goo blog サービス終了のお知らせ 

NY珍道中記 ④

2005-07-25 | アメリカどんなんこんなん


【 四日目6月29日 出会い 】


今日も寝覚めが悪い。昨日の予感は的中。
夜中に何度も目が覚め殆ど寝た気がしない。
エアコンを切り忘れたせいで喉はガラガラ、明け方からの空咳が止まらず気分も悪い。
これはヤバイかもと思ったけど貴重な旅行の一日(それもNYだぜ!)を
こんなことでダメにはするもんかと踏ん張って顔を洗いに立ち上がる。


しかし歩き出した途端吐き気を催して、それから数十分トイレを言ったり来たり。
何がいけなかった? 昨日変なの食ったけ?
いや食べ物のせいじゃないみたい。出るのは胃液ばかりだから。
胃は緊張が続いた時のようなキリキリと吐き気でムカムカ。咳も一向に収まらない。


本日最初の予定は自由の女神見物。 しかも〝フェリーに乗って〟の・・・。
ただでさえ乗り物に弱いのに(私ってこんなん多すぎ)
この状態で船なんか乗った日には・・・ゲロゲロ。
うぅぅ仕方ない。気力で持ち上がらない身体に諦めをつけて、
あずきさんへ予定の変更をお願いし一人で出かけてもらった。


ベッドへ横になっても『せっかくの旅行なのに~』と悔しくなってくる。
それでもいつの間にか寝ていた。数時間だけど熟睡したからか気分がいい。
立ち上がってもフラつかない。やった治ったぞ。
こうなったら一分だって勿体ない。早速外出準備。


時間はもう午後二時。お腹もグルグル。
しつこくべーグルの店を探すがやっぱり見つからない。
しょうがないから割と人が入っているカフェを選んで入ってみた。
サンドウィッチとピタがメインらしく、それに好みの具を挟んでくれる。
どうせなら食べたことないものがいいなと物色していたら面白いものを見つけた。
名前は『KNISH』。高さ3cmくらいで直系5cmほどの丸いもの。
周りに少し焦げ目があるから焼いてあるのかな。


これも色々と種類があるんだけど何処の料理なんだろう、聞いたことのない名前ばかり。
ここは無難にPOTATO KNISHをオーダー(半端な冒険心だ)
味はまさにイモ(笑) 外はパリッとしてて中はベークドポテトとマッシュポテトの間くらいの固さ。
味付けは殆どしてないんじゃないかな、すごく淡白。ちょっと物足りないとこが起きぬけの胃にはいいかも。


それにしても都会って一人で食事やお茶してる人多いけど、NYは殊更に多い気がする。
この店でも殆どが一人。私の横では男性がやはり一人で食事していた。
(でもこの人サラダだけ。男がサラダだけよ! うーんNY?(笑)
なんにしても一人って何だかカッコイイ。そして一人でも居やすいってのもいい。
イモとオレンジジュースだけでも気分はすっかりニューヨーカーのねこみみ。
でもほんとにこの街って来た日から違和感ないっていうか居心地がいい。受け入れてくれるって感じ。


一歩外に出れば目の前から来るのは一目でアメリカ人じゃないって分かる人ばかり。
母国の民族衣装を纏った人たち。頭に小さな帽子を載せたジューリッシュの人たち。
もみあげをカールさせて黒いシルクハットと黒いコート(すごく暑そう)の
TVや映画でよく見るあの服装の人たちは何の宗教だったけ。
顔つきも、肌の色も、行き交う言葉もバラバラ。
こんな移民の街をじかに見るのはとてもエキサイティング。


予定外に予定が無くなったお陰(?)で人間ウォッチングも出来て意外と楽しい一人ブラブラ。
実は私、行き当たりばったりのこうやって当てもなく歩く旅が好き(計画性が無いとも言う)
知らない土地で角を曲がれば何があるか分からないワクワク感、気の向くまま足の赴くまま。


NYは至るところに警察官が居る。そしてパトカーもワンワン走ってる。
【NYPD】の文字を見た時は興奮したなぁ。だってもうTVの世界だもん。
なんて不謹慎なことを言ってはいかんね。
私たちが滞在中も毎日事件ばかりだったし、NYの警察ってほんとハードそう。


