放射線治療と医学物理 第28号
Jochen Willner, et al.: CT simulation in stereotactic brain radiotherapy – analysis of isocenter reproducibility with mask fixation, Radiotherapy and Oncology, 45, 1997
従来頭部に対する定位的放射線治療はピンを用いて侵襲的に固定が行われ、分割照射を行うことには限界があったが、最近はより固定精度の良いマスクシステムが開発されFDAの認可も得られている。しかし、着脱式の場合再装着した際の位置ずれが問題となりそのQAは重要である。本論文ではBrainLABの着脱式マスクを使用した再現性をCTにて評価している。
方法および討論でも述べられているが、CTを用いたマスクの固定精度の検証はLINACの近くにCTが配置されている必要性がある。ゆえに診断用のCTと兼ねている施設では少々困難な検証方法かもしれないが、これにより3次元の位置ずれ(3D-vector)が評価できる。位置ずれ評価後、マスクを装着したままLINAC室に入室し治療を行っている。
22回のCT検証(患者数16名)の結果、平均的なずれとしてlongitudinal方向は0.4mm、lateral方向は-0.1mm、anterior-posterior方向は0.1mmであり、3D vectorとして2.4mm(S.D.1.3mm)と報告されている。
筆者の結論は以下である。
1. 高精度な頭部定位放射線治療のQAとしてCT検証は重要である。
2. 非常に小さなターゲットの治療においては、分割照射においてもsetupの再現性向上のためにCT検証が推奨される。
頭部固定の再現性および正確性は定位放射線治療において重要な項目のひとつである。上記結果から再現性よく固定されていることがわかるが、個々の患者において固定されている保証を得ることは重要と思われる。その際本論文は有用である。
詳細は論文で。
Jochen Willner, et al.: CT simulation in stereotactic brain radiotherapy – analysis of isocenter reproducibility with mask fixation, Radiotherapy and Oncology, 45, 1997
従来頭部に対する定位的放射線治療はピンを用いて侵襲的に固定が行われ、分割照射を行うことには限界があったが、最近はより固定精度の良いマスクシステムが開発されFDAの認可も得られている。しかし、着脱式の場合再装着した際の位置ずれが問題となりそのQAは重要である。本論文ではBrainLABの着脱式マスクを使用した再現性をCTにて評価している。
方法および討論でも述べられているが、CTを用いたマスクの固定精度の検証はLINACの近くにCTが配置されている必要性がある。ゆえに診断用のCTと兼ねている施設では少々困難な検証方法かもしれないが、これにより3次元の位置ずれ(3D-vector)が評価できる。位置ずれ評価後、マスクを装着したままLINAC室に入室し治療を行っている。
22回のCT検証(患者数16名)の結果、平均的なずれとしてlongitudinal方向は0.4mm、lateral方向は-0.1mm、anterior-posterior方向は0.1mmであり、3D vectorとして2.4mm(S.D.1.3mm)と報告されている。
筆者の結論は以下である。
1. 高精度な頭部定位放射線治療のQAとしてCT検証は重要である。
2. 非常に小さなターゲットの治療においては、分割照射においてもsetupの再現性向上のためにCT検証が推奨される。
頭部固定の再現性および正確性は定位放射線治療において重要な項目のひとつである。上記結果から再現性よく固定されていることがわかるが、個々の患者において固定されている保証を得ることは重要と思われる。その際本論文は有用である。
詳細は論文で。