NIKE VINTAGE REPAIR MANIA

NIKEのヴィンスニリペアに執念を燃やすHENTAI修理屋のBLOG!!
ご依頼頂いた珠玉の名品達を紹介します。

AMERICAS

2015-07-05 01:58:05 | オールソール新規作製
MODEL:AMERICAS

MADE IN JAPAN


今回ご紹介するのはAMERICASのフルレストア!

晋遊舎より5月に発売された雑誌、「MONOQLOスニーカー」に掲載して頂いたモデルです。


このAMERICASは筆記タグR無し、トゥのスエード補強が無いタイプで前期モデルになります。

非常に貴重な物である事は間違いないですが、ご覧の通り状態はあまり良くないです。


当初はソールの作製とアイレット部の生地の張り替えだけでしたが、施工を進めていくうちに劣化したパーツがどんどん崩壊し

結果的にフルレストアになってしまいました。


まずはアッパーの補修になります。


・ライニング(履き口)の補修

ステッチ解れ・破れ等でところどころ破損がみられたので新規で生地の張り替えを行います。

使用した革は合皮ではなく本皮です。皮革についても牛皮パターンの目が詰まった部位を使用しております。


・ヒールのスエードの張り替え

ヒール部のスエードが劣化しており破れ箇所が多々。また中の芯材が砕け散っておりました。

他のヴィンスニより芯材を摘出しドナーとします。スエードはオリジナル形状ではなく、アッパーナイロン生地が弱った部位もあり、それを

カバーする為に大きめにとってます。


・アイレット部、トゥ部のスエード張り替え

ナイロン地が解れて中の芯材も粉々になってしまったアイレット部・トゥ部の生地を新規で張り替えます。


トゥ部は、ジャンクのヴィンスニよりスエードを摘出。年代も近いので色合いもマッチしております。

ピンキングはさみでサイドを加工して張り付け、縫い込み。


アイレット部は、少し硬めの本皮を使用して張り付け、縫い込み。


・中底、インソール交換

中底、インソールともに朽ち果てていた為、新規で作製します。

今回タウンユース化に伴い、スパイク形状を変更し安定感を持たせる為ワイズを調整。

中底を張り替える際、アウトサイドのスエード補強も潔く撤去。

アーチサポート設置、スペンコタイプのインソールを張り付けアッパーの補修は終了です。


その他、スウッシュラインのステッチ解れ等の補修も行ってます。結果アッパー殆どのステッチを新規糸で縫い直しております。

これだけでも随分と雰囲気が変わりますね!



次にやっとソールの作製になります。

・ミッドソール

上部フルレングス、下部ハーフソールの2層式。

ハーフソールは実験的にカラーEVAを使用しております。

この素材はEVA硬度が低い為、体重がある方には不向きですが、軽量な方でしたら問題ないかと思います。

あくまでトライアルですので、お客様にも納得していただき使用しております。

ソールシルエットはコルテッツで、厚さ薄めに作製してます。


・アウトソール

少し薄めのホワイトヘリンボーンソールを使用。


以上で完成となります。



全くの別物になってしまいましたが、格好良く仕上がったかと思います。

ご依頼ありがとうございました!!


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