その警官の怒鳴り声もなんのそのがNYのドライバー。
その運転の荒さったら、止まると損みたいな勢いで走ってる。
それに歩行者も負けてない ← こっちのほうが凄いかも(^^;o)
横断歩道の信号が待てないらしく、変わる前に歩き出すせっかちさ。
それならまだ可愛いほう。車道を、それも走行している車の中を渡るのよ!!
映画とかじゃよく見てたけど、肉眼で見ると怖いよ。死にたいのかって感じ。


でも道路じゃ罵声合戦で張り合うニューヨーカーたちもきっとNYは愛してるんだろうな。
だってこの街のあっちこっちに【I LOVE NY】の文字、文字、文字!
お土産ものなんてこれでもかってくらいにロゴ入ってるから恥ずかしくて何にも買えない。
うん?・・・運転が荒い・・・せっかち・・・I LOVE NY・・・これって何処かで見た人種。
・・・めっちゃ好きやねん大阪・・・うわ~ニューヨーカーって大阪人と一緒やん!!


そしてブラブラと歩き続けて「あさひ屋書店」発見。
日本の最新の本、雑誌を見つけて狂喜乱舞(心の中だけよ勿論)
しかし最新刊だからお値段が高いので手が出せず。(日本の1.5倍くらい)
続いて今度は「BOOK OFF発見」。わーいここなら買える(笑)
漫画あずみ(人気作品だからかほぼ定価)、馬鹿の壁(半額)、
イマジンノート(これ欲しかったのだ、おまけに¥1300が$1)を買う。


BOOK OFFの並びにある「カフェ ザイヤ」には、日本のような
惣菜パン、シュークリーム、ケーキ、おにぎり、果てはお弁当まで売っていた!
まさかアメリカでこんなものが見れるなんて(見るだけでも幸せだ)
ここでホウレン草のパンとシュークリームを食べた。
シューは私好みでなかったけどクリームは美味だった。


お隣の「やぐら」も泣かせる。コンビ二タイプで雑貨も色々と売られている。
スパゲティソースとチョコレート菓子を買って、
日本のTVが流れ、日本語が飛び交う中、たことさといもの煮物、高野豆腐を食べた。
それがまた美味しくて・・・五臓六腑に染みたよ。私って日本人だぁ。
日本食って何ていいんだ。NYって何ていいとこなんだ(涙)


遠出もせず一人だったのに何だか色んなもの、人と出会えた気がした一日。
日本食も食べたし、買い物も出来た。大満足でホテルへ帰る。
でもね、この日一番の出会いはこれからだったんです。
ホテルへ戻ってから洗濯をしに共同スペースの階へ下りた。
そこでその人に出会った。彼女の名前はよっしーさん。
この出会いは私には相当に特別なものとなった。
だって彼女と出会わなければこの後の文章で私のことを書くことはなかったから。


よっしーさんは神戸の方でNYへは一人旅(でも三回目のベテラン!)
LAで勉強され現在特殊メイクアップアーティストを目指している。
作品を幾つか見せてもらったがそれはもうスターウォーズ、ハリウッドの世界!
グロテスクなものだけじゃなくてキレイなものある。
でもよっしーさんはグロのほうが好きなんですって。可愛い顔に似合わず(笑)


ねこみみは初めて見る、聞く世界にウキウキ、ドキドキ。
こういうことを目指してる人にそうそう会えるわけないもないし。
しかし何の世界もプロになるのは大変だ。
学校を終えて帰国したものの、日本ではこのての技術を活かせる職を見つけるのが難しいそうだ。


ここまでは頷ける。でもそこから先がよっしーさんって凄い。
チャンスがないなら作ろう、
独立記念日で人が集まる場所へ行って名刺を配り自分を売り込むというのだ。
華奢な外見からは想像出来ないほど前向きでパワーを感じさせる人。
夢を語る彼女はとても素敵で、それを叶えようと動いてる姿が逞しくそして綺麗に見えた。


よっしーさんのこの一言が私の口も開かせた。
『この世に一つでも自分の証と言えるような作品が残せたら・・・』
それはここ最近ずっと私が思っていたことそのままだった。
趣味で書いてきたような文章。
だけど書いていくほどに私はこれが好きなんだって分かってきていた。
仕事として書けるかもしれない話ももらった。でも怖くて踏み出せなかった。
『夢』と言うのさえ笑われるんじゃないかと、『出来れば』という言葉で逃げ道を作っていた。


なのによっしーさんと話していたらいつの間にか私は自分の希望を『夢』と言って話していた。
誰かへ、素直に、こんなことを言えたのは初めてだ。
彼女の夢のパワーが私に伝染して何かを引き出された感じだ。
私たちは初対面なのに気がつけば三時間近くも話し込んでしまってた。


