四季・彩

NaturePhotoGalleryのサブコンテンツです。

番外編:TC-K555ESRの改修 6

2021年12月11日 | Others
イジェクトボタンを押すと、カセットホルダーが超高速で開く症状を「ロケットオープン」と言うらしいのですが、ダンパーの中に入っているOリングゴムの気密性低下ならグリスを塗れば良いんじゃないかと思い、タミヤのセラミックグリスを塗ったら「レールガンオープン」(?)になってしまい、放っておくと壊れそうなので何か対策を考えざるを得なくなりました。

とりあえず、ピストンヘッド部分に熱収縮チューブを巻いてみたら「ナマケモノオープン」(ほぼ動かない)。ill○| ̄|_
パッキン径調整

「こりゃ摩擦を調整しないとダメかな」と考え直して、劣化したOリングでも筒内にしっかり当たる様、軸の部分に養生テープを巻いてみました。テープの横幅100%を巻いてしまうと引っ掛かる様だったので、20%程度切り落とすと良い感じになりました。



次は電源部を自分好みに仕上げます。(やらないと気が済まない)
電源部改良

是非やっておきたかった整流ダイオードのノイズ吸収用コンデンサー追加、家捜ししても0.01uFのスチロールが3個しか確保出来なかったので、今回は0.001uFの東信フィルムコンデンサーを試してみようと思います。
加えてブロックコンデンサー(これもDUOREXでした)に、AU-α607KXから取り外したちょっと古めのシルミック(50V 100uF)をパラ付けします。他に使って取り外した物なので、足を延長した残骸が付いているのは流用します。基板にパラ付け出来る穴が空いていたので、DUOREXに熱を入れずに取り付け出来ました。
どちらも熱収縮チューブとゴム板で絶縁処理。

電源を入れて爆発しない事を確認後、1時間くらい通電させてからヘッドフォンで試聴しました。
TC-K555ESR

ヘッドフォンで聴いても分かる低域の伸びと滑らかさ(歪み感減)にちょっとビックリ。0.001uFのフィルムでも効果は十分に有る様です。スピーカーで聴いてみると、全域で歪み感減、弦の艶やかさが印象的でした。効果が有って、同年代のチューナーにはコンデンサーが入っているのに、何でカセットデッキには入っていないんだろう?
これは整備しなくても聞こえたのかも知れませんが、プリエコー&ポストエコーがリール2周分までハッキリ分かります。丁度ADプレーヤーのアーム感度が上がった様な感じですね。因みに、BASF PRO2 60minと言う古いテープを使ったんですが、1日置いただけで転写が起こっている事にビックリしました。テープが良くないのかな?

テープ走行系の物理的な経年劣化が分からないので、メカのオーバーホールを依頼すべきかどうか、悩むところです。
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番外編:TC-K555ESRの改修 5

2021年12月10日 | Others
元通りに組み立ててコネクターを接続、天板は取り付けずにスイッチON!
「パチッ」(小さな音)。
「え?何の音?ヒューズが飛んだ?」と思ってヒューズを見たら異常無し。
基板から煙も上がってないし、何だったのか分からないまま正面から見たら分かりました。

カウンターが点灯していない・・・。ill○| ̄|_
カウンター故障

外して点検してみたら、外観は壊れていない様ですが、黒く焦げる?部分が白くなってますね・・・電源ONと同時に壊れたって事?コントロール系は何も触ってませんし、異常な電圧が発生しているとも思えないんですけどねぇ・・・寿命が来た?
いきなりドツボにはまる予感がして、ヘッドフォン出力のノイズをチェックしたら、補修前とは違う感じのノイズが出まくっていて「素人修理で症状悪化!」と思って泣きそうになったんですが、音が通る部分のコネクターが一山ずれていただけでした。(Theド素人)

さて、気分を落ち着けて試運転。
試運転

ヘッドフォン出力:直りました!(^o^)
動作ボタンの異常動作:直りました。
DOLBY NR OFFでメーター点灯せず:直りました。
テープカウンター:壊れました。ill○| ̄|_
一通り録音・再生・早送り等々操作してみましたが、異常有りません。リモコン操作も問題無し。何とかまぐれで直ってくれました。
測定器が無いので断定は出来ませんが、DUOREXポンコツ疑惑が益々深まりましたね。

メカ部は素人が触ると、それこそ取り返しが付かない事になりそうなので、今回は大丈夫なものとしてラックにセット、音質をチェックしてみました。
音質チェック

整流ダイオードを交換した当日の評価は参考程度で、テープは古いSONY METALLIC、モニターを切り替えながら試聴しましたが、音が若干ハイ落ちで丸まる感じが有るものの、録再の差はほんの僅かで問題無し。高域の歪み感はもうちょっと改善したいところ。
通電2日目は明らかに音質向上、歪み感減、文句無しの高音質ですが、やっぱりもうちょっと歪み感は減らしたいかな。

