小指ほどの鉛筆

日記が主になってきた小説ブログサイト。ケロロ二次創作が多数あります。今は創作とars寄り。

⑧ お泊り 1

2008年02月27日 19時24分47秒 | ☆小説倉庫(↓達)
ドキドキするのは初めての場所だから?
自分の家じゃないから?
それとも、お前の家だから?
お前の傍だから?

暗闇で二人
朝も二人

一緒に居る時間が長いってこと
お前の隣にいるってこと
しっかりと感じている。

____________________________

初対面の息子の友人に、いきなり泊まっていけというのはどうかと思う。
クルルは先ほどまで微笑んで話を聞いていたドロロの父を思い出し、眉間にしわを寄せた。
そもそもアレが本当に笑っているのかどうかさえ怪しい。
「クルル君?次、クルル君の番だよ。」
「あ、あぁ。」
母親から学校での話をせがまれてからというもの、2時間ほどは喋らされた。
普段あまり話さないクルルにとっては厳しいものがある。
そうしてようやく解放してもらえたのがついさっき。
ドロロが部屋でトランプをしようと言い出さなかったら、今頃クルルは顎が筋肉痛にでもなっていたことだろう。
「お母様がゴメンね。疲れたでしょ。」
カードを並べながらドロロが言う。
クルルは手持ちのカードをパラパラと操りながら、頷いた。
「そんなにお前、母親と喋ってないのか?」
「そんなことは無いんだけど・・・お父様も居たからじゃないかな?」
要するに、俺は巻き込まれたわけだ。
クルルはどうとも取れない笑みを浮かべ、横に倒れこんだ。
「あ゛~~~~マジで疲れた・・・」
「お疲れさま。」
にっこり微笑むドロロを見ていれば疲れなど吹き飛んでしまうのだが、そんなこと今は言うつもりも無い。
ドロロはカードを丁寧にそろえてケースにしまうと、クルルの隣に寝転んだ。
いきなりのことに驚き、同時に予想外の距離の近さにクルルは心臓が高鳴った。
普段そんなことをしないドロロだからこそ、驚いた。
けれどもよく考えればここはドロロの部屋なのだ。おかしいことなど、何も無い。
「・・・どうしたんだよ。」
「ちょっと疲れただけ。」
「ふーん。」
「クルル君も疲れたんでしょ?」
「・・・まぁな。」
細かい息遣いまでもが聞こえる。
ドキドキしてしまうのは当たり前なのだと自分に言い聞かせるが、やはり少しだけ悔しい。
そうしてしばらくクルルが自分の心と葛藤しているうちに、扉を叩くコンコンという音が響いてきた。
『お夕飯の用意が出来ました。』
「はーい。」
ドロロがスッと立ち上がって制服の乱れを整える。
「行こう。」
ドロロは何とも思っていなかっただろうか。
クルルも立ち上がると、眼鏡のずれだけを調整して階段を下りた。
タイミングが悪かった。
もう少し時間があったら・・・などと考えてみる。
が、それもむなしく、またしてもあの大きな扉の前に立っている自分がいる。
「どうぞ。」
律儀にもドロロが扉を開いてくれた。
この扉は重いのだろうか、それとも意外に軽いのだろうか。
「クルルさん、どんどん食べてくださいね。」
中に入ると、あの笑顔で母親が迎えてくれた。
父親はやはり口元だけで微笑んで、手を振っている。
「今日はシェフに頼んでオススメ料理を作ってもらったの。お口に合えばいいのだけど・・・」
期待に輝く目を真正面から覗くことが出来ず、クルルは曖昧な笑みを浮かべて父の近くに座った。
うっかり母の勢いに押されてしまい、間をとって真ん中に座ればよかったと思ったが、もう遅い。
何ともいえない表情で、父はクルルのことを見つめていた。
実際は包帯で目など見えないのだが、何故だか見つめられていると感じた。
「あー・・・失礼します。」
一礼をしてから席に着く。
ドロロは母親寄りに座り、丸テーブルには妙な間が空いた。
「さて、頂こうかな。」
「えぇ。」
クルルもある程度のテーブルマナーくらいは知っていた。
けれどもそれが必要ないのではないかと思うくらい、この空間はアットホームだった。
「クルルさん、先に食べてみてくださらない?」
ワクワクした表情でクルルを見つめる母は、身を乗り出しそうなくらいの勢いでそう問いかけた。
クルルがどんな反応を示すのか、興味があって仕方が無いという様子だ。
「あ、はい。」
少々居心地の悪さを感じつつも、クルルは近くにあった海鮮料理を口に運んだ。
味わったことの無い味と食感が広がる。
料理は正直、食べれればいいと思っていたが、そうではないようだ。
「どう?」
「・・・おいしいです。」
自分が今どんな表情をしているのか、分からなかった。
けれどもドロロが微笑んでいることからして、きっと驚いているのだろうと思った。
「よかった!!もしかしたらお口に合わないんじゃないかと思って。」
「そんなことありませんよ。本当においしいです。」
こんなときにしか使うことの無いだろう敬語をフル使用して、笑顔まで見せた。
「明日は私が作ろうと思うんだけど・・・どうかしら?」
隣で止まる事のなかった手と口が止まり、父はぽかんとして母を見ている。
ドロロはとても嬉しいとでも言いたげに明るい笑顔を向けた。
「お母様の手料理なんてどれくらいぶりだろう!!」
「本当に作るのか?このすばらしい日に帰ってこれた私はなんてラッキーなんだ!!」
普通ありえないくらいに喜ぶ二人を見て、クルルは状況が飲み込めずに戸惑っていた。
当の母はにっこりとして二人を見ているだけだ。
「小学校以来かな・・・」
「私もあまり覚えていないよ・・・最後は確か、肉じゃがだったかな?」
意外に家庭的だ。
もしかしたら母は案外普通の食が好みなのかもしれない。
だったらカレーがいい・・・と考えながら、クルルは頭を振った。
何を考えているんだ、俺は。
すっかりこの家族のペースに呑まれてしまっている。
「クルルさんは何が食べたいかしら?お夕飯に作ろうと思ってるんだけど。」
「・・・」
さっきまで考えていたスパイシーなスタミナ食が、実体化しそうなくらいに迫ってきていた。
あの香りからは逃れることが出来ない。
「カ、カレー・・・ですかね。」
「あら、良いわね。」
「皆で食べるにはもってこいだな。」
「本当にクルル君はカレーが好きだね。」
口々に感想を述べる。
自分が家族と暮らしていたらこんな感じだったのだろうかと思うと、クルルは少しだけ胸が痛んだ。
「さ、それは明日。今はシェフのおいしい料理を食べましょう。」
「あぁ。こっちはこっちで絶品だからな。」
さっきから父の前の皿はことごとく空になってゆく。
見ているだけでおなかがいっぱいになりそうなほどだった。
割と細いこの身体の何所にそんな量が入るのだろうか。
「う~ん、おいしいv」
幸せそうに微笑む彼の顔は、相変わらず無表情に見えた。


