リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

アユの自然流下を増やす試み。 太田川 広島

2005-11-04 10:39:53 | サツキマス研究会/長良川調査会
その結果が気に掛かるニュースだ。自然産卵のアユを海に下りやすくする。その試みが太田川で行われている。

アユ保護へ高瀬堰開放 太田川 (中国新聞) - goo ニュース

 長良川でのアユの減少は流下に問題があるからと考えている。
アユの流下障害

そこで、具体的な流下促進策として、こんな提案を長良川河口堰管理所におこなっている。
ある提案

 もちろん、アユやサツキマスの降下時期に長良川河口堰を開放するのが一番なのだが、その提案はすぐには受け入れられそうにない。
ならば、昼の川の流れも利用して夜の流れを強くする。流下促進策を提案した。
 
 簡単に出来るということなので、期待していたのだが、とんだ横やりと相成っている。

 太田川の所長は以前、リバーフロント整備財団という国土交通省傘下の研究組織にいた方だ。まともな研究者の意見を聞くという、まっとうな見識をお持ちなんだなあ、と我が長良川をみて嘆息してみたりする。

 ニイムラ

 ☆テキスト版
中国新聞地域ニュース
アユ保護へ高瀬堰開放 太田川 '05/10/23

 太田川中流部の高瀬堰(ぜき)(広島市安佐南区)で、自然ふ化したアユの稚魚が海へ下りやすい環境づくりに向けた初のゲート開放、放流試験が始まった。アユが天然遡上(そじょう)する豊かな川づくりのため国土交通省太田川河川事務所や広島大、太田川漁協などが連携。来年三月に結果をまとめる。

 アユは河川で産卵。ふ化した稚魚はすぐ海に出て成長し、春に遡上する習性がある。太田川では高瀬堰から約一・五キロ上流に産卵場があるとみられている。しかし、堰上流には上水道などの取水口があり、通常は貯水のためゲート六基のうち一基を部分開放しているだけ。稚魚が海へ下るのを妨げていると、研究者らが指摘していた。

 試験は放流量と、堰上流でふ化した稚魚の流下数の関係を探るために計画。天然の稚魚では識別できないため、広島県立水産海洋技術センター(呉市)が特殊な塗料を使い、稚魚の体の一部が色付けされるようにした卵を使う。

 最初の放流は三十五人が参加し、上流側に入れた約六百四十万個の卵がふ化するタイミングに合わせ、取水への影響が最も少ない二十一日未明に実施。ゲートを二時間半開き、貯水量の約75%(約三十八万トン)を放流し、堰の直下など三カ所で稚魚(体長五ミリ前後)を採取した。

 試験は、放流量を変えるなど条件を変えて十月中にあと三回実施。稚魚を同技術センターで調べ条件ごとに放流の効果をまとめる。同事務所の岸本芳雄副所長は「データを基に稚魚が海へ出やすくする方法を関係機関と探り、天然遡上を復活させたい」としている。

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