私がこの日差しあふれるヒザシマツヤマ(申松山)にやってきたのは
梅ちゃんと結婚する2-3カ月前なので、もうすぐ34年前になります。
一人暮らしで貯金もほとんどない私に向かって
『結婚するにあたり、家を買え!』という梅ちゃんのお母さんからの指令で
梅ちゃんと探し当てた中古住宅が、今の家でした。
そのころ私も梅ちゃんもアラサー
でも、この近所界隈では若い方でした。
やがて、一人目の子どもが生まれたところで、
群馬に転勤になり、しばらく通っていたのですが、
通勤時間の長さに耐えきれなくなり、
この家を賃貸に出して、群馬の社宅に移りました。
それから4年後、賃貸を解除して
群馬の社宅でうまれた二人目の子どもとともに再びヒザシマツヤマ(申松山)に戻ってきました。
この近所で小さい子供は数少なく、
かつ2人とも活発なオノコ、彼らの発する高周波の叫び声が
近所に響きました。
さぞや近所に迷惑をかけたことでしょう・・・
それから34年。
2人の高周波も変声期を経て、
ヒザシマツヤマ(申松山)を出て行きました。
34年の月日は、私も梅ちゃんも高齢者の仲間入り
ご近所さんも同様に静かな界隈になりました。
でも、昨年から始まった裏の空き地の開発で
一つの街が、新しい街が出来上がり、
徐々にではありますが、新しい住人たちが引っ越してきました。
そこから聞こえてくる高周波の雄たけび。
このご近所界隈で四半世紀ぶりに聞こえる高周波に
古い街、新しい街
前世代の街、次の世代の街
あのころ、私たちもそう思われていたのかと思うと、
時の流れを感ぜずにはいられません。
バトンタッチです。