今日(2月29日)は4年に1度しかない特別な1日です。この2月29日がある年は「うるう年(閏年)」と呼ばれます。ちょうど、この閏年の年に五輪オリンピックが開かれることでも知られています。今年はイギリスのロンドンで
2012年7月27日~8月12日にかけて行われます。また今大会は、オリンピックが始まって第30回目となる記念すべき大会だそうです。
さて、今日(2月29日)がある年は「うるう年」と言われます。この「うるう年」はどうしてできてしまうのでしょうか。
< < どうして「うるう年」ができたのか? > >
この「うるう年」ができてしまうのは、地球が太陽の周りを回っていることと深く関係があります。地球は太陽の周りを一周するのに1年(365日)かかると言われますが、正確には
365.2422日かかります。ですが、暦の上で1年は365日とされていますので、どうしても
0.2422日の誤差が生じます。この誤差を補正するために、4年に1回だけ1年を「うるう年」として
366日としています。しかし、4年に1回「うるう年」を追加していくと、
0.0312日1日が多い計算になります。この誤差は400年後には、
3.12日となり、その400年の間に3回だけ「うるう年」にしない年を入れないといけなくなります。これが「うるう年(閏年)」ができる理由です。
1年を365日とすると
365 - 365.2422 = -0.2422 (誤差が生じる)
この誤差が4年後には
0.2422 × 4 = 0.9688 (約1日の誤差となる)
うるう年に1日たしても
1 - 0.9688 = 0.0312 (補正しても誤差は残る)
< < どうして2月だけ28日までしかないの? > >
これは歴史をローマ時代までさかのぼることになります。現在では1年は1月の元旦から始まり、12月の大晦日で終わりますが、当時の暦では3月から始まり2月で終わるとされていました。その名残として9月は英語で(
September)、10月は英語で(
Octorber)と言います。これをラテン語では、9月の(
September)は7、10月の(
Octorber)は8を意味します。この他にも音楽用語の
オクターブ(意味:ある音から8番目の音)も、この語源からできています。これを現在の暦に置き換えると、9月は7番目の月、10月は8番目の月となるのです。これを現在の形の暦と定めたのがローマ帝国の
ジュリアス・シーザーで、
奇数月を31日・
偶数月を30日と定めました。しかし、このまま最終月の2月を30日としてしまうと、1年が366日となってしまうため、うるう年は2月を30日とするが、それ以外は29日にすると定めました。つまり、1年の最後の月で調整したのでした。そして、ジュリアス・シーザーはこの暦を決めた記念に自分の生まれ月の5月に自分の名前を残すことにしました。それまで5番目の月という意味の
キンテイリスというその月を
ユリウス(英語で
July・
ジュライ)と変えました。
さて、そのジュリアス・シーザーの後継者で
初代ローマ皇帝の
アウグスタスもシーザーと同じように自分の名前を生まれ月に残したいと思い、それまで6番目の月(現在の8月)の名前であった
セクステイリスを
アウグスタス(英語で
Augst・
オーガスト)に改名しました。さらに、アウグスタスは自分の生まれ月であるオーガスト(8月)が30日しかないのを不愉快に思い、31日にすることにしました。そうすると1年の日数が増えてしまうので、8月以降の9月を30日とし、10月を31日、11月を30日と順に日数を1日ずつずらしていきました。結局、
最終月である2月で帳尻を合わせ、2月の日数を1日減らして、通常は28日とし、うるう年を29日としたとされています。
【 参考リンク 】
暮らしのミニ知識 - 株式会社越前屋ホームページ http://www.echizenya.co.jp/mini/mini.html
閏年 - Wikipedia(フリー百科事典ウィキペディア) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%8F%E5%B9%B4
2012ロンドンオリンピック公式ホームページ(英語) http://www.london2012.com/
公益財団法人・日本オリンピック委員会ホームページ http://www.joc.or.jp/