電源の整流ダイオード交換が効いて、所謂「ヴィンテージオーディオ」の音では無くなりましたね。A-10IIの場合でもそうですが、よく言われた「低域の迫力が凄い」のは、イコール「高域特性が悪い」だった様で、整流ダイオードを交換して色々対策したら、音色は激変しましたから。異論は有ると思いますが、私はこの音の方が好きですね。ヘッドフォン出力も凄く良い音で聴けていて、「スマホでハイレゾ?それって食べられるの?」って感じです。

それにしても、何でカウンターがプチッと逝ったのか、よく分からない・・・。(ToT)
ともあれ音は良くなったので、追加整備をやる気が出ました。
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番外編:TC-K555ESRの改修 4

2021年12月09日 | Others
TC-K555ESRの天板をパカッと開けて、一番ガッカリしたのが写真左のアレ。
電源基板1

この年代の製品ですから仕方ありませんが、日本インター 30DF2(逆回復時間200ns)は正直言ってイマイチ。それでも一般的なブリッジダイオード(400ns前後)よりはマシですが、100ns未満の高速整流ダイオードと比べると音質劣化は明らかなので、ここは15年前にNEC A-10II用に買って4本余っていた30PRA20(90ns)に交換します。更に高速な30GFA20(30ns)を買おうかとも思ったんですが、30PRA20から30GFA20や31DF2(30ns)に交換しても差が分からなかったので、30PRA20を有効活用する事にしました。
電源部は誰も興味が無いのか、Webにこの部分の拡大写真は皆無でしたね。

音質は200ns以上のFRED<SBD<100ns未満のFREDってところで、一時期アンプ用に某評論家が選別したSBDが持て囃された事が有りましたが、あれは「日本インターの商売」だったそうです。マニアは挙って選別SBDを絶賛していましたが、私は実際に聴き比べて「は?アンタら何言ってんの?」って感じでしたね。
「パワートランジスターに敷くシートで音なんて変わらない」と言って来るマニアも居ましたが、変わるっちゅうねん。まぁ、ネクラサウンドが好みの人は、シリコンシートでも良いと思いますけどね。

それはさておき、電源基板の発熱しそうなトランジスター近くに有る、黒いスリーブの電解は念の為に交換しておきます。ニチコンVRだったら安いしね。

と言う事で、整備・改修の終わった電源基板。
電源基板2

ヒューズホルダーも交換したかったんですが、でかいタイプしか手持ちが無いので今回は諦め。
それよりも、整流ダイオードにノイズ吸収用コンデンサーが付いていない方が気になりました。0.01uFのフィルムかスチロールを取り付けたら良くなりそうですが、それは後でおいおい考えるとして、果たしてこの状態で直ったのか、sonydatproさんの所へ修理に出さざるを得ないのか、一度試運転してみたいと思います。
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番外編:TC-K555ESRの改修 3

2021年12月08日 | Others
注文した部品が来ました。
今回買ったのは共立電子で手に入る物だけなので、DUOREXの代替はニチコンFW(オーディオ用標準品)にしました。MUSE-KZだとハイ上がりになる恐れが有りますし、後で電源のアレをナニする予定なので(おい)、その分の高域特性改善分も計算しています。
追加で、電源部のトランジスター近くにある電解2個も、熱の影響が有りそうなので念の為交換します。黒い色の電解は全てニチコンVR。熱対策で105℃品が欲しかったんですが、品切れでした。
電解交換&接点洗浄

電解交換でカラフルになりましたね。(笑)
一部使い道が無くて、塩漬けになっていたFineGoldを使いました。
DUOREXとFWでは大きさが全然違います。因みに、付いていたDUOREXは「2」で、「ARE」でした。チビっているDUOREXは「ARZ」らしいですが、これで直ったら「ARE」もよろしくないと言う事になりますね。

写真中段のボリュームとスイッチは、左からキャリブレーションのバイアス、同レベル、モニター、ヘッドフォンボリューム。全て液が飛び散らない様にボロ布で周囲を覆ってパーツクリーナーで洗浄、エアーダスターで乾燥、CAIG噴射でクリーニングしました。録音ボリュームは基板が分かれているので、そちらも同様に処置しています。