よっしーさんを見て以前からやろうかと考えていたことを行動にする勇気が出た。
そしてNYから戻って周りの人に自分の夢を宣言してみた(逃げられないように(笑)
私の夢はものを書いて、それを仕事にすること。
誰も笑わなかった。色々とアイディアや方法を提案してくれた。
自分をきちんとさらけ出せば人もちゃんと応援してくれるんだ。


よっしーさんには絶対頑張ってほしい。 とても才能のある人だと思う。
いつの日か彼女の名前が映画のクレジットに出る頃、私も少しでも形に残るものを書いていたい。
今日の終わりにこんな素敵な人に出会えてとても嬉しくて、何だか色んなものに感謝したくなってしまった。
NYに来て本当に良かった。そしてありがとうよっしーさん。





< 宣伝 >
夢宣言しちゃったついでに宣伝です(笑)
実は私が以前書いたエッセイが本とかに載っちゃってたりしてます(恥)
タイトルは『対話の達人』といいます。機会と時間があれば読んでやって下さい。
稚拙な文章で本当にまだまだのねこみみですが、どうぞこれからも宜しくお願い致します。



NY珍道中記 ③

2005-07-18 | アメリカどんなんこんなん


【 三日目6月28日 芸術はほどほどに 】


疲れている筈なのに何故か夜中に何度も目が醒め、熟睡出来ずに明けた三日目の朝。
目まぐるしい日程で忘れていたが環境の変化には心身共に弱い私(実は繊細だったりする)
いつもと逆で、慣れ始めた三日目に来て知らない場所であることを意識が思い出してしまったみたいだ。
でも本日の日程は待ってくれない。11時からMetropolitan museumで日本語のツアーがある。
その前に食事も取っておいたほうがいいとなり、すっきりしない頭を抱えてとにかく外へ。


今日の朝食兼昼食は〝NYに来たら必ず食べたいもの!〟の中にあったベーグルのサンドウィッチ♪
私がベーグルに出会ったのは初めてアメリカに旅行した八年前の飛行機の中。
どうやって食べるのか知らないのでそのままかじった。
「何コレ? 味のないドーナツ??」と思ってたら、
クリームチーズをつけて食べることを隣に居たアメリカ人女性が教えてくれた。
言われた通りにしてみたら何とその美味いこと! 
淡白なベーグルがくどいクリームチーズととても合う。
ちょっと粘着質な噛み応えもまた良くって、その時から大好きになってしまった。


帰国してから早速米軍基地内のスーパーへ探しに行った(当事はまだ日本では売ってなかったので)
でも初めて聞いたその名前は、私の脳の在庫にある言葉に替わってインプットされてしまってた。
店でねこみみは、『ビーグルある?』と訊いていた(間違えてる時ほど堂々。知らないって強い)
店員さんは『何?・・犬用品??』とよく困惑してた(一度じゃないから)
最初に間違えて覚えると中々直せないんだよね。
えっ、語学力の問題? いや記憶力か・・・むむっ(;^_^A


とにかく今では家の常備食の一つとなっている程ベーグル好きのねこみみ。
ちょっと前に流行った時から、いつの日かNYのベーグルサンドを食ってみたいと思っていた。
なのに無い! 
何故だ? 
ベーグルのサンドウィッチが売られてない!
ベーグルはここそこで売っている。 
サンドウィッチさんもいっぱいある。
ベーグル自体に味が付いたものは豊富にあるけど、
それともそれだからなのか何かを挟んだものがないのだ。
単なるブームで終わったのか?
結局NY滞在中最後まで見つけられなかった( p_q)


せっかく早めに出てきたのにベーグルどころか食事にもありつけないままMetropolitan museum到着。
だがそこにあったよ、これもNYで食べたいもののである一つが!
食べたいというよりやってみたいというのが近いけど。
それはホットドッグの立ち食い(NYでやるから意味がある(笑)
たかがホットドッグも美術館の前の大きな階段に座り頬張ると、気分はまるでローマの休日。
んが・・・


不味い・・・
お腹が空いてることでもカバー出来ない不味さだ。
何故だ、美味しいって聞いてたのに。
実際NYの街角ではこれでもかっていう位ホットドッグ屋さんがあって、皆美味しそうに食べてるのに。
NYと言えども日米の味覚の差は埋められないのか。
経験した瞬間哀しさに打ちひしがれる。


でもでも気を取り直して美術館へ行こう。 そうメインはここだ。
中に入るとまずセキュリティーチェック。入場料は意外と安い$15(前日のMOMAは$20)
しかーし、急いで来たのに日本語ツアーはないんだと! (ネットの情報もアテにならん)
だけど日本語のパンフもあるし、案内には親切な日本人のお姉さんもいる(これはほっとする)
オーデイオガイド(希望する言語で説明が聞ける)も借りれるし、まっいいか。
(オーデイオガイドは数ある中の数点分しか訳されてない為あまり意味なし)
と思ったがMetropolitan museum、そんな生易しいものじゃなかった!


