リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

かわは 時々贈り物をする

2006-04-29 20:09:57 | サツキマス研究会/長良川調査会
 
 長良川の下流で、水中を遡上するサツキマスを見たいものだと思っていた。
でも、下流の透視度は高くはない。そして、サツキマスの個体数そのものが減少している。
 さらに都合の悪いことには、長良川河口堰の稼働以後、サツキマスの遡上時期が遅くなって、水田の代掻きの時期と重なってしまった。

 水が濁っているし、遡上途中のサツキマスに出会うことは難しいだろう。そう思っていた。

 この画像。なんにも映っていないと思われるかもしれない。
しかし、よく目をこらして頂きたい。
この画像の中央に左斜め上を向いた魚が見えるはずだ。
(左下の白い空き缶と平行に、空き缶の長さの3倍くらいの大きさの魚がいる)

 それは、影のようで、身体そのものよりも、河床の小石が見えない部分が影となり、魚体の輪郭となって見えている。
 しかし、その影は、魚であり、サツキマスの遡上する姿だ。

 友人のつり雑誌の編集者が取材に来ていた。ボクが行く前にルアーに掛かったもののつり損じたということで、場所を移動するところだった。

 その場所はよく知っている漁師さんの漁場だったが、この季節にしては、珍しいくらい水が澄んでいた。気温が低いことから田植えが遅れているのかもしれない。

 彼らが、上流に移動した後、川の流れに乗って流れてみた。

 やはり、いないな。そう思って岸に向かおうとすると、影が動いた。
はっとして、カメラを振る。ノーファインダーだが、映っているか?

 一瞬のことで、動画としては、短いのだが、ボクの目に焼き付いた画像がビデオにもあった。

 今年初めのサツキマスを、水中で迎えることが出来た。
 長良川は時々、ボクに贈り物をする。

2006/04/29 長良川 日置江地先にて

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5 コメント

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感動 (masa)
2006-04-29 23:19:41
10年以上前、初めて吉田川の橋の上からサツキマスを見た感動を今もよく覚えています。



「長良川」という川は、人をひきつける気がします。
返信する
郡上の橋の上 (ニイムラ)
2006-05-01 10:08:06
ほんとに。

サツキマスは以前、必ず見ることが出来る場所がありました。5月後半になるとポカリ浮いているのですが…。

返信する
Unknown (木曽三川奉行)
2006-05-08 02:53:45
いちいち映像の解説をしてなお、何が写っているか分からないような、しかも心霊写真もどきを公開するのは管理者の品格を疑う。サツキマスは昼間も遡上するが、殆どは天敵のカワウなどを警戒してか、夜間に遡上することは、川漁師の常識。何が写っているかまったく見当がつかないが、それはニゴイかマルタウグイではないのか。「アブラビレ」が確認できない以上「サツキマスらしい魚」と言った表現が謙虚。揖斐川では小さな堰堤の下でマスが溜まることから、釣りのポイントとなるが、長良川の下流ではそれがないから確実な遡上を捉えることは難しい。河口堰の覗き窓でしか見ることはできないのでは。
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河川水辺の国勢調査2000 (ニイムラ)
2006-05-08 15:31:10
を参考に。

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/ec/382a65113b5e29a4dbfbdb95334f0f26.jpg



長良川ではマルタウグイは確認できていません。

下流域のニゴイはコウライニゴイですが、ニゴイの仲間は泳ぐときに胸びれを開くので水面から見てもよく判ります。特にこの季節、コウライニゴイは胸びれが明るいオレンジがかかるので判りやすいのです。

アブラビレ ねー。上からでは無理なんではないかな。身体に比べてかわいいものです。

 確かに品格は文章にもでますから、気をつけるとしましょう。
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いいんじゃ、ない。 (トクダ)
2006-05-09 08:20:28
人間の目は、カメラよりずっと高性能だと思ってます。

サツキマスをずっと見てきたニイムラさんがシルエットの中からサツキマスを見分けたんなら、それは正しいんだと思いますよ。

別に違ってたとしても、大騒ぎするほどのことも無いと思うし。僕は、サツキマスの遡上が見られて良かったねと、思ってます。
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