「ストーリー・セラー」
著者 有川浩
ふらふら度★★★☆☆
20220708金→20220725月
読書歴30年、998冊目の読破である。OLで小説家の彼女と、サラリーマンでファンの彼の物語。「Side:A」と「Side:B」の2編からなる短編集なんだけど、「Side:A」が「Side:B」の劇中劇になっているので、1つの長編でもある。更に、作者の有川浩さんが既婚の女流作家なので、私小説っぽい雰囲気もあり、メタフィクションみたいな不思議な感覚の恋愛小説だった。
「Side:A」も「Side:B」も、主要人物の2人が彼女と彼として表記され、個人名が登場しない。同じような展開なんだけど結末の違う2つの物語は、作中の小説家である彼女が紡いだ物語として有川浩さんが書いているわけで、作中劇の境界が行ったり来たりする。恋愛小説なんだけど、ファンタジー小説みたいだったなァ。で、結局、2人は、どーなったの…?
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