ヨーロッパ、アジア、といった風にセクションは分かれてるのだけど、
その一つ一つが相当な広さで、更に中で幾つにも分かれている。
各部屋の四方にまた別の部屋への入り口があり、行っても行っても部屋が出てくる感じ。
自分が何処にいるのか分からなくなる。
一日で回るのは到底無理と言われること納得。
これじゃ流して見ても全部は不可能だと気づき、パンフを参考に選択して見ることにした。


でも建物が大きい以上に展示物のあまりの多さで目的のものを探すのはもっと大変。
どうやっても理想通りには見れないと諦め、とにかくサッと見ては進む、立ち止まらずに進んで行く。
これは私にはとても辛い鑑賞方法。 
年代や説明文を見て想いを馳せたり、想像力が掻き立てられるのがこういうものの醍醐味なのに、
それに浸ることも許されず殆どチラ見だ。
よっぽど会員になろうかと思った。


そんな心構えで歩いてても足を止められてしまうものがある。
何か風のような音が聞こえてくる気がした、ところどころ欠けている古い焼き物。
人間ということは分かるが、何をモチーフにしてるか分からない不気味な彫刻。
怪奇じみてるけど、何百年、何千年も経過した今でも『念』のようなものを感じて寒気がした。


心惹かれたのはヨーロッパの絵画。
油絵を間近で見るのも久し振りなのに世界クラスの美術品が目の前に。
絵のことなんて少しも分からないから気楽に見ていたのに、ものすごーく惹きつけられる!
それを言葉で説明すると芸術を知らない私ではほんと陳腐な表現しか出来ないけど、
でも感動とかそんな自分ではっきり分かる感覚のものじゃない、何か。


目を奪われる、惹き込まれるってこういう感じなのかなって初めて思った。
それは幸せな感じだったり、怖さだったり、悲しさだったり、絵によって違うものが胸に湧く。
ただただ綺麗で美しすぎて、見続けているとどうしてか泣きたくなったり。
一番心捕らわれたのは色彩。中でも人の肌の色。
どうしてこんな色が作れるんだろう、描けるんだろうってずっと見入ってしまった。
そして女性の裸体が多く題材にされるのがこの時頷けた。絵画で見る女性の肢体って本当に美しい。


ここで私が特に気に入った二作品だけご紹介します。
クリックすると画像があるサイトに飛びます。是非見てみて下さいね。
THE STORM フランスのコット作。とにかく惚れた。何度この絵の前に来たことか。
気に入りすぎて入場料より高いこの絵のポスターまで購入してしまった(^▽^;)
The death of socrates 同じくフランスのダヴィド作。この絵は最後に見たもの。
4時間以上回り、クタクタで終わりにしようと思った時、パンフに載ってたこの絵が
どうしても気になり職員に尋ねてまで探した絵。何故そこまでしたか自分でも分からない。
『縁』というものを信じられるのはこんな時。
これは私の大好きなソクラテスの最期を描いたものだった。


Metropolitan museumを巡りながら思ったこと。
歴史を重ねたものが、世界の芸術作品が、NYにある不思議。
(戦火のドサクサに紛れて盗ってきた?と言われる件は取りあえず置いといて)
伝統への憧れなのだろうか。
美しいものを愛する気持ちなのだろうか。
何にしてもそれを大切にし守りたいのは分かる。
なのに何故この国は絶えず何処かで争いを続けてるんだろう。


それから私は意外と芸術が好きみたいと分かった。
この空間にもっと居たかった。
でも同時に想像力がかき立てられ過ぎて疲れる。
一度に沢山見るものじゃない。
そもそも美術館を二日続けたのはいかんかったな、旨いステーキも続くと胃に良くないし(笑)
そうそう、あとホ○やオ〇マの方も多く見かけた(美術館は関係あるのかないのか??)


