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ブログ版ネクストテクストです。

近現代史の知識

2005-05-05 03:05:07 | ネットを漂流する
ネットのニュースを眺めてたら、こんな記事が。数週間で読めなくなると思うので、以下同じ記事を転載。

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「銃後」と「御真影」知らず 大学生、沖縄戦の日も

 「銃後(じゅうご)」「御真影(ごしんえい)」といった言葉を知っている学生が減り、近代史に関する日付として6月23日を「沖縄戦終結」、9月18日を「柳条湖事件」、12月8日を「太平洋戦争勃発」と正しく記憶している割合も低下していることが、教育史研究者の岩本努さんの調査で分かった。特に加害の歴史については理解不足が目立った。
 岩本さんは「中高校で近代史を十分教えず、マスメディアもあまり取り上げない。中国、韓国で反日運動が高まる中、歴史を正しく知らなければ、本当の意味の友好関係を築くことはできない」と話している。
 岩本さんの講義を受けている中央大の44人、法政大の79人を対象に4月に調べた。
(共同通信) - 5月4日16時41分更新
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ってしかし、太平洋戦争勃発の12月8日はともかくとして、沖縄戦終結と柳条湖事件(満州事変の発端になった事件)の日付を、実際にそれらを体験された人々を含む同時代の人たち以外で記憶してる人なんているんかい。そもそも日付を記憶することなど象徴的な意味(9.11とか2.26みたいな)以外にはないんではないかね。

近代史を中高校で十分教えるべき、という考え方には諸手を挙げて賛成だけど、「加害の歴史」に力点を置こうとする姿勢も疑問だ。それに日本にいるとマスメディアを通して多くの加害の歴史(歪曲報道も含め)に接することができるような気もするんですけど。おっと話がそれた。

「歴史を正しく知」るということは、「加害」も「被害」も含めて、あらゆる面をできうる限り公平に学ぶことなんじゃないかと思う(公平に学ぶことが非常に難しいという別の大きな問題はあるが)のだが、これって間違った考え方なのか。ついでに他国の教育においても「加害」の歴史は手薄になりがちであるっていう事実も一緒に学んでおいたほうがいいと思う。

私は岩本努さんという方をよく存じ上げないが、氏の主張に偏りを感じてちょっとヤだ。

ところで「銃後」とか「御真影」って言葉を知っておくのは、日本の大学生にとって常識であるべきなのかな。岩本さんが嘆いても、使われない言葉が風化していくのはしかたないような気がするが。

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