名取のパソコン教室から

みちのく仙台に隣接した名取市に在る「ゆっくりたのしくパソコン教室」から日々の話題をお伝えします

こんなに危険と分かっていれば

2006年08月25日 | 習い事


シュレッダー事故の件でコメントをいただきました。そこで、昨日の続編を書きます。
これだけ大きく報道されたのは、いくつかのポイントが有ったと思います。
その1は、わずか「2歳の小さな子供が」手の指を一度に「9本も失った」といういかにもショッキングな内容だったこと。その2は、「こんなに危険なもの」が家庭内にすでに「入り込んでいた」という事実。その3は、国の担当部署である経済産業省とメーカー間できちんと連絡が取り合える状態では無かった、等等です。

で、この報道で皆さんは先ず「2歳児なんて只でさえ何をしでかすか分からないのに、シュレッダーそれも業務用のやつを簡単に触れられる環境にして放っておいたのか。なんて親達なんだ。」と思いましたよね。しかし、報道の中ではこの家庭が本当にいつも子供を野放しで、きちんとした子育てが出来ていなかったかどうかは全く分かりません。逆に、いつもはとても子供の事を気遣っているのにほんのちょっと目を離した隙に「お風呂に落ちて溺れてしまった」事故の家庭、あるいはつい居眠りした時に「外に勝手に歩き出て自動車に轢かれてしまった」事故の家庭と同じかどうか、これもまた全く分かりません。でも、事実としてこの子は9本の指を失ってしまった。

責任は、果たして親なのか機械を製造したメーカーなのか?

ここで、ちょっと視点を変えましょう。例えば、果物ナイフをテーブルの上に置忘れ、2歳の子供がいたずらをして体を傷つけたとしましょう。あなたは、親を責めますか?それとも果物ナイフのメーカーを責めますか?当然ながら100%親を責めます。何故なら、包丁やナイフがとても便利な道具であり、毎日の料理等に使われていても、同時に大変危険なものだという認識が社会全体の共通意識として有るからです。自動車も同じです。自宅のガレージで自動車をバックさせた時に不注意で自分の子供を引いてしまったら、やはりその親が責められます。自動車メーカーを責める人はいません。自動車は使い方を間違えれば人を傷つけることをみんなが知っているからです。

じゃあ、シュレッダーはどうなのでしょう?

シュレッダーという機械が家庭内に普及をはじめて間もないわけで、現時点までは社会全体での共通認識として「小さな子供の指なんか簡単になくなってしまう。ピラニアだらけの水槽に手を突っ込むようなもの。」などとは考えられていなかったのではないでしょうか。

O社長が会見で言った言葉は重要です。「子供が触ることを想定して無かった。」このことは、業務用として売られているとはいえ、ホームセンターへ行けば誰でも買えるわけですし、いまや自宅が仕事場の人も増えている現状からすれば家庭での使用ということが考えられていない(想像力の欠如)という点で大きな問題なわけです。

デザイン的な問題としては、、機械としてのゴツさや家庭内に置いたらすごく違和感がある、、、そんなデザインとはかけ離れた、なんと優しそうな表情であることか。注意書きシールのデザインすら本当に危険だという注意を全く喚起していません。(と思える)

以上のことだけでもメーカーとしての責任は有る、と考えるのです。
一応会見でも自分達の責任は認めていますし、会社としても単なるアンラッキーな出来事では無く、真摯に反省の材料として考えれば良い方向に向かうのでないでしょうか。
これを契機に家庭内には子供たちにとって、危険なものがすでに沢山存在していることをメーカーも社会全体ももう一度再認識すべきだと思います。


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