そして約5時間振りに出た美術館の外は夕方なのにカンカン照り。
芸術三昧で少々トリップ気味の頭を更にクラクラさせる。
それを見計らったようにソフトクリーム屋さん登場。皆並ぶ並ぶ。
すっごく大きなソフト、早くあれを食べて体を冷やしたい!
だけどこのソフトあんまり冷たくない。
気がつくとこの炎天下の中でも全然溶けない。
固めのクリームを食べている感じ。
体は冷えないし変な触感だけど後ひく面白い味だった。


ソフトじゃないクリームを食べて胃が触発された。
今日は朝からホットドッグ一個だもんな~
セントラルパークを散歩がてら屋台のプレェツェルを買った。
・・・・・またも不味い。何だ今日はハズレの日か!(ーー;)


不満のお腹を抱えたまま少し早い夕ご飯へ向う (だってこの後はみゅーじかるが待っている~♪)
それにこの次は絶対大丈夫。だって沖縄料理の店「すいび」だも~ん♪
ゴーヤーチャンプルーとラフテー(豚の角煮)の定食を食べた。
苦~いゴーヤにほぐほぐのラフテーちゃん、うーん沖縄の味・・・幸せだぁ。


その帰りにはNY一と言われるJuniorsのチーズケーキをゲット。
一番小さいサイズのホールを買ったんだが持つと大きさに見合わない重量感。
どれだけチーズ使ってんだってくらい重いわけ。
味もまた然り。かなり濃厚。でも濃厚なんだけどくどくない。
甘みも抑えられて日本人の口にも合う。
美味い! HITじゃ~! 
夕飯とデザートで昼間の分取り返し!


景気づいてきてご機嫌なねこみみ。 
もっとハッピーになること間違いないミュージカルへいざGo!
昨日の苦労は全てこの時のために。
クーポンを使って$75の席が$45で買えた。
知らない土地でディスカウントまで出来たことがまた嬉し。
なのに
なのに
・・・・・・・・・


なんと私・・・寝てしまった・・・。
天下のブロードウェイで。
それもあの!
あの!!
「美女と野獣」の上演中に!!!( ̄[] ̄;) ← バチあたりめ


座ったら一気に昼間の疲れが来ちゃったのよ~
美術館では頭を、炎天下のセントラルパークでは体を、
考えれば普段の一日じゃあり得ないほどの活動を脳と体にさせてしまったんだよねぇ。
とは言っても全部寝てたわけではなく音楽が無くて台詞が長いとこだけ。
でも居眠りの原因は疲れてただけじゃないとも思ったりして。


実は思っていたのとだいぶ違ってたブロードウェイ。
まず驚いたのは劇場と舞台の小ささ。横幅は普通の映画館より狭いんじゃないだろうか。
だからセットの背景や建物に圧迫されて人の動きが小さくならざる得ない感じ。
歌やダンスの一つ一つは良いのだけど何だか全体的に迫力が欠けるというか、
映画とアイススケートバージョンを観た私としては今ひとつ物足りなかった。
違うバージョンと比べてしまったせいか、期待しすぎたせいなのか、
正直「感動」とか「感激」も残念ながら湧いてこなかった。


世界の舞台だから大きい、豪華絢爛と思い込んでたのが大きいんだろうなぁ。
ブロードウエイは大きさじゃなくて、その舞台に立つことに意味があるんだよねきっと。
とにもかくにも何事も過ぎたるは及ばざるが如し。それが今日得た教訓。
これからは自分のキャパを考えて計画しよう(^_^;)


NY珍道中記 ②

2005-07-11 | アメリカどんなんこんなん
【 二日目6月27日  近くて遠いミュージカル 】


ハードな初日がくれた深い深い眠りのプレゼントは、心地よい目覚め、とまでは至らなかった。

ドンドンドン!! ドンドンドン!! ← ドアを叩く音。

『・・・・! ・・・・!!!』 ← 内容は聞き取れないが女性の叫ぶ声。

爆睡状態の意識を瞬時に現実へ戻したその音と声は、最初私達の部屋に対してかと思ったくらい響いた。

向いの部屋から締め出し?を食らったらしい (だってあの音に目が覚めないとは思えない)

その女性は酔っ払っているのか、訳の分からないことを叫びながらかなり長い間ドアを打ち続けていた。

びっくりしたし、明け方前の一番気持ちのいい睡眠を邪魔されてほんと頭にきた。







が、前の日から寝坊しようと決めていた私たち。

二度寝でたっぷり充電し不機嫌も解消。

お昼前にホテルを出発。 

まずは腹ごしらえだ!

