見覚えのある部屋。外は積雪。足跡が残ってしまう。
窓から侵入する。警戒心は全くといってない。
そこに誰もいないのが分かる。それでも息を潜めるような、
まるで泥棒のような努力はする。物色することはない。
何も欲しいものは、盗むものはない。ただ、少し気になっただけだ。
何がというと、あの外観、壁の向こうにはちゃんと誰かが
生活を営んでる内部、部屋はあるのだろうかと。
想像力の不足のせいか、その二つが同時に建造物を形成しているか
僕にはわからない。でも、こうやって部屋に入るとそれが確認できる。
あらゆる家にあらゆる人が生活している。まぁ、当たり前のこと。
これって不法侵入だよな、今気付く。急にあせりだす。
そして玄関のドアに、一目散に逃げようとするが、せっかくきたんだから
記念品を獲得していこうと、そこらへんを物色する。
だが、ない。そうだ、もう玄関に並んでる靴でいいや。
どうせ買い換えようとしていたところだし。それに、運良く
そこに並んでいたのは真新しいスニーカー。サイズもぴったし。
そして、ドアを開き僕は逃げ出す。走り出す。
心臓と肺と筋肉が、悲鳴を上げ助けを求めてきても、耳を貸さない。
見覚えのない、どこに向かっているかも分からないほど。
到着する。そこがどこだか分からないが、帰る場所は、他にはないような気がする。
そうだ。スニーカーどこやったけ。息を整え、ドアに向かう途中、ゆっくり歩きながら考えてみるが、
見当たらない。手に持っていた筈なのに。腕を振る勢いで、何処かに落としてしまったのか。
それが一番妥当な線に思えるが。いや違う、道端に投げ捨てたんだ。露見するのをおそれて。
でも誰に?
ドアを開ける。隙間風が吹く。足が冷たくて、痛い。
眠りにつけば、全て忘れる。
窓から侵入する。警戒心は全くといってない。
そこに誰もいないのが分かる。それでも息を潜めるような、
まるで泥棒のような努力はする。物色することはない。
何も欲しいものは、盗むものはない。ただ、少し気になっただけだ。
何がというと、あの外観、壁の向こうにはちゃんと誰かが
生活を営んでる内部、部屋はあるのだろうかと。
想像力の不足のせいか、その二つが同時に建造物を形成しているか
僕にはわからない。でも、こうやって部屋に入るとそれが確認できる。
あらゆる家にあらゆる人が生活している。まぁ、当たり前のこと。
これって不法侵入だよな、今気付く。急にあせりだす。
そして玄関のドアに、一目散に逃げようとするが、せっかくきたんだから
記念品を獲得していこうと、そこらへんを物色する。
だが、ない。そうだ、もう玄関に並んでる靴でいいや。
どうせ買い換えようとしていたところだし。それに、運良く
そこに並んでいたのは真新しいスニーカー。サイズもぴったし。
そして、ドアを開き僕は逃げ出す。走り出す。
心臓と肺と筋肉が、悲鳴を上げ助けを求めてきても、耳を貸さない。
見覚えのない、どこに向かっているかも分からないほど。
到着する。そこがどこだか分からないが、帰る場所は、他にはないような気がする。
そうだ。スニーカーどこやったけ。息を整え、ドアに向かう途中、ゆっくり歩きながら考えてみるが、
見当たらない。手に持っていた筈なのに。腕を振る勢いで、何処かに落としてしまったのか。
それが一番妥当な線に思えるが。いや違う、道端に投げ捨てたんだ。露見するのをおそれて。
でも誰に?
ドアを開ける。隙間風が吹く。足が冷たくて、痛い。
眠りにつけば、全て忘れる。