“PAY FORWARD”（ペイ フォワード）

「もしきみたちが世界を変えたいと思ったら、何をする？」
中学一年生のクラスで社会科の教師が問いかけた。

ある一人の少年が考えついたのは、シンプルだけどユニークなアイデア。
今すぐ実行できる、とても単純なこと。



“PAY FORWARD”（ペイ　フォワード）



観られた方もいらっしゃるだろう。
ミミ・レダー監督の映画だ。

ペイ・フォワードという言葉はもともとない。
映画の中で、中学生が考えついた造語だ。

他人に恩や、思いやり、善意を受けた時に、それを相手に返すのがペイ・バック。
それを、もらった相手にお返しするのでなく、自分が選んだ別の人に善意をつないでいくという意味だ。

こんな場面がある。

　　※※※

病院の救急待合室。
喘息の発作で生死の淵をさまよう少女に、刺されて担ぎ込まれたチンピラが、治療の順番を譲ってくれる。
驚く父親に、チンピラは言う。
　「ペイ・フォワードだよ」

橋から飛び降りよう自殺しようとしている女性を身を挺して救おうとするホームレスの男。
「なぜそこまでして他人の私を助けるの？」
ヤク中のホームレスは答える。
　「ペイ・フォワードだよ」

　　※※※

受けた厚意をその相手に返すのではなく、身の回りにいる別の人に贈る。
少年が、学校の課題で始めた“世界を変える小さなアイデア”
それは、いつの間にか、大きなムーブメントを引き起こす。



一人の少年が、世界を変える様子を描いた映画。
「私にもできるかも・・・」
そんな気持ちにされてくれる。
世界を変える可能性は、私たち一人一人の心の中にある。