タクトスイッチは全交換。
タクトスイッチ交換

カウンターの「RESET」「MEMORY」の所だけスポンジで囲ってありましたが、指で触ったら崩れ落ちました。押した時の感触の調整で巻いてあるのかな?ここはスポンジゴムでも貼っておきます。STOPボタンの所は上面にシートが貼ってありますが、押す回数が多いから保護目的かな?
裏面は保護コーティングを剥がさずに追加でスプレーしたら、メッチャ汚くなりました。(;=д=)

次は改修の「改」ですね。
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番外編:TC-K555ESRの改修 2

2021年12月07日 | Others
dtc2000pro様、応援ありがとうございます。<(_ _)>

モードセレクトスイッチの洗浄、取り外して分解は難しそうなので、「ここから接点復活剤を吹いてネ」と言っている様に見える(?)、本体に空いている穴からパーツクリーナー噴射、スイッチガチャガチャ、エアーダスターで乾燥、接点復活剤注入、スイッチガチャガチャで処置しました。

たまにしか使わないので10年以上持っているCAIGのスプレー、どんなに微妙な操作で少量を噴射しようとしても、ドバーッと大量に出るのがホント嫌。げーじんさんのつくるもんはざつでいかんわ。(=_=#

同基板のハンダ、やはり怪しい箇所が沢山ありますね・・・。

他の基板も含めて修正しまくります。

カセットホルダーのカバー、3Mのハード1を指に付けて軽く磨いてみました。(汚れ落とし程度)

写真では分かりにくいですが、特に文字の印刷されている黒い枠の部分が綺麗になりました。

ところで、sonydatpro(dtc2000pro)さんの悪徳業者晒し上げ記事を見ていると、どんな機器でも同じ様な奴が居るんだなぁとガッカリしました。壊しておいて黙って返すとか(私もやられました)、文句を直接言いに来られる距離じゃ無いからと高を括って舐めてますね。それと、技術も無いのに金だけ取る、音質の事を全く考慮しないで部品交換する奴等も許せません。(怒)
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番外編:TC-K555ESRの改修 1

2021年12月05日 | Others
昔録音したテープ写真の太古に録音したカセットテープ、そろそろデジタル化しないと再生さえ出来なくなるんじゃないかと思い、2年前にTC-K555ESRを引っ張り出してとりあえず動くかどうかヘッドフォンで音を聴いたらノイズまみれで「やべっ、壊れてる」と思ってお蔵入り。
最近思い直し、再生手段はウォークマン(WM-DC2)でもいいやと思って動かしたら、センターギア破損で音質チェック出来ず。センターギア修復キットで修理、音を聴いたらイマイチで・・・TC-K555ESRを修理せざるを得なくなりました。

「SONY カセットデッキ 修理」で検索してみると、同じgooブログに元SONYの技師さんが記事を投稿されていて早速フォロー、カセットデッキなんて触った事が無いので修理を丸投げしようかと思ったんですが、自分でメンテして直ったら儲けものと思い直し、やれる事はやってみる事にしました。
・・・取り返しの付かない事にならなきゃいいけどね。( ̄- ̄;)
OGPイメージ

SONY DATデッキ修理

ソニー製のDATデッキの修理をお受けしています。長年、メーカーサービスでDATデッキの修理を担当いたしました。【SONY DATデッキ修理 ...

SONY DATデッキ修理

 

さて、現状を改めて詳細にチェックしました。
1.ヘッドフォン出力にノイズが乗る
2.DolbyセレクターOFFでレベルメーターが作動しない
3.再生を押しても巻き戻しされたりして動作が変
4.LINE OUTにはノイズが乗らない
ヘッドフォン出力のノイズは音量調整がほとんど効かず、遠くに音楽が聞こえて「ガーピュルルル」って感じのノイズが聞こえる。LINE OUTが大丈夫でも、ちょっと気持ち悪い。
2と3はスイッチの接触不良っぽい感じですね。

とりあえず分解して、ヘッドフォン出力を辿ってみると・・・。
ヘッドフォン出力
オペアンプか電解の不良っぽい様な気がしますが、TC-K555ESGで液漏れトラブルが報告されているDUOREXが見えますね・・・これ、GT-CD1でもチビっているのを見て「うわ、ELNAサイテーやな」と思うきっかけになった製品。SILMICの良さを確認するまで、ELNA嫌いになりましたね。
とりあえず、これは交換かな。

モードセレクトスイッチ。
セレクター
黒い長細い部品の穴から洗浄液をブチ込めば直りそう。
電解もついでに交換しようかな。

再生ボタン等のスイッチは、ST-S333ESX等に使われているタクトスイッチと同じだったので、これは新品に全交換かな。

部品発注しました。
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