オンライン句会入賞発表

■水煙発行所主催■

入選Ⅱ/2月句会

2006-02-10 23:11:12 | 2月句会
【入選Ⅱ/14句】
★渾身の初音の下をあるきけり/尾 弦
春の雪がちらつくこの季節にもう鶯の初鳴きが聞える。渾身の鳴声にいのちの躍動感がある。(安丸てつじ)
鶯の鳴き方をこんな風に聞こえる感性がすばらしい。しだいに鳴き方を整えようとする健気さは、人にも通じるからでしょうか? (霧野萬地郎)

★退院の一歩に踏みし春の泥/古賀一弘
病気快復の喜び、日常の生活に戻れる喜び、今まで気のつかなかった大地を踏むことの喜びを季語<春の泥>に集中させている。正に<生の歓喜>である。(守屋光雅)
退院の日を迎えて、まず最初に大地を踏みしめた時の喜びが伝わってきます。もう季節は春になっていて、その喜びもひとしおです。(藤田裕子)

★海苔乾く音のひびきや浦日和/篠木 睦
浜辺に沢山の海苔が乾かして在るのでしょうね。好天気に恵まれて艶の良い海苔が出来上がるに違いありません。まさに浦日和です。(堀佐夜子)
うららかな日、海苔を乾燥させているところなのでしょう。海苔の乾燥する音が聞いてみたいものです。(祝恵子)

★山の雪春風に乗り青空へ/河野一志
すっぽりと山を包んでいる雪が春風に乗ってとけていく様子が大らかに詠まれていると思います。・春風に乗り・が印象的です。(小川美和)

★梅蕾丸き空気を押し開く/池田多津子
丸い梅の蕾は、今、そこに抱える小さな「丸い空気」を開け放つべく、圧しているのですね。「押し開く」と終わる一言から、やがて「丸い空気」を広げ、花ひらく姿まで浮かびます。(かわなますみ)

★鉄棒にもうすぐ届く春の靴/渋谷洋介
一生懸命逆上がりの練習をしている子であろうか、靴がもう少しで鉄棒に届く、春ももうそこに来ている。微笑ましい景を鮮やかに捉えた。(古賀一弘)

★茎立ちや畑畝ことごと新しく/碇 英一
★朝の日に咲き継ぐ日々の犬ふぐり/野田ゆたか
★麗しき山川ありて建国の日/河野一志
★勢いの木蓮花芽天へ立つ/古田けいじ
★たきぎ爆ぜ音になごみし余寒かな/大石和堂
★夕焼けにためらひつつも春の雪/瀧口文夫
★軽やかに梢で鳥鳴く春の朝/飯島治蝶
★手のひらの白き卵に春立ちぬ/中村光声


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2 コメント

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有難うございます (古賀一弘)
2006-02-12 21:50:52
「退院の一歩に踏みし春の泥」の句、入選Ⅱ有難う御座いました。

一志様、芳樹様、華将様、洋介様、文夫様、選有難う御座います。

裕子様、光雄様には過分のコメント感謝申し上げます。
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お礼 (河野一志)
2006-02-13 18:13:13
山の雪春風に乗り青空へ

麗しき山川ありて建国の日



両句を「入選Ⅱ」にお選び下され有難うございました。

建国の日は今日まで守り育ててくれた日本の山河の感謝の誠をこめて。
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