンスや音楽の公演にも向いているなと感じました。


  


ここでちょっとした事件、というか、まあ個人的な事件なんですが、ありまして、
なんと、カナダのTV局にインタビューされました!
あのねえ・・・私、こういうの苦手なんですね。
しかし、逃げることができず、前夜から原稿を作って必死に覚えました。
結果は・・・・惨敗・・・・
まあ、でもね、僕に頼む側が悪いんだーということでー・・・。
下写真はロビーに展示されている過去の公演のポスターと
同じくTV局のインタビューを受ける館長のジェームズさん。
ああ、あのぐらい上手くインタビューをこなせていれば・・・。

 


そして公演は満員御礼の大盛況でした。
右からとっても左からとっても満席ですね。

  


会館の皆さんの受け入れ体制もばっちりで、非常にやりやすかったです。
トロントが山本狂言ツアーの最終地だったのですが、ここが最後で良かったなと思いました。
また、別演目でも帰って来たいと思えるべニューでした。
最後に日系文化会館スタッフの皆さんと記念撮影でパチリ!!








 


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