失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「悲しみがとまらない/CAT'S EYE」 杏里 1983年

2010-03-07 | 
前回の「オリビア」と同じく1988.5.21リリースの8㎝シングル。アルバム『Timely!』(1983)から、ヒットシングル2曲をカップリング。ただし、②は7インチシングルとは別アレンジ。

①悲しみがとまらない I CAN'T STOP THE LONELINESS
作詞:康珍化、作曲:林哲司、編曲:角松敏生・林哲司
インパクト絶大のサビ始まり。ベースやホーン、そしてストリングス&女声コーラスは、もろディスコなアレンジで結構ファンキーな仕上がり。でもメロには歌謡曲な「泣き」があるので、ちゃんとヒットした。「キャッツ・アイ」一曲で終わらせないぞ!っていう杏里組の気合いを感じる、完成度の高い「ディスコ歌謡」だ。

②CAT'S EYE [NEW TAKE]
作詞:三浦徳子、作曲:小田裕一郎、編曲:角松敏生
アニメ「キャッツ・アイ」主題歌として1983年にリリースされ大ヒットした。大谷和夫編曲のオリジナルヴァージョンは、今聴くとおもちゃテクノっぽいチープ感が悪くない感じだが、当時の杏里は気に入らなかったらしい。楽曲自体もできればアルバムに収録したくなかったかも。しかし、大ヒットした曲をアルバムに入れないなんて選択肢はレコード会社的にはあるはずもなく、やむなく角松敏生にリアレンジを依頼したのだろう。全編で「これでもか!」とベキベキにチョッパーベースが鳴り響く、ディスコ寄りの角松アレンジが笑えるほどファンキー。TV見てアルバム買った人から「あのシンセリフが入ってない!」と苦情がきたかどうかは知らない。

定価937円、レンタル落ち100円。
ジャケは「悲しみがとまらない」アナログ7インチと同じフォトセッションのアウトテイクと思われる。

杏里とはまったく関係ないが、この「キャッツ・アイ」エンディングのアニメは、私にとって「懐かしのエロ」だ。実写のトレースとアニメの合体。ベタな80'sディスコソウルもライトなエッチ気分を盛り上げる!48秒のカットなんて、ゴールデンに子どもに見せちゃいかんだろう。


右、実写映画の主題歌としてリメイクされた「CAT'S EYE-2000-」(1997)。

①CAT'S EYE-2000- 全国東宝系劇場用映画『CAT'S EYE』主題歌
編曲:ANGELA JOHNSON for Cooly's Hot Box
林海象監督の映画は見てないが、なんとなくティム・バートン版「バットマン」を意識したようなダークな色合いが宣伝から感じとれた。そんな雰囲気を反映してか、「バットマン」サントラでプリンスが見せた「暗いハウス」アプローチのアレンジが施されている。実写の来生三姉妹は藤原紀香、稲森いずみ、内田有紀が演じた。そーいえば私が紀香の存在を知ったのはこの映画だった(見てないけど)。

②KISS  KCカードCMソング
作詞:吉元由美、作曲:杏里、編曲:CHUCK BOOM
このシングルの2曲は、アルバム『TWIN SOUL』(1997)に収録。この曲がアルバムのエンディングで、次に入ってる①はボーナストラックってイメージなのだろう。

③①のカラオケ

定価1020円、中古で100円。
「三女・来生愛(内田有紀)リアル・フィギュア」が抽選で当たる応募券付き。完全限定生産50体だそうです。





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2 コメント

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Unknown ()
2010-03-07 01:14:38
ああ…また…(笑)

こっちは非常に好きでした。「悲しみがとまらない」は康珍化×林哲司というオメガトライブ、ラ・ムー路線といっていいのかどーなのかわからないけど、結構この人達の楽曲は好きだったとこを角松が仕上げるといったこれがまた。そうそう、ニューミュージックじゃなく、ディスコ歌謡でOKだと思います。サビがいいよね、サビが。
当時は杏里が角松をレコ会社に紹介したようなもので、そこから持ちつ持たれつしてどちらも上っていったといういい関係だったのでキャッツアイもそういう流れだったんでしょうね。
で~、「キャッツ・アイ」エンディングのアニメ、同じ事言ってた男子いました(笑)。アレで目覚めたと(笑)。是非森三中に実写でやってもらいたいエンディングエロ(笑)。黒沢の動きはかなりいけそうな気がしますよ。

…こっちもリメイクあったのね(笑)
まぁ、次回オリビアに期待しちゃいますよ。
追伸:そいえば角松関連はアタシ、カラオケで歌った事ないな~。やっぱ昭和歌謡、エイティーズな流れメインですね。
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Unknown (nakamura8cm)
2010-03-08 00:17:38
たびたびお呼びたてすみません!(笑)

角松のことは祥さんに聞けってことですよ。
この2曲のいい意味での下世話さ、当時の歌謡界のエネルギーを感じますね。
このあとは、細分化へと向かって「歌謡界」自体が形骸化していくわけで。

このエンディングアニメ、昨日から何回も見て甘酸っぱい気持ちになってました。細かいカットがいちいち刺激的で、まだまだ実用的(笑)

リメイクはね~時代の要請に応えるか悩んだかもしれない。でも他人に歌われるよりは、って思ったんじゃないでしょうか。
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