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LUX ラックス AM/FM チューナー 「T550」

2008-03-02 | オーディオ
 ラックスといえば真空管時代からのメーカーです。創業は大正14年6月に錦水堂ラジオ部として設立され、当初は国内でラジオ放送が開始されたのを契機にラジオの製作販売をしていたそうです。昭和になるとラックスはオリジナルパーツも数多く手がけました。一般のユーザーを大切にしてきたことは、後のラックスキットなどの製品に反映されてきました。



ラックスといえば「アンプ」と思っているファンが多いと思いますが、原点はラジオです。

最初に発売されたチューナーは1964年の「WZ70」で、1965年に発売された「WZ30」(写真右ページ下段)は5段IFフィルター採用でFM感度は1.0μVを誇り当時話題になりました。現在でもファンには人気があるようです。



現在のデジタル化された機器には個性的な製品が少なくなりましたが、ラックスの製品は大変個性的で、30年以上経過した現在でも工業デザインの優秀さは目を引きます。
当時のチューナーの性能としては普通のものですが、特に音質重視の設計がしてあり、他のアンプとのデザインもよく調和がとれています。
受信性能では、当時トリオ(KENWOOD)のチューナーが優れていましたが、音楽を聴くためのチューナーに関してはラックスも人気がありました。

写真の「T550」は昭和48年11月(1973.11)に発売されたAM/FMチューナーです。
当時の定価は¥54500でした。
この製品のデザインは1971年発売の「WL-500」からほとんど変わっていませんがIFフィルターがブロックフィルターからセラミックフィルターになっています。



ラックス製品はファンを魅了する、デザインの優れたものが多くあります。この製品もアナログ時代のチューナーとしては大変優れたデザインです。チューニングダイアルの位置も最適なレイアウトで、操作性もよく、イルミネーションの色彩も大変落ち着いた雰囲気です。



このほかにも沢山のチューナーを世に送りだしていますが、どの製品も個性的な製品が多いですね。
現在のチューナーはPLL/シンセサイザー方式が主流になりバリコンなどのアナログ部品を組み込む必要もなく、大変コンパクトになりました。周波数表示もデジタル直読ですのでチューニングダイヤルも必要ありませんね。

企業としての「ラックス」も多難の時代ががありましたが、近年は高級オーディオメーカーとして優秀な製品を発売していますので今後が楽しみです。
わたしは、1970年代までのアナログ期のデザインが特に好きで、現在この製品とラックス最初のPLL採用機「T660」を使用しています。「T660」は当時のラックスファンからはデザインが受け入れられず不運の機種でしたが、今となっては貴重なものです。

昭和50年にSTEREO SOUNDの別冊として発売された「ラックスVol.1」です。
ラックス創設期から全盛期の製品が紹介されています。興味のある方はこの本を一度読んでみてください、きっとラックスファンになりますよ。



前出2枚の写真は、この本のページから掲載させていただきました。

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1 コメント

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初めまして (GC8-typeR D型オーナー)
2011-01-01 23:50:22
初めまして、GC8を検索したら当ブログが引っかかり興味をもちました。
アナログFMチューナー懐かしいですね~。
かつての、25年以上前は、色々なメーカーからFMチューナー出ていましたよね。本当懐かしいです。

自分のFMチューナーは、T-550よりとは、かなり新しくKENWOOD KT-1100DというPLLシンセチューナーです。'86KENWWODが出したまともな高級チューナーとしては、最後のモデルでした。
現在も現役で、ブースター+マスプロ位相差給電アンテナで首都圏FM局を聞いております。
TVは、デジタル化されてもラジオは、しばらくアナログみたいなので、昔みたいなFM全盛時代がきてもらいたいですね~

IT時代しか知らない人には、わからない古き良き時代でした....
では、又お邪魔したいと思います。 
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