「お風呂にはいつでも入れるから、好きなときにね。パジャマは黄色が良いかしら。」
楽しそうに世話を焼いてくれる母は、1時間ほど前にようやく部屋から出て行った。
気を使っているようには見えないものの、ここまでされるのは流石に窮屈なように思える。
「そろそろお風呂入りにいこっか。」
ドロロがそう言い出したのは9:00ごろだった。
クルルにしてみれば早い時間だが、それがこの家の普通なのかもしれない。
ドロロの意見に従い、再び階段を下りる。
よく見ると手すりには綺麗な装飾がなされていた。
今までどたばたしていて全く気がつかなかった、とクルルは思った。
そして先ほど夕食をとった扉は、やはり周りの扉に比べると比較的大きいように感じられた。
重そうに見えるのは、金や銀で飾られているためだろうか。
「クルル君、こっち。」
しばらくボーっとしていたクルルを、少し先でドロロが手招きする。
先ほどまでの豪華な装飾のある空間とは違い、お風呂への道のりはやけに落ち着いた雰囲気だった。
「遠いな。」
「3つくらいあるんだけど、今日はその二つ目の方に入ろうと思うんだ。和風の浴室なんだけど、どうかな?」
和風、というのは悪い響きではない。
事実クルルは和風の家具や小物を好意的に見ていたし、あの独特の落ち着く感じは、何にも変えがたい時間を与えてくれるように思えた。
「嫌いじゃねぇ。」
「ならよかった。」
嬉しそうに歩いていくドロロの様子を見ると、もしかしたらドロロも「和」がすきなのかもしれない。
そう思った。
廊下をずっと真っ直ぐに進むと、いくつかの扉を通り越した。
「今の部屋は何なんだ?」
「衣裳部屋とか、倉庫とか、かな。」
「倉庫?」
「うん。普段は使わないようなものが入ってる。」
この屋敷で普段は使わないものがしまわれている倉庫。
クルルは好奇心をかきたてられた。
「例えば?」
「う~~ん・・・扇風機とか・・・石油ストーブとか・・・季節ものが多いかな?」
「扇風機、石油ストーブ??」
普通の家庭でも、シーズンが終わってしまえばしまわれるものだ。
けれどもこの家庭でそれが普通だとは思えない。
何しろココは豪邸なのだ。
エアコンを使えば扇風機は要らない。床暖房があれば石油ストーブは要らない。
もしかしたら空調で全てがコントロールさえ出来るかもしれないのだ。
「ついたよ。」
そんなことにクルルが思考をめぐらせているうちに目的地へと着く。
控えめな引き戸が、今までの部屋とは違うことを物語っていた。
ガラガラ、と、心地の良い音が響いてくる。
「ココで服を脱いで、中に入るの。服はその中に。」
ドロロが示した場所には木で編まれた籠。
こだわりなのではないか、と思う。

