「あかね空」
著者 山本一力
ふらふら度★★★☆☆
20230722土→20230801火
読書歴30余年、1016冊目の読破である。以前からジョン万次郎を主役にした歴史小説を読みたいと思っていた。で、翻訳モノの「ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂」を読んだが、ダイジェストっぽい感じで物足りなかった。続いて、井伏鱒二の「ジョン万次郎漂流記」を読んだが、娯楽要素が足りず、俺好みではなかった。やっぱり、山本一力さんの「ジョン・マン」が読みたい…。
しかし、山本一力さんの「ジョン・マン」シリーズは、現在7巻まで発行されているが、まだ未完であるらしい。どうせなら、一気に読みたいしなァ。それに、そもそも山本一力さんの著作を読んだことがないので、いきなり7巻超の大長編に挑戦するのは…。で、とりあえず、山本一力さんの長編を読んでみることに。さて、数ある長編の中から、何を読むべきか?
古本屋を巡って何冊かの長編を購入し、その中から、「あかね空」をチョイス。山本一力さんの初めての長編で、第126回直木三十五賞受賞し、映画化もされているそうだ。江戸を舞台にした人情物語は、いぶし銀。派手な展開はないが、読み物としてシンプルに楽しめた。が、しかし…。正直、巻末の解説で絶賛されているほど感動できなかったなァ。
京都の豆腐職人の大男が、一人、江戸に出て、店を構えるところから物語が始まる。大男の京風豆腐は、中々、江戸の人々に受け入れらなかったが、苦労を重ね、少しずつ認められていく…。良いお話なんだけどねェ。大男の嫁と長男がアホ過ぎて、感動がブレブレだった。俺は、根が薄情なので、この手の家族愛って苦手かも。うーん、ちょい残念な読後感…。
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