２周年記念番外編～レコスタという闇～

昨年の8センチャーズのイベントで、掟さんが捨て身のネタを披露していたのがこの「レコスタ」。キャッチコピーは「だれでも、その場でCDデビュー　1億3千万人総CDデビュー計画」。
まずは基礎知識から。

「レコスタ」とは…
ジャパンアミューズメントエージェンシー(略称:JAA)が2000年7月に発売した、オリジナルCDを製作できるカラオケ機器の名称。(幅1.4m×高さ2.26m×奥行き1.8m)ブースにカラオケ装置を収納、カラオケで唄った曲を、その場で8cmCDに録音することができる。また、プリクラ感覚で写真撮影の機能も搭載して、CDのオリジナルジャケットを作成することも可能である。
～マルチメディア／インターネット事典より

ここに画像あり。ゲーセンとかに置いてあったの？どれくらい普及したのかな。つんくプロデュースのオーディション企画もあったのね。一流芸能人の皆様（かとうれいこ、上原多香子、ココリコ、森ひろこ）もレコスタの応援に駆けつけた。

なぜ私の手元にこのレコスタ短冊があるかというと、800円出して自分の歌を吹き込んだから、と言いたいところだが、残念ながらその経験はない。中古屋で買いました。5枚で100円だったのさ。たいして欲しいのがなかったので、数合わせ的につい手を出してしまった。だいたいこんなブツが中古屋の店頭に並ぶこと自体、間違ってる感絶大。古本屋で素人の日記が売られてる、とか個人情報満載のケータイがアキバの地ベタで売られてるみたいな感覚か。一点モノを中身も分からずに購入するスリルは、怖いもの見たさ、あるいはちょっとした福袋気分？

①未来予想図Ⅱ
辛うじて知ってる曲でよかった（？）。知らない素人女性ふたりが歌うドリカムのヒットナンバー。何と言ったらいいか…別に何も言う必要ないか。県立南高3年の同級生、大親友のヨーコとユカリが、ワンコーラスずつ卒業記念に思いを込めて歌いました…みたいなストーリーを思い描けばそれなりに楽しめる。でもなんでコレが中古屋に流れ着いたんだろ、と考えると一抹の寂しさとともに「♪人生いろいろ～」とか口ずさみたくもなるさ。

定価（制作費）800円。中古で20円。
プリクラ機能でジャケを作ってくれればもっとよかったのに。いや、それだと中古屋までたどり着かないかも。ま、声だけで想像するほうがいいってこともあるわな。ちなみにジャケの裏には氏名・住所・電話番号・スリーサイズ・自己PRなどが書き込める欄があり、写真を貼って「レコスタオーディション事務局」宛てに応募できるようになってる。夢があるね！

発売元のJAAのHPは今も存続している。未だに「製品紹介」の筆頭にレコスタがあるってのが怪しい雰囲気。その下には「モー娘。フィギュア」。13人ってことはずいぶん前の話のような。スピードのフィギュアもあるぞ…えっ、シャ乱Qも！？どう見てもこの会社、もうないだろ。

後からなら何でも言えるが、やはり2000年7月発売なのに短冊8cm、って明らかに時流が読めてなかった。何度か触れているように2000年は、短冊とマキシの生産枚数の逆転が起きた年。それだけが敗因ではないだろうが、ターゲットのコギャルさんたちに「ゲッ今さら8cmかよっ！」と吐き捨てるように言われてたのではないかと想像する。つんくプロデュース企画はおそらく早い段階で断念されたのだろう。


2周年に相応しかったかどうか。
まだ、いけます。3年目もよろしく！