モラルハザード。

Sankei Web　国際　韓国ＭＢＣ報道にネットで批判沸騰　クローン胚研究問題(11/28 18:25)

人のクローン胚（はい）分野で世界の注目を集める韓国ソウル大の黄禹錫（ファン・ウソク）教授の研究をめぐり、問題点を報じたＭＢＣテレビの番組に対し「国益に反する報道」との批判がインターネットを中心に沸騰。番組スポンサー１２社のほとんどが広告打ち切りなどの意向を示し、盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領が“仲裁”に乗り出す騒ぎに発展している。

逆だろ、という話。

相変わらずのあの国。
そもそもの始まりはこれ。

クローン技術応用、患者のＥＳ細胞作製…米韓チーム : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

患者自身の遺伝情報（ＤＮＡ）を持ち、様々な細胞や臓器に成長できる「胚性幹（はいせいかん）細胞（ＥＳ細胞）」という特殊な細胞をクローン技術を使って作製することに、韓国ソウル大や米ピッツバーグ大などのチームが世界で初めて成功した。

これはすばらしい研究だ、ノーベル賞も夢ではないかも、とか思っていたら、

ソウル大の卵子採取に疑惑 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

世界初の人クローン胚（はい）を使った胚性幹細胞（ＥＳ細胞）作りに成功した韓国ソウル大が、生命倫理に反する形で同大研究室の女子学生の卵子を用いて実験していた疑惑が浮上し、同大が米国に開設する初のＥＳ細胞バンクに協力を表明していた機関や研究者が次々と協力を取りやめる事態に発展している。

これは倫理的に問題のある手法で研究がなされており、大問題よ、と。

普通の感覚ならば「いくら科学の発展のためとはいえ、生命倫理をないがしろにしてはいかん。」という世論が盛り上がりそうなものですが、かの国では、「せっかくのノーベル賞に期待のもてる研究だったのに、少々モラルから外れたからといって真相を暴くとは何事か。」という世論が盛り上がってしまいました。

いやもう、一人二人ならそんなやつがいてもおかしくはありませんが、国民世論、スポンサー企業までが不正な手法でも手柄を上げちまえばこっちのもんよ、と思っているわけで、高濃縮ウランの抽出だろうがなんだろうがやりたいことをやる、というのも当然ですな。

違法行為の魅力的な誘惑に対する最後の防波堤がモラルというものなのであって、魅力的な誘惑ならモラルを差し置いてでもそれに乗っかっちまえ、というのでは彼らを止めるものは何もありませんな。