前回の記事、「Selection1978-81」の続きです。
このアルバムを初めて聴いた当時、知らなかった曲が一曲だけありました。
それは『愛の終わる時』。
この『愛の終わる時』という曲、今となってはこのアルバムでしか、CDでは聴くことは出来ません(私の知る限りにおいては、ですけれど)。いうなれば”マイナー”な曲の部類に入るのでしょう。御存じない方もいらっしゃるかもしれませんね。まずはこちらで聴いてみて下さい。
愛の終わる時 (←クリック)
作詞・作曲 鈴木康博。
いかがでしょう?シングル向きな良い曲だと思いませんか?
サビの部分がなんとも印象的で。
小田さんの高音コーラスが抜群に効いてますよね
これ、当時はシングルのB面でした。
「いや~、A面で発売しても充分いけたんじゃないかい?」と言いたくなります。競争相手が、あの『Yes-No』でさえなければ・・・。
そう、この曲のA面は小田さんの名曲『Yes-No』でした。
で、ここからが、もうひとつの「ああ、そうか」です。
また私の”深読み”、イヤ、若干妄想も入っているかもしれませんが、まぁ気にせず聞いて下さい
この曲をシングルで出せなかった-。
そのことが、ヤスさんがオフコースを辞める引き金になったのではないか、と。
もちろんこれだけが原因ではなく、その他もろもろで悩んでいたのでしょうが、最後に決心させたのがこのシングルだったのではないでしょうか。
当時、オフコースのシングルは、小田さん、ヤスさん、松尾さんが曲を出しての”コンペ”だったというのは周知の話。これを踏まえて、以下、ヤスさんのインタビューの抜粋です。
「小田の楽曲に勝るものを提示できない自分にジレンマを感じもした」
≪2002年 産経WEBインタビュー≫
「さよならが売れた後あたりでオフコースが小田色が強くなって」
「努力しても使われるかどうかわからない、徒労に終わるんじゃないか」
≪2008年5月放送の”FOLK & ROCK ALIVE”より≫
この、「徒労に終わるんじゃないか」という言葉を聞いた時に、私の中で、この曲がリンクしたんです。「この曲でも駄目なのか」と思ったのではないか、と。
ものを作り出すことを生業にしているものにとって、それが”使われない”ってのは、一番ツライことですよね。
「武道館の3年前くらいから、俺は鈴木康博っていう土俵を別に作らないと自分で潰れちゃう、と」
「小田さんは小田さん苦しんでたんだろうとは思うけど」
≪同”FOLK & ROCK ALIVE”≫
私ごときの事を引き合いに出すのもおこがましいのですが、私が転職を決心したのも、この”徒労感”でした。給与や待遇、肩書きに不満は無かったけれど、この努力が報われない”徒労感”から解放されたかったのです。なかなか周囲には理解して貰えませんでしたが。
そう考えた時に、それまでヤスさんに持っていた「どうして辞めちゃったの?」という疑問が解けたように思いました。
・・・と、『SELECTION 1978-81』の感想から随分と話が飛躍してしまいました
まぁこんな私的な思い込みは抜きにしても、オフコースファンとしては、持っていたい一枚ですヨ。
いい曲じゃないですか。切なくて遠い記憶の彼方に連れていってくれるようです
これだけの曲を作っても、小田さんには負けてしまう・・・と言うか、今聴いても決して『Yes-No』に負けてるとは思いませんが、その時代の“色”が“小田色”だったから、いくらいい仕事をしても認めてもらえないのは、さぞや辛かったでしょうね。
ぜひ、今のヤスさんの声でも聴いてみたいね♪
で、これも近いうちに買いだ
ヤスさんの曲の中でも、最も”オフコースらしさ”を意識して書いたものじゃなかろうか、と。この曲はソロになってからも、セルフカバーされてないんでしょうかね?是非聴いてみたいものです。
5年前頃から小田さんのファンになりオフコースの曲を聴き始めました。「さよなら」しか知らなかった私ですが、オフコースの作品は今聞いても新鮮で飽きがこない作品ばかりですね。
「愛の終る時」を初めて耳にした時の感動は忘れません。小田さんとのサビの部分にやられて
しまいました。「ロンド」の次に大好きな
「愛の終る時」…「Yes-No」のB面とは…
知りませんでした。
私はオフコースファン歴は四半世紀ですが、ソロ小田和正のファンとしては、まだ1年くらいでして、あすかさんの方が先輩ですネ。
『愛の終わる時』、サビの小田さんとのコーラス、たまりませんよねぇ。ほんとイイ曲です。
『ロンド』もお好きなんですね。これは奇跡のような名曲で、私も大好きです。この曲は、今のヤスさんの声で聴くと一層深みがあります。
なかで」の方を好きになり「Yes-No」を買って
この曲を好きになり「自分は鈴木康博ファンなんだ。」は確定してしまいました!
当時レコードのB面なんてA面のおまけとかインパクトの薄い曲が入っているんだ位に考えていたんですがこの2枚のレコードでそれは一変してしまった事を思い出します。
脱退の際の考察・・見事です!少し歳を重ねた
今とても同感出来ます。
オリジナルアルバムに収録されなかったのは、インパクトが強すぎたからじゃないか・・・とか、またまた勘ぐってしまいます
「汐風~」もそうですが、当時のオフコースのレコードに関しては、B面がB面じゃないですよね!
小田さん、ヤスさん、双方の能力をもっと自然に、上手く活かす方策がなかったものかと、残念に思います。
私も、それなりに人生経験を積んだので「オフコース」の聴き方や見方が変わってきました。