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岡山空港にもこんな飛行機が飛来しました

2006-09-16 | 自動車・飛行機・船
 1988年岡山市北部に新しく岡山空港が開港しました。
1989年3月開港1周年を記念して、STOL実験機の「飛鳥」が飛来しました。
この飛行機は、わが国の航空宇宙研究所が開発した、短距離離着陸(Short take
off and Landing)機です。この「飛鳥」は、エンジンの排気ガスの通り道にフラ
ップを出せるような構造(翼上面吹き出し方式)で、フラップを出すと、エンジン
の排気ガスがフラップに沿って下方に流れ、揚力が得られる方式が採用されていま
した。 エンジンの排気ガス中に主翼のフラップがあり、この部分は、高熱に晒さ
れるため、耐熱性の高いボロン繊維を用いた合成樹脂材料を使用しています。
ファンジェットエンジンは、初めて国産化したFJR-710 エンジンを4基主翼の上に
装備しています。(写真右奥の機体 )
機体は、自衛隊のC-1輸送機(過去私のブログで紹介)をそのまま使用している
ため尾翼などはそのままの形状のようです。
実験結果は、空中での最低飛行速度:毎時60マイル(約100Km/H)、着陸
滑走距離:480mでした。 345億円を費やして作った飛行機が、飛行時間は僅かに
167時間、離陸回数が97回で実験が打ち切られ、実用化されずに、実験は終了して
しまいました。この機体は現在、岐阜県各務原市の航空自衛隊・実験航空隊岐阜基
地に併設されている航空宇宙博物館に展示保管されています。
「STOL飛鳥」
この岡山空港の記念フライトが最後になったようですが、実験機のため、ホームグランド以外の空港に降りたのは岡山空港だけのようですので、大変珍しい写真となりました。
 手前は、当時の運輸省航空局所属のYS-11です。新空港の開港時に、いろい
ろな検査や試験を行う機体で、オレンジと白の特徴ある塗装でなかなかお目にかか
れない機体でした。このような機体がツーショットで写真に収まることはもうあり
ません。
 この機体JA8610(製造番号2003)は1998年現役を引退しましたが
量産1号機であり、記念として国立科学博物館で動体保存されています。
 「飛鳥」はこの後、離陸し帰路につきましたが、空港の上を低空で展示飛行して
飛び去って行きました。見物に来た人々はこのサービスに大喜びでした。
 プリントしたものをスキャナーで取り込みましたので鮮明ではありませんが記念
すべき写真となりました。


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