「広!?」
湯気が立ち上る浴槽。
3人家族にしては広すぎる。
「う~ん、僕もそう思う。お父様が「銭湯をイメージしたんだ!!」って、大喜びで企画書を設計社の方に渡してたけど・・・」
あの父親、やはり只者ではないようだ・・・いろんな意味で。
身体を洗い、浴槽へと沈む。
銭湯、と言われれば、確かに少しは納得がいくかもしれない。
クルルはプールのように泳いでみようかと思ったが、他人の家でそんな子供のようなことをするのもなんだと感じ、思いとどまった。
「はふ~~~、やっぱりココが一番良いや。」
ゆったりと温まるドロロ。
「他んとこはどんな感じなんだ??」
「なんだかゴチャゴチャしてて落ち着けない所と、開放感がありすぎて落ち着けない所。どっちも微妙でしょ?」
苦笑したドロロが言う。
「・・・かもな。」
スーッとドロロの隣へと移動する。
「なぁ、あの倉庫に入ってるっつー扇風機とストーブ、使ったことあんのか?」
クルルはずっと疑問に思っていた。
必要ないではないか、と。
「毎年使ってるよ?」
けれどもそれは予想外の返答。
クルルも口をぽかんと開けてしまう。
「縁側でうちわを仰ぐだけじゃ夏は暑いし、冬のお餅はストーブで焼くべきでしょ?」
活き活きとしたドロロの表情が、まぶしい。
「ま、まぁそうかも知れねぇけど・・・この屋敷ににあわねぇな。」
「部屋はたくさんあるんだよ。扉を挟んだ向こうは、違う国かもしれない。」
悪戯っぽく笑ったドロロだが、クルルにはあまり冗談には聞こえなかった。
「ありえねぇ話じゃねぇな・・・」
「え?」
「いや、何でもねぇ。」
クルルが、水を含んで張り付いてくる金髪を邪魔そうに束ねる。
ゴムなどでとめるわけではないが、水分のおかげで綺麗にまとまった。
その様子を見て、ドロロが微笑む。
「クルル君の髪、すごく綺麗だよね。」
「は?」
「いつも思うんだ。」
「・・・それはアンタだろ。」
正直クルルには、自分の髪を自慢に思ったことが無い。
むしろ艶やかな黒い地毛を持った人を綺麗だと思っていた。
髪について褒められたのは初めてかもしれない。
「僕?」
だから、ドロロの髪が好きだった。
光に当たると青く見える、サラサラなその髪が。
「そうかな?クルル君の髪はサラサラで、時々キラキラ光って綺麗だけど・・・僕は普通の髪だと思うよ?」
「それが良いんじゃねぇか。」
「そうなの?・・・ありがと。」
「いーえ。」
クルルとしては、むしろ自分がお礼を言いたいところだった。
けれどもそんなのが自分のキャラじゃないことくらい分かっている。
素直じゃない自分に、嫌気がさした。
「・・・」
自分の髪を少しだけすくってみる。
ドロロに「綺麗」と言われて初めて、クルルは自分の髪を少しだけ綺麗だと感じた。
「はぁ~~~、眠くなってきちゃった。」
「何時くらいになるんだろうな。」
「そろそろでよっか。」
眠そうなドロロがそう言う。
それにしても湯上り浴衣効果というのは恐ろしい。
浴衣ではないもの、パジャマだってクルルにとっては十分な殺傷能力がある。
クルルはドロロの前で危うく鼻血を出すところだった。
「にしても、いちいち風呂にはいんのにここまでくんのかよ。めんどくせぇ。」
部屋までの道を進みながら、クルルは溜息をついた。
あまりにも広すぎて、正直なところ疲れる。
「慣れ、かな。」
「慣れねぇ・・・。」
一人暮らしをして、環境の違いに戸惑うことは無いのだろうか。
このままココで暮らしていた方がいいのではないか?
そう思いさえした。

部屋に着くと、ドロロが押入れをごそごそと探り始めた。
「どうしたんだ?」
「えっと、クルル君の布団。」
枕やシーツを見つけて取り出そうとしたドロロの手が、クルルの手によって止められた。
「へ?」
「いらねぇ。アンタと寝る。」
「ちょっと、それって・・・」
「ベッドは十分広いし。問題はねぇだろ?」
ドロロが顔を赤くする。
そんな様子を気にもせずに、クルルはベッドへと倒れこんだ。
引っ張られたことにより、ドロロも倒れこむ。
「わっ!」
倒れこんだドロロを抱え込むようにして抱きとめたクルルは、そのまま布団を被ってしまった。
片手をドロロの背に回し、もう一方の手で眼鏡をはずす。
どうやら本気で一緒に寝るつもりらしい。
ドロロは抵抗もむなしく、クルルの腕の中に収められてしまった。
「・・・クルル君、本気?」
「もちろん。」
「体勢が悪いと、目覚めも悪いんだよ?」
「上等。」
「・・・」
「嫌かよ。」
「嫌じゃないけど・・・」
「なんだ?」
「恥ずかしい///」
顔を隠してしまったドロロに微笑み、クルルはわざとドロロに顔を近づけた。
「クックック~~、もう寝ちまうのか?」
「・・・うん。」
「じゃあ電気消した方がいいなあ?」
そういうと、クルルは手元のスタンドのスイッチを切った。
一気に室内が真っ暗になる。
ドロロは自分の鼓動が早くなっていくのを感じていた。
顔が火照ってゆく。
「なぁ、明日は何時に起きるんだ?」
素朴な疑問を口にしたクルルの息が、耳をくすぐった。
「特に・・・決めてないかな。」
「いつまでもこうしてはいられねぇからな。アンタも身内に知られたらヤバイだろ?」
「うん。」
もちろんだ。
そんなことをドロロの母が知ったら、もしかしたら気絶してしまうかもしれない。
「じゃあ・・・6:30。」
「早いな。」
「クルル君は寝ててもいいよ?僕は日課だから。」
ドロロの日課、ということに心引かれた。
「あと明日は習い事があるから・・・ほとんどクルル君といられないと思うんだけど・・・良い?」
「その習い事とやらを見てるぜ。」
「そう、ならいいけど。」
たわいない話をしてはみるが、やはり二人でいるという事実が頭から離れない。
緊張や動揺といった言葉が、ドロロの隠した顔から読み取れた。


翌日、クルルはドロロの声で目を覚ました。
「おはよ。クルル君はまだ寝てる?」
「いや・・・今起きるぜ・・・。」
大きく伸びをしてから立ち上がる。
少し頭が痛いが、きっと寝不足の所為だろう。
「本当なら僕もまだねむってたいんだけどね・・・」
そう言うドロロまた、少し眠そうに見えた。
お互い緊張していたのだろう。
少しおかしく感じて、二人は微笑を浮かべた。

クルドロ的な曲

2008年02月11日 16時16分46秒 | ☆Weblog
クルドロ的な曲を探してたら・・・ありましたよ。
私的にですが、それっぽい曲が。
ちょっと過激ですがね。

金色のコルダ、知ってますか?
谷山紀章さんは?

