リバーリバイバル研究所

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ゲート操作でアユの流下促進 太田川・広島県

2006-04-18 20:24:43 | サツキマス研究会/長良川調査会
高瀬堰ゲート、アユ増加狙い変更 (中国新聞) - goo ニュース

 以前にも書いたことだが、同じ一級河川。広島で出来て、岐阜(愛知・三重)では出来ない。なぜだろう。

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 ☆テキスト版
高瀬堰ゲート、アユ増加狙い変更

2006年 4月18日 (火)

(中国新聞)

 太田川中流域にある国管理の高瀬堰(ぜき)(広島市安佐北区、安佐南区)の放流ゲートを変更すれば、天然アユが増える可能性があることが国土交通省太田川河川事務所などの実験で分かった。長年続ける放流方法では流れが滞留し、上流でふ化して海を目指す稚魚を妨げている恐れがあるためで、河川事務所は漁協などと協議して見直す考えだ。(伊東雅之)

 実験は高瀬堰の稚魚への影響を懸念する研究者の指摘を受け、河川事務所や広島大、太田川漁協が昨年十月のふ化期に四回実施した。六門ある放流ゲートのうち、通常、開けている安佐北区落合側の岸に近いゲートに代え、安佐南区八木側の岸に近いゲートを開けて稚魚の流下数を調べた。

 稚魚は日没後二時間ほどの間にふ化し、四、五日でプランクトンの豊富な海にたどり着かなければ死ぬという。河川事務所などは天然アユの産卵場を堰の約一・五キロ上流付近と推定。昨年の実験では、ふ化後の稚魚が流れに乗って堰に到達する計算上の時間帯である午後十時に、ゲートでの捕獲数がピークに達した。四回の平均で一立方メートルあたり十三匹だった。

 これに対し、いつも放流する落合側のゲートでの二〇〇四年同期の調査では、同様のピークは確認できなかった。午後十時の捕獲数は平均一匹にも満たず、稚魚が堰をうまく通過できないことを示した。

 実験に参加した広島県立水産海洋技術センターの安江浩水圏環境部長は「従来の放流では堰の手前で水が滞留していたことを証明していると思う。さらに調査は必要だがゲート変更でアユ増加への期待が持てる」と話す。

 河川法では、堰ごとに操作規則を定めなければならない。高瀬堰は通常時は落合側ゲートを開ける規則で三十年近く運用してきたという。しかし、堰周辺では、逆の八木側に強い流れが集まるとの底質調査の結果もあり、結果的に放流方法に川の特性が反映されていなかった可能性がある。

 河川事務所の友沢晋一管理第二課長は「漁協の了解が得られれば、今年のふ化期から八木側を放流したい」とし、太田川漁協の池田仁専務も「アユに良いのなら、組合員にも説明して前向きに考えたい」と協力の姿勢を示している。

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