失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「アプネー・ハートーン」 ナジマ 1989年

2006-07-28 | アジア・エスノ
インド系イギリス人で美人シンガー、NAJMAのシングル。

「ワールド・ミュージック」や「エスノ・ミュージック」と聞いて思い出すのは、80年代終わりの西武系レコードショップ「WAVE」の匂い。それまで中村とうよう的イメージと結びついていた英米以外のポップスが、オシャレ系輸入盤屋で簡単に手に入るようになった。まさに西武系文化圏が絶好調だった頃、池袋や渋谷のWAVEには今では考えられないくらい充実したワールド・ミュージックの棚があったものさ。細野晴臣責任編集の雑誌(と言っても案の定1号しか出ずに終わった)「H2」のレコードリストを参考に走りまわったっけ…今ではほとんど自分の中に残っていないのは事実であるが、あの頃いろいろ聴いたなあ、という大雑把な感慨とともに懐かしい「ワールド・ミュージック」(このネーミングにもいろいろ批判はあったが)をいくつか。

①APNE HATHON
作詞:QATEEL SHIFAL、作曲:NAJMA AKHTAR
カレー屋でかかってるリアル・インディアン・ポップスに比べると、洗練され過ぎか。もう少し訳の分からない香辛料を隠し味に入れといて欲しい感じ?でも当時はこういうのが丁度よかったような記憶が…。詞はヒンディー語?分からないけど英語でないことは確か。いい意味で眠気を誘うアンビエントなトラックに、急に日本語の語りが入ってきてギョッとする。語りもNAJMA。なぜ日本語?特に日本向け作品というわけではないようだが。

②PAREVANON
作詞・作曲:NAJMA AKHTAR
SSWなんだな。まさに才媛。このコブシを聴いているとスネークマン・ショーを思い出したり(なんか、こんな曲入ってたような)。

定価937円、中古で100円。
英国と印度。歴史的にも深いつながりのある両国。音楽界でも60年代にビートルズが渡印してシタールや葉っぱで遊んだり、ジョージだけは解散後もラヴィ・シャンカルとの交流を保ったり、というのは有名な話。ついでに言えば、ラヴィ・シャンカル59歳時の娘が、あのノラ・ジョーンズであることもまあまあ有名。



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