昨日の夕方に吉牛を食べてから何も口にしていない。

今回の旅はアメリカで〝お・い・し・い・日本食〟を食べるのも目的(これが一番だったりして)

NYではいたる所に日本食のレストランがあって嬉しい限り。

昨夜幾つか目星をつけてた店の中の一つに入る(その名も浪花。ベタベタやん)







昼時だったので店内はほぼ満席。 

客も従業員も日本人。

そしてメニューも壁のお品書きまで全て日本語。

店内に居るととても外国とは思えない。

ランチセットを頼んだ。 

日本で働いてた時を思い出して懐かしくなった。

にぎり寿司、巻き寿司に豆腐のお味噌汁。

手作りコロッケと和風のサラダ。

すごく美味しいとは言えなかったけど、でも気分を味わうには十分。







お腹も満たしたところで本日最初の目的地、近代美術館【MOMA】ヘ。

こういう系統のアートって芸術が分からなくても面白い。

『子供の落書き?』、としか思えないのもあるんだけど何故か引き込まれる。

車輪の内側に赤いホイールを付け、椅子の部分にはベッドマットのような小さな三角の突起が集合してて

金属の冷たい感じを無くし、負のイメージが全くない愛らしいWheelchair(車椅子)。

クリスタスルのような透明な素材の中に、薔薇の花びらを散らした椅子(これとても綺麗)

100個近い裸電球を束ねてシャンデリア風にしたもの(ブーケを逆にした感じ、一番好きだった)

(※写真を載せたかったのですが著作権とか触れるかなと思いやめました。お見せ出来なくて残念)







他にもお金がかかってそうなもの、逆にその辺のガラクタを使ったようなものと色々。

でもどれもアイディアが面白くて目を奪われるものばかり。

つい夢中になってフラッシュを切るのを忘れては職員に怒られ、

あまりに綺麗な点描画に近寄り過ぎては注意される始末・・・恥ずかしぃ(^_^;)

だけど上には上(下というべきか)がいた。

ガラスケースに入った作品を私の隣で見ていた兄ちゃんは、

見入り過ぎたんだろう、ガラスに思いっきり頭をぶつけてかなり怒られた。

『アクシンデントだ』と必死でいい訳しても聞いてもらえない兄ちゃんが可哀相で、

証明するために『You OK?』と助け船を出してあげた。

私は『Sorry』の一言でも笑顔で許してもらえたのに、男は辛いね(笑)







そんなこんなでMOMAで過ごすこと4時間以上。気がつけば夕方。

別行動をしたあずきさんは、その間SUBWAYに一人で乗って(行動派!)

違う街まで行きお土産のお買い物までしてきている。

これは観光、時間配分を考えないとヤバイと反省・・・。

そして次の予定はミユージカル鑑賞♪

とうとう来た、あのタイムズスクエアへ!

今まで何十回とTVや映画で見てきたのと同じ光景に感動。

ただ思ったより随分と小規模でちょっと拍子抜けした部分も。







それでもこの場所はやっぱり特別な空気が流れている。

電光掲示板が溢れ、行き交う人の数も半端じゃない。

今じゃARからたった数時間の距離だけど、

米国に住むなんて思いもしなかった頃、NYは遥か遠い場所だった。

ここに来ること、ここでミュージカルを見るのがずっと夢でもあった。

オペラ座の怪人、ライオンキング、美女と野獣・・・看板だけでワクワクしてくる。

それにしても公演数が多くて何を見たらいいか迷う。

ディスカウント店では平日なのに沢山の人が並んでいる。

開演時間が近づくと値段が下がると聞いてたので直接劇場へ行ってみた。







まずはサイトのお客さま Yucca さんにも勧められたライオンキング。

今週分はほぼ売り切れ。残っているのは金曜の$100席のみ(月曜日の時点でこんな状態)

なるべく多く観たい私としては一本に$100なんてかけられないため断念。

当日で料金が下がるのは座席が残った場合。

しかしHIT作品ではそれ自体あり得ないことを知る。甘かった。

ショックを受けてばかりもいられない。

こうなったら余計何か見たくなるじゃない!