_______________________

[Warrior]←曲名
________________________

歌詞↓
________________________

シャツのボタンを外した瞬間
その先へと行くのなんて簡単
なのにどうしてお前は目を逸らすんだろう
耳元へと降り注ぐ誘惑
もれた吐息に滲んだ快楽
醒めた横顔がひどく美しい
誰かを想って歪んでくその声が
俺に火をつける もう止まれやしない

からっぽの心奪いたい
俺で満たしてみせる
壊れるほど
幻よりも力強く
抱き締めてやる すべて
Just Be A Warrior

手探りする気まぐれの実体
言葉じゃなくて身体で言いたい
考えないでただ素肌で感じていて
絡まりながら溶け出す欲望
鼓動とリズム合わせる衝動
蜃気楼に似た夢へ堕ちていく
誰かに染まった 唇の色なんて
塗り替えてみせるもう、振り向かせない

折れそうな心、守りたい
傷も痛みも影も 忘れさせる
その手を掴んで離さない
闇が襲って来ても
Just Be A Warrior

空っぽの心 奪いたい
俺で満たしてみせる
壊れるほど
幻よりも力強く
抱き締めてやるすべて
Jast Be A Warrior

折れそうな心 守りたい
傷も痛みも影も
忘れさせる
その手を掴んで離さない
闇が襲って来ても
Jast be A Warrior

_____________________________________________________

てなわけで。
なんかそれっぽくないですか??
いや、私だけだったらすんませんorz

昨日の8:00~

2008年02月11日 16時05分27秒 | ☆Weblog
8:00からは仮面ライダー・・・つまりあれだ。
杉田さんだ。
「ガブッ」っていうのは、あれは血を吸ってんのか?一応こうもりみたいだし。
そして主人公が弱々しいのは定番なのか??
電王が素敵声優さんばかりだったから、少しだけかすんで見えたよ。

8:30からはプリキュア・・・つまりアレだ。
子安さんと草尾さんだ。
やられキャラな子安さんは素敵ww
クールなキャラはもっと大好きwwww
草尾さんの声が爽やかだった・・・初めてちゃんとプリキュア見たからな~。
ココ、可愛い・・・。

42 早く晴れて、青を見たいな。(ギロドロ)

2008年02月09日 11時41分48秒 | ☆小説倉庫(↓達)
「ギロロー、私買い物行ってくるわね。家に誰も居なくなるから見張っててくれる?」
晴れた午後の日、ギロロのテントを開けていきなり入ってきたのは夏美だった。
「な、夏美!!?」
「今日タイムセールなのよ。お願い!」
「フン、何で俺がそんなことを・・・」
「頼んだわよ。」
そうして行ってしまった夏美を見送り、ギロロは渋々とテントから出た。
空気が少しだけ湿っているような気がした。
「一雨来るかも知れないな・・・。」
そういえば、今日は白い子猫もテントの中で毛づくろいをしている。
日向家のリビングを窓越しに覗く。
窓に映った空は青く、雲がとめどなく流れていた。
まるでカーテンのように・・・。
そのカーテンを引いて出てきたのは、同じ青。
空が抜け出してきたのではないかと錯覚してしまう自分がおかしかった。
「ドロロ、お前居たのか。」
「今屋根裏から降りてきたのでござるが・・・皆不在のようで。」
ひょっこりと庭に下りて来たドロロに微笑む。
「あぁ、ついさっき夏美が出かけたところだ。冬樹はオカルト探索とか言っていたな。」
「そっか。小雪殿は散歩に出かけるといって公園に行っっちゃって。」
ギロロの隣に座り込み、テントから顔を出した子猫の頭を撫でる。
そんなドロロを、ギロロは微笑ましく見ていた。
「全く、夏美が居ない今が一番の侵略のチャンスだというのにな。」
「まぁね。でもこんなのんびりした生活、今を逃したら一生手に入らないよ。今はまだ、良いでしょ?」
ふわりと微笑むドロロ。
微笑み返そうとしたギロロの頬に、水が降ってきた。
「あ、雨。」
「テントに入るか?」
日向家に入ればいいのだろうが、つい自分のテントに誘ってしまった。
「うん。」
狭いテントではあるが、二人くらいは入る。
「通り雨だね。すぐに止むよ。」
「そうか。夏美は傘を持っていっていなかったからな。」
今頃は店の中だろうか?
「早く晴れて、青を見たいな。」
そう言うドロロをそっと盗み見する。
瞳は空と同じ青色。
青い空が自分の瞳にあることなど知るはずも無いドロロは、目を閉じてテントに打ちつける雨の音を聞いていた。
「俺はいつだって青空が見えるのだがな。」
「え?」
目を開けて首をかしげたドロロに、思わず笑ってしまう。
「いや、なんでもない。」
「?」

早く晴れるといいな。
お前も澄んだ青を見ることが出来るように。

_________________________________

久々に短い!!
ギロドロはネタが・・・というかもうネタが・・・
表現の仕方が毎回同じってどういうことだ!!
勉強しなきゃ~~~~~!!!

アニケロ感想

2008年02月09日 10時34分04秒 | ☆Weblog
ちっちゃいちっちゃい幼年期ww
クルルの声がかっこよすぎる!!これは設置を変えないと失礼に値するのか!?
っていうかプルルちゃん最強説。
さり気なくジョリリが出ていたのが(笑

後半のチョコ話。
確かに本命だけになれば・・・でもそれじゃあ受け取ってもらえない・・・
ま、まぁ、こんなこといったらクルルにチョコレート回収されちゃうな。
モアちゃんは素直で良い子だよね~やっぱり。
それにしてもモアはダメなのにドロロは平気ってことは、ドロロは完璧に純粋なわけじゃないってことだよね?
それって!!
なんかシリアス小説書けそうじゃないですか!!
ドロロは余裕を持ってチョコもつくりそうだから、回収されずにクルルの口に入ります。
断言します(ぇ
あ、でも放送ギリギリだからギリチョコか。

