
デジタル一眼の高感度撮影への対応は進化しているのに、低感度側への拡張はどうして行われないんでしょう?以前にも「高感度だからエライという論調には反対」と書きましたが、撮影感度が上がると高速シャッターが切れて楽に撮影出来るものの、シャッタースピードを低速側でコントロールした写真が撮れなくなります。「それなら減光フィルターを使え」と言う意見は却下します。PLと重ね付けで広角ではケラレますし、フィルター径別に数種のNDフィルターを持ち歩くのは非現実的。それ以前に付け外しをその度にやるなんて、非効率も甚だしい。
加えて高画素のデジタル一眼ではレンズの画質が分かりやすく、絞りすぎによる画質劣化が如実に分かってしまい、F16以上の小絞りを使う事に抵抗を感じる様になりました。フィルムではその辺りが分かりにくかったので、シャッタースピードが落とせない時は絞り込んでカバーしていましたが、デジタルで撮ったものを見てしまうと、わざわざ画質を劣化させて撮るのが惜しいと思ってしまいます。絞り込むのは被写界深度が最優先の場合だけにしています。
写真は川の流れを撮ったものですが、EF70-200mm F2.8L 1/25sec. AE(F11) ISO100 PL-C と言う条件ですが、本来ならもっと低速で撮りたいところを妥協せざるを得ませんでした。出来る事ならばISO13 0.5sec. F11相当で撮ってみたい写真でした。こう言うケースは結構たくさんあって、絞り値を気にして中途半端なシャッタースピードにならざるを得ないのが残念。一応絞って低速にしたカットも撮りますけど、ベストな絞り値で撮ったものと比べると甘いですね。EF70-200mm F2.8L でもF16まで絞ると甘くなりますから。
デジタル時代になって、「感度設定が自由に出来て表現範囲が広がる」と思っていましたが、高感度ばかりで低感度側への拡張が無いのが足枷になっています。出来ればISO25、ISO13と言った超低感度での撮影が出来れば良いのですが、技術的には難しいのでしょうか?レンズの画質を最大限引き出す為にも、ISO50以下の低感度撮影が出来るカメラが欲しいと思うのですが、どうでしょうか。
フィルムでもISO50のベルビア、ISO25のコダクロームがあり、1段の減感処理をすればISO13まで下げられるんですから、デジタルになって表現範囲がフィルムよりも制限されるってのは納得出来ませんね。低感度だと使いにくいってのは一般に言われますが、そんなの関係無いでしょう。低感度の選択肢くらいはあっても良いのではないかと思います。
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