続いて従妹に勧められた【STOMP】を探しにかかる。

これはミュージカルではない。

身の回りのものを使ってリズムを刻み音楽を作るって感じ。

彼らが来日した時たまたまTVで見たけれど、とても印象に残っている。

それを生で見れると思ったら興奮。







しかし劇場が見つからない。

時間も無くなってきたので警官に尋ねる。

首を傾げる若い警官。おかしい有名な筈なのに。

スペルを訊かれて『S・T・A・M・P』と答えた私。

(思いっきり間違えてるが、自分をこれっぽちも疑いもしない)

警官、増々分からない顔になって

『切手? 手紙に貼る?』

そう言われても思い込みって怖い。

『スペルは同じだけど違うの』、と私は言い切ってた(^▽^;)

実はスペルを間違ってただけでなく、STOMPはオフブロードウェイで公演していたのでした。

タイムズスクエア内の劇場地図から一つ一つ調べてくれた親切なおまわりさんごめんなさい。







全ての開演は午後八時。既に7時半を過ぎた。

タイムズスクエアを右往左往する私達。

早く決めなければ。

割引クーポンの入手と情報も聞けると思いインフォメーションセンターへ。

このセンターで対応してくれた人もまた親切で、STOMPの間違いもここで知った。

しかし優しすぎる兄ちゃんの、丁寧過ぎる説明のお陰で20分もロス。

(あまりにも親切だったので無下に出来なかった。NYの人たちはみな良い人だ)

美女と野獣のクーポンをゲットしたがもう劇場まで行く時間はない。

ディスカウント店の窓口に走る。

一時間前に10以上あった公演は残り3つ。

でも何を見ていいかやっぱり分からない。







躊躇しているうちに掲示板からタイトルの1つが消える(売り切れ)

残り2つ、開演時間5分前。

内容が分からないからこの際どっちでもいい。

場所が近いものを尋ねたらどっちも同じ距離という。

お勧めはと訊くと

『そんなこと私には言えない』

と窓口のお姉さんの冷たい一言。

じゃどっちでもいいからと言うと

『タイトルを言ってくれないと売れない』と言う。

電光掲示板にあるタイトルはその場所から遠すぎてはっきり見えない。

『覚えてないから教えて』とお願いしたが『自分で見に行って』の追い討ち。

列から外れるしかなく、結局私たちの次に並んでいた二人でその日のチケットは完売。

どー考えても意地悪されたとしか思えない窓口嬢に腹が立ちそして落ち込む。

走り回ったのは何だったんだぁぁ~!! 

一気に疲れが来た・・・。

でも翌日の美女と野獣のチケットを30%OFFで手に入れ少し立ち直る。

それにしてもNYのミージュカルって本当に全部売り切れるんだ。凄い。







だがチケットゲットに注いだ労力が報われなかった脱力感はぬぐえない。

美味しいものを食べて気を晴らそうと居酒屋風の店に入る。

天ざる、カルフォルニアロール、海老餃子を食す。

中々美味しかった。

そして今日は後ろを振り返ることもなくホテルへ戻って来た(早くも余裕)

あずきさんと本日の反省(?)と明日の予定を打ち合わせして就寝。

振り返ればハプニングも楽しく思える、今日も充実した一日であった、まる。



NY珍道中記 ①

2005-07-04 | アメリカどんなんこんなん
【初日6月26日  ねこみみNY上陸!】


それはそれは長い一日の始まりであった。

明け方5時前に家を出、お隣テネシー州のメンフィス空港まで二時間半以上。

とは言っても運転手は旦那。お陰で私はずっと爆睡。

ARのリトルロック空港だと30分なのだが航空券の値段が倍近くも違うのだ(ローカル空港は辛い)

メンフィス空港で今回の旅の友、あずきさんと合流。三ヶ月振りの再会だ。

テネシーからシカゴへ飛び、乗り換えていよいよNYへ。

着陸間近、見下ろすビル郡に二人とも大興奮。周りの人たちもざわざわ。







初めてづくしのNYでまずはイエローキャブに乗る。

必ずタクシー乗り場で。白タク注意。乗車前に料金を確認する。メーターから目を離さない。

と、事前に色んな方たちからご指導賜ったお陰でぼったくられずに済んだ(笑)

無事宿泊先へ到着し安心したところで更にハッピーになるもの発見。

なんとホテルのすぐ横にあの『吉野家』がある! 

