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海に帰りたい~@″
 

ぼくの しょうらいの ゆめ (文春文庫)

2009年07月19日 | 読書
12人の将来の夢

    市川 準  
    内田 裕也
    大竹 伸朗
    関野 吉晴
    祖父江 慎
    高橋 悠治
    田中 泯
    谷川 俊太郎
    野口 聡一
    船越 桂
    吉本 隆明
    和田 誠

どの人もそれぞれに興味深いのだけれど

昭和11年生まれの 和田誠さんが

「小さい頃は夢なんてなかった
 ほとんどの子が(大きくなったら)兵隊さんと答える時代に
 小さくてヒョロヒョロだった自分は兵隊になるという発想がなかった」

昭和6年生まれの 谷川俊太郎さんが

「男の子はみんな
 とにかく軍人になるってこたえるのが決まり」

大正13年生まれの 吉本隆明さんなんて
 
 「徴兵検査を受けることを考えるまでが精一杯で
  あとはどうなるかわからなかった。
  二十歳でだいたい終わり、
  つまりそれ以上、生きるか死ぬかもわからないなっていう感じがありました。
  それ以上のことは想像もつかない、
  誰もが同じでした。
  徴兵検査をして、軍隊に行ったらもう一生終わりだなって思って。
  だからそれ以上のことは考えない・・・
  だけど、
  僕は戦争に行く気満々ですよ。
  それはみんなそうですよ。
  行く気満々でやる気満々。
  それが当時の風潮ですから。」

第2次世界大戦を終わってからと渦中の人とは
「将来」=「戦争」
決定的に、違う。

これを読んだ夜「青木龍山」さんの遺品の記事を読んだので
思わず、ぐっ・・・ときたのでしょう。


昭和40年生まれの 野口聡一さんの項を読むと
今よりもっともっと未来を
覗き見ているような
なにかしら
不思議な感じにとらわれる。

いろんな人になった気がする、お得な本です。