
自民党は、同県連が目指した独自候補の擁立を見送って内堀氏に相乗りした。2人の閣僚辞任のダメージが残る中、7月の滋賀県に続く知事選の敗北は回避した。
震災で被害が激しかった岩手、宮城、福島の3県で、震災発生時の知事が交代するのは初となる。復興推進への力量が問われる。
内堀氏は長野市出身。2001年に総務省から福島県に出向し、退任する現職の佐藤雄平知事(66)を副知事などとして支えた事実上の後継候補。自民、民主、維新、公明、社民各党が次々と支援表明したが、県民から幅広く支持を得たいとして推薦などは受けず、与野党の幹部が応援演説する機会もほとんど設けなかった。
2期8年の佐藤県政の路線を基本的に継承する意向で、今も県内外に12万人以上の人が避難を強いられている原子力災害からの復興のほか、今後の扱いが決まっていない東電福島第二原発を含めた同県内の全原発の廃炉を公約に掲げた。
当選確実の報を受け、内堀氏は「復興に対する県民の熱い期待を使命として、復興再生に全身全霊をささげていく」と語った。