ねここねこの家

アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~2 第28話 「ベラーナの的」

 

第28話 「ベラーナの的」


守里が急ぐと、シークル艦からは離れていたがデロリデは既に後方にいた。

背後を取られてしまいGビャクヤの動きが鈍くなる。


「このままやられるか!」


守里がもがくと挟み撃ちの形になりそうになった。

いつの間にかベラーナ機より離れて、Gビャクヤが標的になっている。


「剣!ギリギリまでデロリデを引きつけてから急いで離れてくれ!」


守里には何をするか分からなかったが、言われるままにベラーナ機の直線に入るようにした。

恐らく…何か考えがあるからだとは思った。


もちろんだったが、いくら新型でもデロリデは2機とも察していない。

Gビャクヤが動かないと怪しまれる。

そのまま撃たれてしまう可能性もあった。

少しずれたのが分かった時、Gビャクヤが足をめがけて交戦する。

青く光った刀はダメージを与えるのには十分だった。


「剣!離れろ!」


少しでも時間がずれていたら失敗していたかもしれない。

ベラーナがみたことがない攻撃をする。

ベラーナ機の残像が残ったような、遠くにいるはずの機体が一瞬見えた。

その時大きな爆発音がして、ビームのような攻撃が放たれた。

デロリデが2機とも落下していった。

的が外れていたら守里にも当たっていただろう。


「…どうよ?」


息を切らしながらベラーナが言う。

守里は感心するしかなかった。

隙をついては放たれた時、躊躇があったらGビャクヤも巻き込まれたに違いない。

改めてベラーナは凄いと思った時、シークル艦から連絡が入った。


「後続機は今のところこれだけのようだ。良くやった。シークル艦で休むんだ」


アル・レレン艦長だったが守里はベラーナに聞いた。


「あれ…なんだ?」


ベラーナ機から返事があった。


「サイが用意してくれたんだよ。ベラリノ攻撃さ」


ベラーナも感じていたが、守里も思った。

新たな武器や攻撃が増えるほど、段々と敵が強くなっていることを。

更に守里は思った。


「…マイールはどこにいるんだ…」


独り言は誰にも聞こえる事はなく、今はアストラーダに注意しないといけない状況だった。


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