さて、次回は。

クルルアイドル伝説
ケロロ初心にかえる

エエエエエエエエエエエエエエエえぇ!!!!!!!!!!!!!
クルルアイドルになっちゃう!!!!!!!!!!
クルル子がアイドr(殴


あぁ、やっちまった・・・。

⑦お勉強会

2008年02月06日 13時23分10秒 | ☆小説倉庫(↓達)
お前に気をとられて勉強どころじゃない。
それを分かっていながらも帰れないのはきっと、
お前ともっと長く一緒にいたいからなのだろう。

お前に堕ちて行く。

成績が落ちて行く・・・。


_________________________________________


退屈な授業を受けながら、いつものようにボーっとしている。
こんな様子を見たらドロロは何と言うだろう?
そんなことを考えながら、クルルは窓の外を見た。
「クルル、この問題解いてくれ。」
後ろの席に座っている生徒が、何と無く聞いてきた。
最近はこんな役が多い気がする。
クルルは最初こそ面倒だと言って断っていたが、問題を聞いてくる生徒があまりにも多くなったために、断るよりも答えを言ってしまった方が簡単だという事に気づいてしまった。
「それ今黒板に書いてある問題だろ。答え書いてあんじゃねぇか。」
「え?ほんとだ!!気づかなかったぜ!サンキュークルル。」
「いーえ。」
授業なんてめんどくせぇ。
それがクルルの口癖だった。
けれどもクルルにだって多少の苦手教科くらいある。
もちろん成績は驚くほど良いのだが、ずば抜けてというわけでもない分野が。
その教科は主に文系だった。
「チッ、次古典かよ・・・」
「その後は国語だぜ。」
「マジ・・・?」
この時間だけは、クラスメイトも頑張ろうという気になるらしい。
勉強すればなんとかクルルよりも上にいけるかも知れないのだ。
「あー・・・俺サボるわ。」
「せんせーに言っといてやるよ。クルル君はサボりに行きました~って。」
「勝手にしろ。」
「良いのかよっ。」
冷めているクルルに、クラスメイトが何故だかがっかりする。
クルルは聞きなれた教師の声を聞きながら、教室を後にした。


「あーーーーーーー。」
屋上には心地よい風が吹いていた。
こんな日は意味も無く声を出したくなるものだ。
大声を出せばドロロにも声が届くだろうか?
やってみようかとも考えたが、やめておいた。
大声を出すようなキャラでもないし、何よりそんなことをしたら先生が飛んできてしまう。
屋上の何所に逃げ場があるというのだ。
「・・・文系か・・・」
ドロロは文系が得意だったはず。
そういえばいつか言っていたな・・・とクルルは思想をめぐらせる。
「家で勉強とか言ってなかったか?」
ドロロの家で。
「・・・・・・・・気になるな。」
クルルは一人暮らしをしていた。
ドロロもそうなのだろうか?
それとも家族と住んでいるのだろうか?
部屋はどんなものだろう。
考えれば考えるほど、それは白い霧の中に隠れてしまうような気がした。
「・・・」
バス停までしか送らせないのは何故?
個人的なことを一切喋ろうとしないのは何故?
塾などに行っている様子も無いのに(それはクルルも同じ)頭がいいのは何故?
いつも穏やかでいるのは何故?
疑問に頭が追いつかない。
クルルは一度深呼吸をすると、フェンスに寄りかかった。ギシリとしなり、それは妙に落ち着くものとなった。
「・・・家、勉強、ドロロ・・・」
何故だかワクワクが止まらない。
行ってみたい。
そのキモチが好奇心となって、今のクルルを形作っていた。


「ドロロ。」
何所の学校でも同じであろう典型的なチャイムの音を聞きながら、恋人の元へと小走りで近づく。
ドロロはいつものようににっこりと微笑むと、クルルの隣よりも少しだけ後ろについて歩いた。
「今日はなにか面白いことあった?」
無難な話を持ちかけるのは、大抵ドロロの役目。
それをどんどん広げてゆくのがクルルの役目のようになっていた。
それにしても、とクルルは思う。
「なぁ、ドロロ。いつも思うんだけどよ・・・」
「何?」
「お前さ、俺がどんなペースで歩いても、その位置からぜってぇにずれねぇよな。歩幅ちげぇのに、足音は・・・聞こえねぇか。なんつーかな、妙にきっちりしてるような気が・・・。」
その質問にドロロは一瞬驚いたようだったが、またすぐに笑顔に戻ってしまった。
「そう?自分が気づかないことってよく指摘されるんだよね。」
「んー、まぁな。」
「今日は公園よってく?」
「いや、いいだろ。時間ねぇし。」
「そう。」
・・・あれ?
「なぁ、はぐらかさなかったか?」
「何を?」
ドロロは屈託のない笑顔で首をかしげた。
クルルはその笑顔が腑に落ちないまま、いつものバス停まで来てしまっていた。
「ありがと、じゃあね。」
「・・・」
「?」
バス停に着いたらクルルはそのまま道を真っ直ぐ。
いつもならそれで一日が終了した。
けれども今日は違った。
クルルがバス停から動こうとしない。
「クルル君?どうしたの?」
「ドロロ、今度お前ん家行きたいんだが。」
「え・・・」
「俺文系ダメでな?だが何とかしねぇといけねぇもんだってあるだろ?」
「それで、ボクに教えて欲しいと?」
「あぁ。」
ドロロは少し困ったようにバスの時刻表を見た。
残念ながら公園に寄らなかったためにずいぶんと時間が余ってしまっている。
あと軽く10分は待つ必要があるだろう。
「えっと・・・あと1ヶ月、待って。」
「1ヶ月?」
「僕、今実家に住んでるんだけど・・・もうすぐ一人暮らしするから・・・。」
「別に実家でもいいぜ?」
むしろ、実家を知りたい。
あいさつもしねぇと。
「でも・・・」
「俺が行っちゃいけねぇ理由でもあんのか?」
「・・・僕が、嫌なの。」
ドロロが珍しく自分の意見を述べた。
クルルはそのことに驚きつつ、その理由を探ろうとした。
「なにが嫌なんだよ。」
「これでクルル君の僕を見る目が変わるのが・・・嫌なの。」
泣きそうなドロロの瞳を見ていると、クルルは食い下がってしまいそうになる。
けれどもそんな見解、許せるものか。
「俺はそんなに心の狭い人間じゃないぜぇ?」
「・・・嫌だ。」
本当に、珍しく頑固だ。
「なぁ、俺が信じられねぇのかよ。」
苦しそうに顔をゆがめるドロロが、かわいそうにも思えた。
「信じ・・・たいよ?でも、ケロロ君もギロロ君も最初は僕を特別視してた・・・今は普通に接してくれてるけど、クルル君はそうは行かないかもしれない。そんなに毎回都合よく行かないかもしれない。いや、むしろそれまでの時間すら、僕には惜しいよ。クルル君とは、ずっとこのままでいたいよ・・・。」
「何のことだよ・・・。」
少々困惑してきたクルルに、ドロロが笑顔を向けた。
「だから・・・1ヵ月後。ね?」
「嫌だね。」
「クルル君・・・。」
クルルのほうも諦めようとはしなかった。
小指で眼鏡を上げ、仁王立ちしている。
「それで俺がアンタを特別視するようなら、俺はこの程度の奴だったってことで良い・・・命を懸けても良い。」
「・・・」
うつむいたドロロの横に、バスが止まった。
音を立ててドアが開く。
「ドロロ!」
「・・・約束。」
ドロロが顔を上げた。
その顔は今までに見たことの無いような、ゾッとするような顔だった。
「絶対に、その約束忘れないで。」
「あぁ。」
頷いたクルルの手を引いて、ドロロはバスに乗り込んだ。


