大槻ケンヂのソロ3rdシングル。
①プカプカ
作詞・作曲:象狂象、編曲:中山努
オリジナルはザ・ディランⅡ、1971年。象狂象は西岡恭蔵のペンネーム。ザ・ディランを脱退した西岡恭蔵が、残ったふたり(大塚まさじ・永井洋=ザ・ディランⅡ)に提供した曲ってことでいいのかな。70年代フォークが生んだ、真のスタンダード曲のひとつ。カヴァーがとにかく多い。YouTubeでたくさん聴けるが、約30名による歌唱をつなぎにつないだ便利な「プカプカリレー」発見。これは力作だわ。間奏で、この曲のモデルである安田南さんが登場するのもニクイ演出だなあ。
前置きはこれくらいにして8㎝の話。
口笛の軽やかなイントロから、大槻ケンヂのソフトで後ノリの歌唱。この曲が収録されたアルバム『わたくしだから』は、ほとんど他人への提供曲のセルフカヴァーだった。そんな回顧ムードがこのカヴァー曲にも反映されたのか、なんだかのんびり緩い雰囲気に。とくに「聴かせる」歌い手ではないので、このゆったり感には少々困惑してしまう。終盤妙に歌い上げちゃったりね。「好きだから歌ってみました」の域を出てないように感じる。
②パヤパヤ
作詞:大槻ケンヂ、作曲:内田雄一郎、編曲:坂井紀雄
オリジナルは空手バカボン(大槻モヨコ、内田雄一郎、ケラ)。ナゴムレコードから1985年にリリースされたEP「孤島の檻」収録曲を、11年ぶりに再演。空手バカボンでの大槻の歌唱は、知久寿焼そっくり。ナゴムスタイルってことなのか。若さで突っ走ったクレイジーな曲を、大人の解釈で落ち着いて歌い直してみた。そういう曲じゃないような…違和感を狙ったのなら一応成功か。プカプカやったからついでにパヤパヤ?上述のアルバム『わたくしだから』には収録されなかった。
定価930円、中古で315円。
ジャケのイラストは「本の雑誌」でお馴染み沢野ひとし。
まわりのアルバムたちについて。
左、『空手バカボン ベスト』(1990)。
「パヤパヤ」を含む全23曲。あの時代のインディーズの匂いを思い出すにはもってこいの内容だが、全部聴きとおすのはキツイ。目玉はオープニング&エンディングに収録された「バカボンと戦慄 -Staress&バカボンBlack」と「バカボンと戦慄 part II -Staress&バカボンBlack part II」、作曲は「空手バカボン」とクレジットされているがクリムゾン「Starless」の日本語カヴァー(と言っても日本語ワンフレーズだけ)。そして「来たるべき世界」。こちらはYMO「ライディーン」に歌詞をつけたもの(作曲はやっぱり「空手バカボン」だけど)。この3曲は、『空手バカボン ナゴムコレクション』(2005)から外されている。そりゃそうだろ。
うちにあったプカプカあとふたつ。
右上、URCカヴァーのオムニバス『Discover URC』(2003)。
大西ユカリと新世界が「プカプカ~みなみの不演不唱~」をカヴァー。多くのカヴァーでは取り上げられていない、前唱ともいうべき「おいらを風来坊にした いかしたあの娘~」(上のリンク「プカプカリレー」で西岡恭蔵が歌っている)の部分もきっちり歌う。唸るサックスとグルーヴィーなハモンドオルガンをバックにソウルフルに暴れまわる大西ユカリ!原曲とは思い切り異なるアレンジで解釈しつつ、楽曲への愛をビシビシ感じる名カヴァー。
右下、ハンバート ハンバート『シングルコレクション2002-2008』(2010)。
「ハンバート ハンバート・おおはた雄一・扇谷一穂」で2004年にプカプカをやってる。「MIDI YOUNG STARS」名義の非売品シングル「プカプカ」収録。アコギをバックに、おおはた雄一、扇谷一穂、佐藤良成(+バイオリンソロ)、佐野遊穂の順でワンコーラスずつ淡々と歌いつなぐ。佐野遊穂の冷酷なまでに美しい声で「トランプ スタスタスタ」が聴ける悦楽。同じシングルに収録されていた、ハンバート ハンバートによる高田渡カヴァー「生活の柄」も最高。
①プカプカ
作詞・作曲:象狂象、編曲:中山努