牛丼嫌いの私でも食べられる吉牛。

今じゃ本家の日本は豚丼で、帰国した時にも食べられなかったから牛丼の写真さえ新鮮。

早い朝食でお腹が空いてきたのもあり、もう私の頭、というよりお腹は牛丼のことしかない。

早々にチェックインして、シカゴで数時間前に食事を取ったばかりのあずきさんも引きずりこむ。







七味を数回振り、紅生姜をたっぷり乗せる。

そして一口・・・。

あぁ、舌に広がる甘い和風の味付け。

薄くて柔らかい肉。

まさに至福の時。

吉牛って、

牛丼って、

こんなに美味しかったけ。

微妙に違ってたのが、後味に何か香辛料を感じた。

が、邪魔にならない程度(でも何が入ってるんだろう)

それから圧倒的に肉が多い。

いつご飯に辿り着くんだというほどでどっちがおかずか分からない。

これもアメリカ人向けなんだろうけど、ご飯好きな私にはちょっと辛かった。







そして初めてづくし第二段。

NYの移動といえば地下鉄。

ヤンキースタジアムへ向うためSUBWAYに挑戦。

NYでの注意、怪しい人は目を合わせない。

なのに早速狙われちゃいましたよ怪しいと思う間もなく(^▽^;)

SUBWAYにはメトロカードを購入して乗車する。

自販機の前で戸惑う私をすぐに初心者と分かったのだろう。

長身の怪しいその人物はカードを見せて『これを使って』と私を改札に連れて行く。

明らかにおかしいだろうと言われそうだが、そこへ行くまでのスピードが凄い。

断る隙も与えず彼は自分の(?)カードを改札に通した。

そして一言。

『$4頂戴』 (本来の価格は$2)

やられた!

と思った瞬間頭にきて、『そんなこと聞いてない!』と振り切った。

なめられた悔しさで勢いついていたが、よくも追っかけられなかったなと後で思い出して怖かった。







出鼻をくじかれたものの後はスムーズにヤンキースタジアムへ到着。

とはいっても駅から球場まで人、人、人なのでその波について行けば良いだけ(笑)

そしてここでまた狙われる。今度はダフ屋に。

チケットは持っているって言うのにしつこかった。







会場は大盛り上がり。

なんていったってヤンキースVSメッツの地元対決。

日本人としてはW松井の対決を楽しみにしていたのだけど、

松井稼頭央はスタメンから外れてるし、ゴジラ松井もこの日は見せ場なし。

でも敬遠ばっかりされてたのでいいとこ見せようがないか。

試合はメッツ優勢で来ていたがヤンキースにサヨナラ勝ちされた。

その間両方が得点を入れるたびに私は一喜一憂。

本音はヤンキースを応援したい、しかしメッツに負けてもらっては困る。

実は試合前夫と賭けをしていたのだ。

最初からそうしようと思ったのではない。

ヤンキースが勝つに決まってる。

それも“5-3で” とまで言い切る彼に対抗心がムクムクと湧いてきてしまい、

つい『メッツが勝ったらどうする!』と言ってしまった (この性格まずいよなぁ)

結果は5-4でヤンキースの勝利。私の負けで〇〇はなし (一応賭け事なので詳しくは言えない)

ちきしょ~どうせなら点数まで含めておくんだった。







負けたのはともかく、日本の野球場にさえ行ったことのない私に、

大リーグの球場、満員の観客、試合の熱気はたまらない興奮を味合わせてくれた。

それにしても試合も凄いが観客も凄い。日本のスポーツニュースで観た以上だ。

定期的に音楽がかかるので、リズムに合わせてそこら中で誰かが踊ってる。

そしてヤジ合戦。これがかなりハード。

いつケンカになってもおかしくない。

応援が始まるとそれに対してもう片方がヤジを入れる。

〇〇は〇〇だ~〇〇の〇〇野郎 (下品すぎてとても書けません・・・)

互いにどんどんヒートアップ。

試合が進むに連れ警察に引っぱられる人も続出。

アメリカ人は選手と同じくらい観客も主役だ。







物売りの兄ちゃんたちも楽しませてくれる。

TVでは見たことある投げ売り。

そのコントロールの良さは大リーグの投手にも負けてないのじゃないか。

思わず笑ってしまったのがピーナッツ売りの兄ちゃん。

『Pee、Pee』と連呼していた。変なとこで切るなよ(笑)           

(ピーとはおしっこのこと)







8時に始まった試合が終了したのは0時前。 

下車した途端急に人気のなくなった街並みに

〝NYは怖い〟と思い出した私たちは何度も後ろを振り返りながら早足でホテルへ戻った。

20時間以上動き続けた身体と、緊張感と楽しさに揺らされた精神が

枕が替わると一層寝つきが悪い私にも泥のように眠る一夜をくれた。