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放射線治療と医学物理

放射線治療、特に医学物理に関する個人的記録

LINACアイソセンターサイズの決定方法(star-shot)

2008年05月29日 | QA for Stereotactic Radiosurgery
A Gonzalez, et al.: A procedure to determine the radiation isocenter size in a linear accelerator, Med Phys, 31(6), 2004

LINACを用いた放射線治療ではアイソセンターのズレを定期的に確認することは必須項目です。方法論は多々あると思いますが、今回はstar-shotを使用した方法の紹介です。

理想のアイソセンターとは、ガントリー回転軸、コリメータ回転軸、カウチ回転軸の交差点であるといわれており、筆者は5枚のフィルムを用いて、アイソセンターポジション、たわみ解析を試みています。
① フィルムAxial配置+Gantry 0, 90, 225, 315deg
② フィルムCoronal配置+Gantry 0, 180deg, Collimator 0, 90deg (vertically up) , Collimator 10, 350deg (Vertically down)
③ フィルムCoronal配置+Couch 0, 45, 90, 315deg
④ フィルムAxial配置にてレーザをマークし(Couch 0deg)、Couch , Gantry 90deg + collimator 0, 90deg、およびCouch, Gantry 270deg + collimator 80, 100deg
⑤ フィルムCoronal配置 + Collimator 0, 90, 225, 315deg

レーザとの交差点までの距離として、x方向に-0.6±0.2mm, y方向に-0.1±0.3mm, z方向に-0.4±0.3mm、アイソセンターの大きさとして1.0mm±0.2mmという結果であった(不確かさは2 standard deviations)。

少々アイソセンターのたわみが大きい気がするが、3次元的な解析は試みたことがないのでこの程度なのかもしれない。

詳細は論文確認。