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音楽の話題を日々徒然に。

君住む街へ@神戸ワールド記念ホール2days

2016-06-12 12:08:31 | ♪ライブレポ(K・ODA)

GWの静岡から始まった小田和正ツアー2016。6月7日の神戸がマイ初日でした。ベストアルバム発売からこちら、公私共に忙しくて、小田さんとは少し距離を置く日々でした。ネタバレも見ないように意識したわけではなく見る余裕がなかったという。なので、当日も会場のワールド記念ホールに着くまでは、いや着いてからも心の中でピントが合ってない状態で、実感がなかったんですよ。

それが、ですね。

開始から30分で魂が持っていかれました。

たぶんレポにならない。思いつくままに書きますが、ネタバレはしてますので、セットリストを知りたくない方はお気をつけ下さい。

ひとことでいうと、”オフコース”でした。もうびっくりするくらいオフコース。

『さよなら』

これまでの小田さんライブでも何度か聴いたことはありましたが、小田さんギターだったんですよね、いつも。それが今回はピアノの前へ。ベスト版に収録されたLKバージョンかと思いきや、イントロから完全にオフコースバージョンのアレンジで。間奏のギターソロまで、ほぼ完コピ。

二日目は神席で、ちょうどピアノに座る小田さんの左肩越しに鍵盤まで見える位置だったのですが、首を傾ける角度から、鍵盤の叩き方まで、全てがオフコースでした。まるで当時の小田さんが乗り移ったみたい(本人だっつーの 笑)

『時に愛は』では、これまで小田さんライブでは感じることのなかった音圧に圧倒されました。ズシンと響く低音の圧がすごい。ああ、バンドの音ってこうだったよなぁというのを思い出させる圧力。ラストのギターソロは小田さんがテレキャスターで。そういや小田さんはそもそもがギター弾きでしたよね。カッコイイ。

『心はなれて』から続けて『言葉にできない』っていう流れにもやられましたが、これは決して小田さんの感傷ではなく、確信犯的な意図なんでしょうね。皆を喜ばせようというね。小田さんの中でオフコースは完全に消化されていて、だからこそできる演出なんだろうな、と。

音楽に対してストイックで、安易に再結成したりしない頑ななところ。そういう人だからこそ好きになり、好きでいつづけられる。反面、やはりどうしてももう一度オフコースが見たいという思いもあって・・・。いわゆるダブルバインド状態に陥ってしまう。この人のファンをやっている限りこのジレンマに悩まされ続けるわけで、正直なところ辛い。

小田さんライブでは毎回、欠かすことなく演奏されている『Yes-No』も、この日はいつもと違って聴こえてしまう。投げ込まれるタンバリンの幻が見えるようでした。

ということで、今回のライブ後半、ご当地紀行以降はすべて「アンコール」に思えるくらい濃厚な前半でした。アンコールに思えるってのは、いらないってう意味じゃなくて気楽に存分に楽しめるという、良い意味でね。 『恋は大騒ぎ』なんて、本当にもう大騒ぎ(笑)楽しかった♪

ひさしぶりに聴いた『さよならは 言わない』。この曲が今回のセトリに入っていたのは意外だったのだけれど、すごく心に響いたのは何故だろう。

30曲、3時間もやるわけだから、どの曲も全力ってわけではないでしょう。観客にわからない程度に「抜いて」歌ってるのだけど、要所でギアがあがる。顔つきが変わる。そう感じたのが『さよなら』のサビと、『さよならは言わない』でした。

『夏の終わり』。どうしても耳がヤスさんのコーラスを探してしまう。二人コーラスワークの頂点を極めた曲。「アンコールっぽくない曲だけれど」と小田さん。そういえば小田さんのお母様がこの曲を好きだったんでしたっけ。きっとどうしても歌いたかったのでしょうね。

おそらく多くの皆さんと同じで、私もこの週末は『1982.6.30 武道館』のDVDを引っ張りだして見ています。でも不思議とウェットな気分にはならない。それはきっと、小田さんライブで聴いたものがオフコースそのものではなく、”進化系オフコース”といえるようなものだったからかと。うまく言えないけど。時は前に進んでいる、ということです。



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8 コメント

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あたしも、その場にいました。 (さとちゃん)
2016-06-13 00:02:17
神戸、二日目、あたしも、その場にいました。
ほんと、オフコースの曲をいっぱい演奏してくださりましたよね。
小田さんに「ありがとう!」と心から叫びたい気持ちでいっぱいです。
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びっくり (ももぞう)
2016-06-13 00:35:02
こんなに、自分とおんなじ人が存在するなんて!!

神戸1日目行きました。静岡・函館につぐ3戦目でしたが、やはり神戸民としては、神戸で聴く小田さんは特別です。

そして、1982.6.30を引っ張り出したのも同じ!

1982-2016、この34年の時間を思うと泣くなと言うほうがムリですね。

次の高松&城ホールまでに、自分なりにこの34年を消化しておきたいと思います。
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さとちゃんさんへ (nanori)
2016-06-13 08:43:13
さとちゃんさん、こんにちは。
神戸、あの場にいらしてたんですね。
まさかあそこまでオフコース曲の割合が高いとは思いませんでした。
本当にありがとうという気持ちです。
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ももぞうさんへ (nanori)
2016-06-13 08:47:37
ももぞうさん、こんにちは。
引っ張りだしますよね、630武道館。
それにしても34年前ですか。凄いな。
当時はまだ小学生で、この武道館はおろか、フィルムコンサートすら参加する術がなかった私としては、ようやく出会えたという気持ちです。
テアトロン行かれるのですね。あそこは本当に素晴らしい。楽しんできて下さい。
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Unknown (あき)
2016-06-13 12:42:53
セットリストほぼわかってた筈なのに
イントロが流れると、その度に「おおーっ」と声が出そうになりました。
以前なら、しんみりした気分になったりしました。でも今回は何か爽やかな気持ちで聴けました(^^)
nanoriさんのブログを読んで腑に落ちた気持ちかな(^^)
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あきさんへ (nanori)
2016-06-13 17:09:29
セットリストを知らずに行った私は、ずっと「おおーっ!」って言いっぱなしでした(笑)
そうなんです。不思議としんみりしないんです。今回は。
その理由はなんとなくわかっているのですが、私の語彙&表現力ではなかなか伝えることが難しく・・・。
少しでも腑に落ちていただけたのならうれしいです。
この件はまた語るかと思います(^^;
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時に愛は (moto)
2016-07-08 12:27:57
先日、といっても少し前ですが、街中で「時に愛は」が流れていました。小田さんのアルバム出たころですね。最初聞いたとき、あまりにゆっくりでヘビーで原曲と気づく頃には前奏が終わっていました。
今のご時世では、こんな曲がシングルになることなんてのもありえないんだろうな、などとも思いました。
音圧に圧倒、いい言葉ですね。何となくですが雰囲気が伝わってきます。
やっぱり、一瞬で、その瞬間に戻るんでしょうね。自分たちは。
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motoさんへ (nanori)
2016-07-08 20:07:07
『時に愛は』、そこだけ80年代の音でした。
今の小田さんライブでは、と書きましたが今の音楽シーンでは聴くことがない音と言った方がいいかもしれません。
仰る通り、こういうヘヴィなナンバーってイマドキは流行らないかもしれません。抜群にカッコイイんですけどねぇ。
オフコースを知らない人たち、世代にはどう映るんでしょうか。
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