Life Size

音楽の話題を日々徒然に。

この道をゆけば ~オフコース・ラウンド2~

2014-04-06 14:10:13 | 紙ジャケCD


巷では「春うたオフコース」とやらのアルバムが発売されているようですが、その選曲をみるとどこが春なんだ?と(笑)
もちろん私の個人的な感想ですけど。

私的に「オフコースの春うた」といえば、アルバム『この道をゆけば』です。
 
       

・・・どこが春なんだ?とのツッコミがはいりそうですが
ともかく桜の開花ニュースが聞こえ始める時期になると、このアルバムをBGMにしてお散歩するのがお約束なのであります。

『この道をゆけば』はオフコースのセカンドアルバム。
他のアーティストにも言えることでしょうが、良くも悪くも力の入るデビューアルバムや、世間的に認知度が上がった頃に発表され代表作になりやすい3枚目に比べ、微妙な位置付なのがセカンド。お芝居でいうところの「二日落ち」みたいなものでしょうか。

ご多分に漏れず『この道をゆけば』も、オフコース名義のアルバムの中では一番地味な存在ではないでしょうか。
今も大事に歌い継がれている『僕のおくりもの』や『でももう花はいらない』が入ったデビューアルバム、押しも押されもせぬ名盤の3枚目(『ワインの匂い』)に挟まれて・・・確かに地味
また、私を含めた後年オフコースを知ったファン(≒小田さんファン)からすれば、小田さんの曲が少ない!というのも食指が動かない理由かもしれません。

でもね、その地味さがまた良いのですよ♪
完成度の高い、正座して聴くような曲ばかりだと疲れちゃいますものね。

このアルバムの二人は若くて、若くて。
歌詞は自分の気持ちに正直です。というか、正直に書くしか術を知らなかったのでしょう。めちゃ悩んでますな。
『若すぎて』は「コックリさんに言われて作った」(by 『YES-NO 小田和正ヒストリー』)だとか(苦笑) 。
『日曜日のたいくつ』などと素直に言われた日にゃもうね、羨ましい。日曜日がたいくつなんて言えるのは若者の特権です。

時間だけはたっぷりと、持て余すくらいあったのでしょう。このアルバムではやたらウロウロします、二人とも(笑)

♪気晴らしに家のまわりを散策する~♪ (『新しい門出』)

とか、

♪あの角をまがれば~♪ (『あの角をまがれば』)

とか、

♪流されるように人ごみの中をうごいてゆく♪ (『首輪のない犬』)

とか。

後年の研ぎ澄まされたサウンドとは違うのびのびした音をお供に、ウロウロと散歩するには、春という季節はうってつけです。

皆さんも、このアルバムをBGMに、若い二人につきあって家の近所を歩いてみませんか

 

コメント (8)    この記事についてブログを書く
« 全国ツアーとアルバムと | トップ | 鈴木康博ソロツアー2014@京都 »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (大吟醸)
2014-04-06 19:35:56
nanoriさんの仰る通り一番地味な存在かもしれませんね、このアルバム。
でも何となく聞いてしまうアルバムでもあります。
プロローグの多重録音へのこだわりとか
一流ミュージシャンに囲まれながらやりたいジャンル
を結構曲にしている感じが好きです。
「わが友よ」を聞くとちょっと複雑な気持ちに
なってしまいますが・・・・・
返信する
懐かしい! (あき)
2014-04-06 20:00:53
オフコースの存在を知ってから、とにかくレコードを買わなくちゃ~とレコード屋に走って?買ったLPでした^_^
どのLPを買ったらいいのか判らなくて、何となくこのLPを買いました^^;オフコースの事全然知らなくて、大分前に出てたLPというのも知らなかったです。
最初聴いたとき、正直地味だな~と思いましたか、気がつけば学校から帰るとずっと聴いてました^_^

ちょうど受験とかあって、大げさかも知れないけど、なんか心の支えになってくれたような、いろんな事を導いてくれたような感じでした。
そういえば、他のLPはCDを買ったりしたけど、これはLPだけだった^^;
久しぶりに聴いてみたくなりました。


返信する
Unknown (珈琲熊)
2014-04-06 20:11:54
一番地味な存在ですね…でも、オフコースのアルバムの中で、私の一番好きな存在かもしれません。

ちょっと変な考え方かもしれないけど、いつもデビューアルバムのことを「新婚アルバム~」と呼んで、セカンドアルバムのほうを「ハネムーンアルバム~」と名付けました。

多分、このような暖かい雰囲気があるから、春の匂いがするんじゃないかな、と思っています。

あの頃のお二人は若くて若くて、新しい人生の道を共に開いて、仲良くやっていこうって感じですよね。なので、最後の『わが友よ』はすごく心に響きました。

あの時はどうしても、数年後の分かれ道を知る由もなく、この純粋さと小春日和のような甘い気分がこのままに残されましたね、と思います。
返信する
大吟醸さんへ (nanori)
2014-04-07 12:08:02
そうそう、なんとなく聴いてしまうんですよ!
不思議なアルバムです。

このアルバムもそうですし、『秋ゆく街で』のライブもですが、
サポートミュージシャンの面々がスゴイですよね。
スゴイというのは、後年の我々の判断であって、
当時は皆売り出し中の若手だったのかもしれませんけど(笑)
フル編成のバンドを従えて、のびのびやっているところが、
普通のフォークデュオと違うところだったのでしょうね。

『わが友よ』、今聴くとたしかに切ないです・・・。

返信する
あきさんへ (nanori)
2014-04-07 12:08:50
初めてのオフコースがこのアルバムですか?
私が初めて買ったLP(カセットですが)は何故か『FIRWAYでした。
お互い地味なアルバムに手を出したものですねぇ(苦笑)
でもこのアルバムなら、受験生の心情にはぴったりと
寄り添ってくれたのではないでしょうか?

ぜひともCDで聴いてみてください。
大人になってから聴くとまた新鮮ですよ♪

返信する
くまちゃんへ (nanori)
2014-04-07 12:09:31
このアルバムが一番好きというファンはくまちゃんが初めてかも。
でもガロが好きなくまちゃんなら、なるほど納得です(笑)

たしかに、若い二人の青春な感じが、春を感じさせるのかもしれません。
見えない将来と友情と恋愛と。色々悩んでますが基本的に音色が明るいですよね~。
そこが『Over』での悩み具合と決定的に違うところかと。
数年後にオフコースが"Over"だなんてきっと想像もしてなかったことでしょうね。
返信する
Unknown (moto)
2014-04-30 22:41:09
ご無沙汰しています。
「日曜日はたいくつ」なんだけど「あの角はまがれない」
若さ全開ですね。
2人の曲はやっぱり特長あるけど、声は自由に行き来してますね。
だからこそ、わが友よ、を聞くとちょっと切ないですね。
NEXTの2人の曲を思い出してしまいます。
返信する
motoさんへ (nanori)
2014-05-01 20:47:45
『ワインの匂い』以降はそうは思わないのですが、このアルバムは本当に若さが溢れてるなぁと思います。この頃の二人は声が良く似てますよね。ユニゾンするとひとりの声に聞こえるくらいに。

NEXTのあの2曲。悲壮感さえ漂う小田さんと、全てを達観しているようなヤスさんと。当時の2人の頭に『わが友よ』が少しでもよぎったかどうか…そんなことを考えてしまいます。
返信する

コメントを投稿

紙ジャケCD」カテゴリの最新記事