失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「最後のニュース」井上陽水 1989年

2005-07-29 | 陽水民生&安玉
「お花の中では カーネーション いちばん好きな花」のメロディーが頭を離れない・・・
今週のライブで、カーネーションの出番前にイミテーション・陽水が登場し、この曲を歌った。完全に忘れていた曲を、いきなりライブで聴くとびっくりしてしまう。この曲は「白いカーネーション」(1972年)。キンモクセイの人、ナイス選曲です。直枝さんも「ギターで最初に弾いたのが陽水さんの曲。お会いできて光栄です!」とノリノリだった。

前回のジェーン・バーキンも「カナリア」をカヴァー(陽水とデュエット)しているし、白黒ジャケット三連だし、ここでコレ以外の選択肢はない。

①最後のニュース 筑紫哲也ニュース23のテーマ
作詞・作曲:井上陽水、編曲:井上陽水・UG KAWASHIMA
現在も続く長寿番組、「ニュース23」初期のテーマ曲としてわりと長い間使われてた。完全にニュース番組を意識した内容。叙情的なメロディーに異常なくらい字余りの歌詞を早口で乗せる陽水のテクは正に名人芸。下手をするとイデオロギーに流れたり、具体的に過ぎて無味乾燥になったりしそうなところを絶妙に回避しつつ、サビの「今 あなたにGood-Night ただ あなたにGood-Bye」で美しくまとめてしまう。実際にニュースのエンディングで流れていたとき感じたが、どんな悲惨な事件の映像でもこの曲を被せるとなんとなく現実感が飛んでしまい、感動的に見えてしまったりする、という危険性を孕んだ作品でもある。

②BACK SIDE
作詞・作曲:井上陽水
静かな、地味な曲だが、なんか凄い歌詞。

誰もが認めるとおり、誰も陽水のような声は出せないし、似てる人すらいない。しゃべりのモノマネをする人は多いけど。

私がリアルタイムでよく聴いたのは「ライオンとペリカン」('82)と「バレリーナ」('83)の二枚。上述のバーキンがカヴァーした「カナリア」、ヒットした「リバーサイド・ホテル」、「雨ニモ負ケズ」を翻案した「ワカンナイ」、沢田研二に提供した「背中まで45分」と傑作が目白押しのアルバム「ライオンとペリカン」。それに比べるとちょっと地味な印象ながら、大人なポップスがぎっしり詰まった「バレリーナ」はジャケも傑作。

最新作は、なんと、清志郎とのデュエット!「帰れない二人」(1973)以来か?

定価910円だが、誰がどう見ても見本品。先週池袋の中古屋で105円。

ジャケットの写真は、1937年、飛行船ヒンデンブルグ号が墜落したときのもの。

ところで「ニュース23」で最近お天気担当してる山田玲奈、「テレバイダー」ファンはドキドキしながら見てるんじゃないかな。ヘンなこと言い出さないか心配で。かつての寺田椿との茶番バトルが懐かしい・・・私は圧倒的に椿派ではあったが。(コレ、次回の伏線)

関連陽水
井上陽水奥田民生


最新の画像もっと見る

コメントを投稿