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宮廷画家ゴヤは見た

2008-10-11 23:14:58 | 活弁見聞録
ズレ:「邦題の響きから”家政婦は見た”ってな軽いノリかと思いきや原題のGoya's Ghostの響きどおりとてつもなく重厚な展開で、教科書的な歴史の記述では窺い知れないリアルな宗教や政治の不条理や理不尽てぇものがズッシリとのしかかってくるようだぜ。
 宗教には至って寛容というか無節操な日本の風土からすると異端審問やら宗教裁判なんてのは遠い過去の絵空事のようにも思えるけど、世界を見渡せば今現在でも宗教と権力が結びつく弊害は現実にありそうだし、革命だ解放だってフレーズもけして共産圏崩壊と共に消え去った訳じゃなさそうだし、なかなか絵画鑑賞のように典雅には構えていられねぇやな。
 例えばこのスペインのカトリック教会をイラクやアフガニスタンのイスラム勢力・革命の名の下に侵略してくるフランスを民主主義の御旗で押し寄せるアメリカに置き換えれば正に当世の国際情勢の写し鏡のようで、ゴヤ画伯の動静を通じてその時代に居合わせた衆生はどうしたもんかと問い掛けられてるようじゃねぇか」
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