小指ほどの鉛筆

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手を繋ごう

2007年09月30日 20時39分00秒 | ☆小説倉庫(↓達)


手を繋いでください。
僕が君から離れることが無いように、強く握ってください。
ずっと一緒に居たいのです。
こんな血に染まった手、誰も握ってくれる人など居ないと思っていました。
けれども・・・あぁ、あなたは何と優しかったのでしょう。
僕は今、自分の手を美しいものに保つことが出来ています。
あなたが握ってくれた手は、こんなにも温かい。
君、ありがとう。
君が僕の手を離していたら、僕は生きてゆけなかった。
拒絶したときもあった。
それでもずっと、ずっと・・・君の手が放れることは無かったんだ。
僕が君と共に何所までも行けるように。
君から離れることがないように。
君が、僕の手を離さないように・・・。


「手、繋いでも良い?」

「手ぇ繋いでも良いだろ?」


ゴメン、あのときの笑顔が偽物だったこと。
君が本気でいたときも、僕は本気にはなれなかった。
でも今は違う。
必死なくらい本気になっている。
本物の笑顔が楽しい。
そう思えるんだ。


(僕の手は汚い)

(俺の手は冷たい)


お互い手を握れないでいたよね。
君が勇気を出してくれて、僕もようやく握り返すことが出来たんだ。
僕の手は血にまみれていた。
君の手はとても冷たかった。
幸いだったのは、僕にとってその体温が心地よかったこと。
君にとって僕の負っている血が温かかったこと。
それでもまだためらいが残っていたのは、君が悲しい顔をしていたから。
君の手を握って僕が幸せになっても、君はどうなるのだろうと思った。
君は僕の手で幸せに出来るのだろうか?
笑ってくれるのだろうか?
心配事は増えるばかりだった。
君が笑ってくれるまで。


「好きなんだ。」

「好きだ。」


告白のとき、君は晴れ晴れとした顔をしていた。
僕もとても嬉しかった。
君が幸せになれたのだと。
君が望むのなら、僕はいくらでも温かい手を作って来ようと。
好きだ。
最初に感じた体温は、手の温度。
僕に気持ちの良い風のような、冷たい手をくれた人は君。
君に血を与えたのは僕。
君に足りないものを補えるのなら。
僕は血に染まることをやめた。
君は手を浸けることをやめた。
分かったんだ。
僕らは生まれつき、それを持っていたんだと。
作る必要はないのだと。


「手を繋いでも良いかな?」

「勝手にしな。」


いつの間にかそれが普通のことになっていた。
嬉しいのか寂しいのかよく分からない。
でも、でもね?
相変わらず君の手は冷たいから、僕にとって君の手を握ることはまだ特別なこと。
君にとってもそうであったら良いのに。
僕の手を握ってくれるということが、特別なことであったら良いのに。


今日もまた二人で、

         手を繋ごう。


_____________________

最後がストーリーじゃなくてすみません・・・。

人に触れるということ自体が特別な二人。
今回はドロロ視点ですね。
この二人が手を繋いでいる光景を思い浮かべると微笑ましいです。

では、クルドロお題、これで終了とさせていただきます。
50題全てを消化できたことを嬉しく思いますwww
なんかすごい達成感・・・。
次は台詞お題に入らせていただきます。
クルドロも書くつもりなので、どうぞ見てください!


そしてこの素敵なお題をくださった「無賃乗車」様に感謝を。

naru.



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
クルドロ! (ゆき)
2008-04-07 15:18:19
私は今日クルドロ50のお題を始めました!
いいですね!クルドロ!
大好きです!
50達成おめでとうございます!
そして高校入学おめでとうございます!!
私も中学入学です!

!が多くてすみません。
返信する
お仲間ですね!! (naru(主))
2008-04-07 20:23:30
訪問ありがとうございます!!
お仲間が出来て嬉しいですww
クルドロ50題、頑張ってくださいね!応援しております。
返信する

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