バスに乗ってしばらくすると、いかにも田舎ど真ん中というような場所でドロロがブザーを押した。
「結構時間かかったな。」
「うん。でも乗っちゃえばすぐだから。」
「そうか。」
お金を払って下りるとドロロは走り去ってゆくバスを見送り、その後ポケットから携帯を取り出した。
「携帯持ってたのか?」
「これは家内連絡専用。他のことには使えないの。」
「へぇ。」
ドロロがチラリとクルルを見、電話をかけた。
「・・・ぁ、僕だけど。うん、そう。お願いね。あ、あと、友達を一人連れて行くから。・・・うん、ケロロ君たちじゃない。え?あぁ、大丈夫だって。心配しないで。・・・じゃあね。」
電話が終わると、ドロロは深い溜息をついた。
「本当に大丈夫?」
「あ?約束のことか?」
「うん・・・自分勝手だって分かってるけど・・・。」
「あぁ、ぜんぜん問題ないぜ。」
「・・・ならいいんだけど・・・。」
心配そうなドロロを横目で見ているうちに、車のエンジン音が聞こえてきた。
「あ、来た。」
「え?あれは・・・」
向こうから走ってきたのは黒塗りのリムジン。
ドロロの前に止まり、中から愛想の良い使用人らしき人が降りてくる。
髪はところどころに白が見え、年齢を物語っていた。
「ゼロロ坊ちゃま、お迎えにあがりました。」
「ありがと。」
「そちらの方がお友達で?」
「うん、クルル君。」
「どうも。」
クルルは愛想の無い顔で軽くあいさつをした。
けれどもそんなクルルにも笑顔を崩さず、その運転手は再び車に乗り込み、エンジンをかけた。
「乗って。」
「あぁ。」
車に乗ると中は予想以上に静かで、逆に不気味なほどだった。
「・・・なぁ、お前、ゼロロって呼ばれてたよな?」
さっき運転手が言っていた言葉を思い出し、自然な疑問を口にする。
「・・・・・・・・聞いたこと、無い?」
そっと聞いてくるドロロに、クルルも頭をフル回転させて考えた。
「・・・あ、そういや前に放送室でガルルが・・・」
「そ。僕の本当の名前はゼロロ。今は改名してるの。ちょっといろいろあってね。」
初耳だった。
ドロロの名前はドロロだと思っていたし、ケロロたちだってそう呼んでいた。
「幼馴染は・・・と言ってもケロロ君とギロロ君しかいないけど、よく間違えてゼロロって呼んじゃうんだよね。だからギロロ君のお兄さんであるガルル先生も間違えちゃったんだよ。」
可愛い笑顔を向けてくるドロロに、クルルは約束を思い出した。
何があっても、どんな驚くようなことがあったとしても、ドロロに対しての見方は変えない。いや、変わらない。
クルルが自分自身に約束したことでもあった。
「ねぇ、驚いた?」
「ま、普通驚くわな。」
「そうだよね。」
無理して笑っていることは、よく分かっていた。
「なんで隠す必要があんだよ。」
「・・・」
「・・・」
またしても静まった車内に、運転手の声が響いた。
「そろそろ着きますよ。」


