趣味と写真機  

趣味や旅行の話題を中心に紹介します。

顕微鏡の話

2006-09-18 | 写真
 顕微鏡は1590年ごろオランダで発明されました、その後イギリスなどで改良
され、19世紀半ばからはドイツで発達してきました。 
 写真の顕微鏡はドイツのカールツアイス社製の顕微鏡です。1920年代の製造
のようですが、今でも機能し使うことが出来ます。精密な仕上げ、真鍮にメッキや
塗装を施し、金属加工技術も大変優れています。特にピント合わせを行う部分は大
変な滑らかな動きで、当時の職人が時間をかけて手作業で調整していたようです。
倍率も1000倍以上に達し、生物顕微鏡の基本機能はこの時代に確立していたの
には驚きます。
 この顕微鏡の作られた時代より以前のものは、イギリスで作られたものが有名で
す。形もそれぞれ特徴があり、部屋に飾っておきたい位の芸術品です。
1846年創業のカールツアイス社は1920年代にはすでに大企業だったようで
すが、顕微鏡の分野で大変有名になり現在でも、世界最高の品質で各国の研究機関
に採用されています。
光学レンズも大変優れ、この顕微鏡につける対物レンズは当時日本の家屋が1軒購
入できるくらい高価なものまであったようです。当時この顕微鏡を購入して研究す
ることが出来た人々は、医学関係の方や大学などの研究機関だと思いますが、、か
なりの地位の人しか触らせてもらえなかった様です。

この顕微鏡は専用の木箱に収められ、対物レンズを収納するケースも丁寧に作ら
れています。今このようなケースを作っても結構費用がかかると思います。現在で
はプラスチック製になっています。
ドイツといえばカメラで有名なエルンスト・ライツ社があります。創業は1849
年で、、最初からカメラを製造していたのではなく、顕微鏡などの精密機器メー
カーでした。ライツ社の顕微鏡も同じくらい優秀で、他にも数社が競っていたよう
です。日本の「オリンパス」でも、このライツの顕微鏡を手本として製造されました。
大きさや形はそっくりで、コピーといわれても仕方がないくらい似ていますが、日
本の技術もやっと欧米に近づいた記念すべき顕微鏡です。ライツやオリンパスは後
にカメラで有名になり、現在では医学分野でそれぞれ優秀な光学機器を製作し、世
界中で活躍しています。
 ドイツに旅行する機会があったら、カールツアイス社の本拠地だったJENAや
ライツ社のあったWETZLARを訪れてみたいですね。現在各社の主力工場は、
他の都市に移っています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。