直木三十五記念館の日々

直木賞にその名を残す直木三十五の記念館は市民参加型のミュージアム。運営の悪戦苦闘をストレートにお伝えします。

贄田さんの死

2007年04月20日 | Weblog
 全くもって信じがたいことである。自分の中で整理がまだついていないが、からほり倶楽部の事務局長の贄田正一さんが急死された。詳細はわからないが過労死のようである。
 贄田さんは構造設計を行う一級建築士である。一連の耐震構造偽装事件からあと、構造の再計算の依頼がさばききれないほど事務所には来ていたようで、倒れた前日も遅くまで事務所で一人仕事をしていたそうだ。翌朝出勤してきた所員に倒れているのを発見されたと聞く。ここ数ヶ月はからほり倶楽部の理事会にも欠席か終わる寸前に現れて、また事務所へ帰るという有様だった。余程多くの仕事を抱え込んでいたのであろう。
 言い放し、やり放しの理事が多い中で一人黙々と着実に会務をこなしていた姿を思い出す。直木三十五記念館のグランドオープン時には奥様や事務所の所員まで動員いただいて受付業務という裏方を率先してやってくれた。からほりまちアートでもゴミ拾いをやり、からほり絵図では理不尽なクレームにも腹も立てないで対応していた。愚直で勤勉な方で義理堅く、飲めないお酒を勧められると梅酒を飲んでいた姿を今でも忘れることはできない。あまりにも早すぎる死を心から悼みたいと思う。