「え?え??」
車を降りると、そこは豪邸だった。
「・・・」
「ここが・・・お前の実家?」
「うん・・・。」
うつむいてしまったドロロに代わり、車を車庫に入れて戻ってきた運転手が口を開いた。
「先ほどお二人がバスを降りたところから、敷地になっております。」
「あそこからすでに敷地!?俺たち車で移動したよな!?つかこんなとこ知らなかったぞ!!!どこの地図に描いてあんだよ!!?」
「地図には載っておりません。」
乗って無くてもそんなに広い敷地なら分かるだろう、普通。
そう言おうとしたクルルは、ドロロの不安そうな目に動きを止めた。
「どうした?ドロロ。」
「ドロロ?お坊ちゃま、もしやまだその名前で過ごしているのですか?」
「!!」
ドロロはビクッと震えると、表情をこわばらせた。
「旦那様と奥様がつけてくださった大切な名前、どうしていまさら改名したいだなんて・・・あれは一時的なもの、もういいでしょう?それともこの名前が気に入ってしまいましたか?」
「・・・」
「秘密だったのか?」
「爺には・・・。」
「そうか。」
確かにいちいちうるさそうだ、とクルルは肩をすくめた。
ドロロは爺の小言を聞きながら小さくなっている。
「いいですか?だんな様は坊ちゃんを立派な後継者にしようと・・・」
「後継者なんて嫌!!!」
突然大声を出したドロロに、ボーっとしていたクルルまでが驚いた。
爺は口をあけて驚いている。
「行こう!クルル君!!」
ドロロはクルルの手を引っ張ると、そのままダッシュで走った。
後ろから爺の声が聞こえるが、ドロロは止まるつもりが無いらしい。
扉を勢いよく開けると、豪華な装飾や階段が飛び込んできた。
メイドや執事たちが目を丸くしてドロロを目で追う。
そして後から入ってきた爺に同情に似た瞳を向けた。
「階段上るよ!」
「あ、あぁ。」
やはりダッシュで階段を上り、青い文字が書いてある部屋へと飛び込む。
ドロロは慣れた手つきで鍵を閉めて座り込んだ。
「ふぅ、爺はうるさいんだもん・・・。」
「・・・」
クルルの息が整うのを待ち、ドロロは重い口を開いた。
「爺は僕が社長になってお父様の会社を継ぐことを望んでるんだ。お母様だって、いつも笑顔で『貴方の好きにしなさい』って言う割には、きっとそれを望んでる。
僕は自由に生きたいの。それはダメなの?」
「ダメじゃねぇだろ・・・。」
「うん。きっとダメじゃないよ。ダメじゃないはずなんだ。」
ドロロは一度立ち上がると、広すぎる部屋の一角においてあるベッドに腰掛けた。
クルルもそのとなりに座る。
「社長になんてなりたくないよ・・・。安定した暮らしも一つの手かも知れない。でも、面白くも無いよ。」
クルルは思い出した。
ある日、ドロロが言った言葉を。
『僕は普通を望んでいたから。』
豪華な装飾も、広い部屋も、なんの満足にもならない。
保障された未来なんて、鳥かごのようなものだった。
「勉強することは良いこと。護身術を学ぶのも良いことだと思う。お茶を点てるのも、お花を生けるのも、剣術を学ぶのも、全て悪いことじゃない。良いことだと思うよ・・・でも、それが全てお父様のような社長になるための訓練なら、要らない。僕には必要ない。お父様は尊敬してるけど、期待は裏切りたくないけど、でも、でも・・・自由に生きていたいの。クルル君なら、分かってくれるでしょ?」
慰めるでもなく、同情するでもなく、ただクルルはいつも通り、
「そうだな。」
とだけ答えた。
それはとても辛いことだ、と分かった。
だからこそ、下手な同情も慰めも必要ないのだ。ドロロにウソは通用しない。
「リムジンなんて無くても歩ける。広い部屋じゃなくても眠れる。社長になんてならなくても生きていける。僕は絶対にお父様の会社は継がない。だから・・・クルル君、今まで通りに僕に接して。なんの特別扱いもしないで。」
懇願するような、祈るような口調だった。
見せ掛けなんて要らない。
そのままの自分を見てくれる人を、ドロロは求めていたのだ。
「・・・ドロロ、そんなこと心配してたのか?」
「うん。」
「他に不安要素は?」
「・・・無い。」
その二つ返事を聞くと、クルルはドロロをギュッと抱きしめた。
「そうか。」
「!!」
顔を上げようとするドロロの頭を押さえつける。
「俺は今まで通りだ。今まで通りアンタが好きだし、これからも好きだ。無駄な心配しなくていい。」
ドロロは抵抗せず、大人しくクルルの腕の中に納まっていた。
「そりゃ驚くことは沢山あるだろうけどよ・・・アンタのことが知れて、俺は満足だぜ?」
嗚咽が聞こえた。
「・・・うん。」
ドロロは思った。顔を上げなくてよかった、と。