オリジナルはザ・ディランⅡ、1971年。象狂象は西岡恭蔵のペンネーム。ザ・ディランを脱退した西岡恭蔵が、残ったふたり(大塚まさじ・永井洋=ザ・ディランⅡ)に提供した曲ってことでいいのかな。70年代フォークが生んだ、真のスタンダード曲のひとつ。カヴァーがとにかく多い。YouTubeでたくさん聴けるが、約30名による歌唱をつなぎにつないだ便利な「プカプカリレー」発見。これは力作だわ。間奏で、この曲のモデルである安田南さんが登場するのもニクイ演出だなあ。
前置きはこれくらいにして8㎝の話。
口笛の軽やかなイントロから、大槻ケンヂのソフトで後ノリの歌唱。この曲が収録されたアルバム『わたくしだから』は、ほとんど他人への提供曲のセルフカヴァーだった。そんな回顧ムードがこのカヴァー曲にも反映されたのか、なんだかのんびり緩い雰囲気に。とくに「聴かせる」歌い手ではないので、このゆったり感には少々困惑してしまう。終盤妙に歌い上げちゃったりね。「好きだから歌ってみました」の域を出てないように感じる。
②パヤパヤ
作詞:大槻ケンヂ、作曲:内田雄一郎、編曲:坂井紀雄
オリジナルは空手バカボン(大槻モヨコ、内田雄一郎、ケラ)。ナゴムレコードから1985年にリリースされたEP「孤島の檻」収録曲を、11年ぶりに再演。空手バカボンでの大槻の歌唱は、知久寿焼そっくり。ナゴムスタイルってことなのか。若さで突っ走ったクレイジーな曲を、大人の解釈で落ち着いて歌い直してみた。そういう曲じゃないような…違和感を狙ったのなら一応成功か。プカプカやったからついでにパヤパヤ?上述のアルバム『わたくしだから』には収録されなかった。
定価930円、中古で315円。
ジャケのイラストは「本の雑誌」でお馴染み沢野ひとし。
まわりのアルバムたちについて。
左、『空手バカボン ベスト』(1990)。
「パヤパヤ」を含む全23曲。あの時代のインディーズの匂いを思い出すにはもってこいの内容だが、全部聴きとおすのはキツイ。目玉はオープニング&エンディングに収録された「バカボンと戦慄 -Staress&バカボンBlack」と「バカボンと戦慄 part II -Staress&バカボンBlack part II」、作曲は「空手バカボン」とクレジットされているがクリムゾン「Starless」の日本語カヴァー(と言っても日本語ワンフレーズだけ)。そして「来たるべき世界」。こちらはYMO「ライディーン」に歌詞をつけたもの(作曲はやっぱり「空手バカボン」だけど)。この3曲は、『空手バカボン ナゴムコレクション』(2005)から外されている。そりゃそうだろ。
うちにあったプカプカあとふたつ。
右上、URCカヴァーのオムニバス『Discover URC』(2003)。
大西ユカリと新世界が「プカプカ~みなみの不演不唱~」をカヴァー。多くのカヴァーでは取り上げられていない、前唱ともいうべき「おいらを風来坊にした いかしたあの娘~」(上のリンク「プカプカリレー」で西岡恭蔵が歌っている)の部分もきっちり歌う。唸るサックスとグルーヴィーなハモンドオルガンをバックにソウルフルに暴れまわる大西ユカリ!原曲とは思い切り異なるアレンジで解釈しつつ、楽曲への愛をビシビシ感じる名カヴァー。
右下、ハンバート ハンバート『シングルコレクション2002-2008』(2010)。
「ハンバート ハンバート・おおはた雄一・扇谷一穂」で2004年にプカプカをやってる。「MIDI YOUNG STARS」名義の非売品シングル「プカプカ」収録。アコギをバックに、おおはた雄一、扇谷一穂、佐藤良成(+バイオリンソロ)、佐野遊穂の順でワンコーラスずつ淡々と歌いつなぐ。佐野遊穂の冷酷なまでに美しい声で「トランプ スタスタスタ」が聴ける悦楽。同じシングルに収録されていた、ハンバート ハンバートによる高田渡カヴァー「生活の柄」も最高。
それはひとつ前のアルバムだったんっすね
プカプカは桑田もカバーしていて、でも実際どれぐらい売れてんでしょうかね?
夢で逢えたらのように一度ぐらいちょこっとだけヒットしてもいいような気もします。
はー自作小説朗読CDってのもあるのかー
売れてるかと言われると、全然でしょうねえ。
福山雅治がシングルカットでもすれば別かもしれませんが・・・