本日は大好きな即席カップ麺について
少し書いてみたいと思います。
日清の[チキンラーメン]以来、
即席めんは素晴らしい進化を遂げていますね。
平成元年には生麺タイプの[ラ王]が開発され、
一時期、こぞってたくさんの企業から
生タイプのインスタントラーメンやうどんが発売されていました。
しかし今スーパーやコンビニでは生麺タイプのパスタ系は目にしますが、
その他は[ごんぶと]をたまに見るくらいです。
まぁ惣菜コーナーにある生のカップうどんとかは別にして、
本当にお目にかかる機会が少なくなりました。
なんでやろ?
で、いろいろ考えてみたんですがね。
カップうどんの[どん兵衛]とか[赤いきつね]って、
当初はもちろん本当のリアルなうどんに近付けようとして
開発されたんだと思うんですが、
あの乾麺独特の味わいや食感が、
現在ではすでに本家のうどんとは全く違う独立した
ひとつの食品ブランドになっているのではないかと。
幸か不幸か
うどんでありながら、うどんとは別の
『即席カップうどん』というジャンルで市民権を勝ち得てしまった。
だからうどんが食べたいなら、僕は[ごんぶと]じゃなく、
うどん屋さんとか、冷凍のカトキチ的なうどんをチョイスします。
[どん兵衛]が食べたいから、[どん兵衛]を食べる!
すでにカップ麺にリアルな本当のうどんは求めてないんですな。
リアルを求めすぎて、自滅しかねない状況。
そんな事を考えてると、
数年前にゲーム会社のスク●ェアが社運をかけて製作した、
ハリウッド初のフルCG映画『●ァイナルファンタジー』を思い出しました。
莫大な制作費を投入し、
当時の持てる最新CG技術の粋を尽くした大作映画です。
前評判はものすごかったですが、
フタを開けてみると
大コケしたんですね。
要因は様々だと思うんですが、
僕が観た限りでその最たる理由は、
『CGがリアルすぎた』
というとこにあるのではないでしょうか。
リアルを追求し、本物に近づけすぎた結果、
完成してみると、
『それならもう実写の方がいいやん』っていう。
アニメーションでも実写でもない、
限りなく実写に近いCG映画という
どっちつかずで気の毒なケースでした。
極論かもしれませんが生タイプの即席麺と非常に類似している気がします。
リアルの追求。
確かにそこのバランスは難しいと思うんですが。
脆弱な見極めで間違ったポイントに心血を注いでしまうと、
高めすぎたポテンシャルに逆に足元をすくわれる事は往々にしてあります。
ハードパンチャーが故に拳を骨折。
冷房の設定温度30度。
日本刀より切れ味鋭いバターナイフ。
スウィングが速すぎて腰を痛めアメリカに帰って行った元ヤクルトのホーナー。
まさに本末転倒。
Put the cart before the horse.
(馬の前に荷馬車をつける)
例えがあってるかどうかは全く解りませんが、
どこに重きを置くか、
何を一番とするのか。
せっかくエネルギーを費やしても
そこの微妙なバランス感覚を磨かないと、
すぐに淘汰されてしまうという
世間の怖さを少し垣間見たような気がしました。
そんなこんなで
以上、[赤いきつね]にお湯を注いでいるとき、
1.6秒くらいで上記のようなことを考えたので、
少しだけ書いてみました。
わんわん♪