「爺・・・」
落ち着いたところでクルルとドロロは下の階に下りた。
「坊ちゃま!!いきなり大声をだして走り出したりして・・・心配しましたよ。」
「・・・うん、ごめんなさい。」
ドロロが素直に謝ると、爺も表情を和ませた。
「今後気をつけてくださいね。」
「はい。」
ドロロがまた上へと登っていこうとすると、爺がそれを止めた。
「旦那様が帰っておられますよ。お友達を紹介してはいかがですか?」
「え?お父様帰ってるの!?」
「えぇ、食堂で奥様と話しておられます。」
ドロロはパッと明るい顔でクルルの手を引っ張った。
「ちょ、ドロロ!!またかよ!!」
家でのドロロはやけに元気だ、とクルルはそのとき感じた。
ドロロの父親は忙しくてなかなか帰ってはこれないのだろうか?
だとしたら、ずいぶんと良いタイミングで戻ってきたものだ、とクルルは思った。
「クルル君のこと紹介したら、お母様はきっと大喜びするよ。」
そう言って手を繋いだまま扉を開くと、色とりどりの花が生けられた花瓶が現れた。そしてその花に隠れるようにドロロの両親らしき人が見えた。
「お父様、お母様!!」
「ゼロロ、お帰りなさい。」
「お帰り、ゼロロ。」
母の人のよさそうな笑顔が二人を迎える。口元はマスクで見えない。
「ただいま、お父様もお帰りなさい。」
クルルは父の顔を見て目を細めた。
その顔はまるで目隠しのように包帯に隠れ、口元だけがにっこりと微笑んでいたからだ。
「お父様!また怪我!?」
ドロロが慌てて駆けて行く。
「ちょっと仕事でね。」
やはり口元を緩めるだけの笑顔で父はそう答えた。
そしてその顔の無い表情に、クルルは少しだけ寒気を感じた。
「ゼロロ、そちらの方は?」
その父親がくるりとクルルの方を向いた。
目が見えなくなっているのに、どうして分かるのだろうか。
「うん、僕の友達。お父様とお母様にも紹介しようと思って。」
「まぁ!お友達!?」
母がスッと立ち上がり、クルルの元へと駆けていった。
「さぁ座って。ゼロロがお友達を連れてくるなんてどれくらいぶりかしら!!」
恐らくケロロとギロロと遊んで以来なのだろう。
母の目が輝いていたのが、逆に恐ろしかった。
クルルは進められるがままに椅子に座ると、ドロロの両親をまじまじと観察した。
「えっと、2年生のクルル君。毎日のようにバス停まで送ってくれるんだよ。」
「はじめまして。」
一番簡単なあいさつを済ませ、クルルは口をつぐんだ。
「ありがとうクルルさん。これからもゼロロをよろしくお願いします。」
頭を下げてくる母に、「こちらこそ」とだけ応える。
さらりと青みがかった髪がドロロを思わせた。そういえば口元は父親に似ているようにも思える。
「ゼロロは学校ではどうですか?ちゃんと授業は受けてますか?」
「もう、お母様は心配しすぎだよ・・・大丈夫だから。」
「そう?でもイロイロと聞きたいこともあるし・・・貴方も久しぶりに帰ってこれたんですものね。」
母は父ににっこりと微笑みかけた。
「そうだな。ん~・・・こっちでは明日は休日かな?」
「えぇ、土日の二日間が休みよ。」
父は腕を組んでしばらく考えた後、思いついたように手を打った。
「そうだ!!うちに泊まっていかないか?」
「えぇ!?」
「貴方、クルルさんは何の用意も持っていないのよ?それはいくらなんでも無理があるんじゃない?」
全くだ、とクルルは思った。
けれどもドロロの家でお泊り・・・というのも、悪くは無いかもしれない。
「服や日用品なら何でも一通りは揃っているだろ?2泊3日くらいは良いだろう。」
「クルルさんのご両親は?」
「連絡を入れればいい。」
そしてクルルは決めた。
「俺一人暮らしなんで連絡は必要ありません。一日よろしくお願いします。」
「まぁ!!」
「うんうん、ゆっくりしていくといい。」
「クルル君良いの!?」
驚いた様子のドロロに微笑む。
こういうのもたまにはいいかもしれない。

「お前のこと、イロイロと知りたいんでなぁ」

さて、どんな1日が待っているのだろうか。
それが刺激のあるものだったなら、俺としては大満足だぜ?なぁ、ドロロ。


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結果的に勉強してねぇ。
タイトル変えたほうがいいんじゃね?
とか思ったけど、これもご愛嬌。ってことで勘弁してください(汗

さて、次回はクルル初のお泊り。
ドロロは改名の決意を両親に話すことが出来るのだろうか?
そしてドロロの休日とは?
乞うご期待☆

ごめんなさい、調子乗りました。
別段期待せずにお待ちください。


今まで反抗期だったカメラさん・・・(泣

2008年02月02日 21時24分47秒 | ☆イラスト
久々にカメラさんが起動してくれました!!
よかった、本当によかった・・・。

で、ちょっぴりUP。



軍の指定服を考えていたときのイラスト。
黒よりも紺っぽい色だと良いな~と思った。本当はカラフルにしたかったんだよ・・・。
軍服はそのときによって変わるんで、念のため(ぇ




小説と一緒に載せようと思っていた挿絵的なもの。
この時点ですでに軍服が変わっているという神秘(オイ
なんか海軍っぽいな~~、ガルルはスナイパーだからもうちょっと違うのが良いな~~。
隊とか所属によって軍服はオーダーメイドとかだといいと思う。
都合が良すぎてすまんorz




クルルと子犬を見たときの絵。
絶望しすぎて長くなったよ・・・。




正月をずいぶんすぎてから描いた。
ドロロとタママ。




ケーロネコケロネコ♪を聞いて。
猫耳和服ゼロロ。




湯上り浴衣効果なドロロ。




ドロロだと言い張る。




文集に描いた。
大丈夫かな~、許可下りるかな~~。




さらに文集に描いたモノ。
許可下りんのかな~~本当に。
まずいんじゃないかな~~。


さて、こんなもんです。
一気にUPできて少々満足です。




おまけ




ペンギンのようにも見えるし・・・
メタボのようにも見える・・・。

今朝のバナナ。

アニケロ感想

2008年02月02日 11時17分27秒 | ☆Weblog
今日のアニケロ!!最初からゼロロ!!!!!
増えた~~~~www

残念だったのは、クルルの仕業ではなかったという事。
普通に幼年期の話ではないか~~~!!
ま、それでもゼロロが愛されているということが分かって満足vv
増えたらきっとケロロ喜ぶよ(笑
そして、またしてもアサシンになれるよ的な発言をしているケロロ!!
ゼロロはアサシンになってしまったよ!!!

次は穴の話。
節分にちなんでたんだね。
なるほど~~~w
でもアレは微妙にエロイと思う。

次回はまた幼年期!!
そしてバレンタインww
義理チョコ禁止だっけ??
じゃあ必然的にドロロが皆にあげるチョコは本命に・・・ww