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失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「水の中の逃亡者」 1987年、「限界LOVERS」 1989年 SHOW-YA

2014-06-22 | 
SHOW-YA are; 寺田恵子、中村美紀、五十嵐美貴、角田美喜、仙波さとみ

女性5人によるハードロックバンドの5th&8thシングル。

左、5th「水の中の逃亡者」。1987年にリリースされ(おそらくアナログ&カセット)、1988年12月に8㎝化。

①水の中の逃亡者
作詞:秋元康、作曲:筒美京平、編曲:松下誠
ハードなロックを志向する女子バンドが秋元筒美コンビってのは葛藤あったんじゃないかな。デビュー作も井上鑑だから、自作へのこだわりはそれほど強くなかった?エロ物騒な前作「その後で殺したい」、次作「孤独の迷路(ラビリンス)」とつづいた秋元筒美シングル三部作の2作目。刑事ドラマのタイアップもあり、中ヒット。秋元の歌詞は、薄口ステレオタイプな「都会の孤独」を描く。「ESCAPE! 愛は水の中の逃亡者」のサビでの振り絞るような寺田さんのシャウトにこの曲の魅力が集中している。

②フェルマータ
作詞:秋元康、作曲:筒美京平、編曲:大村憲司
ダルでメロウな演奏をバックに歌われるのは、別れの朝の風景。抑えた歌い方でアダルトなムード。バンドのカラーに合っているかは疑問だが、筒美さんらしいシティポップス感覚にあふれた作品。今井美樹あたりが歌ったらヒットしそうだな。

定価937年、中古で50円。
再発らしく、アナログジャケをそのまま上半分に配置したデザイン。さすがに「水の中」は回避したけど、イメージは匍匐前進する逃亡者?やってはみたけど今一つパッとしないビジュアルにカメラマンは悩んだ。「あーじゃあ寺田さんだけ起きてみましょうか?」でこの不思議デザインが誕生した(想像)。


右、8th「限界LOVERS」。

①限界LOVERS 昭和シェル石油'89イメージソング
作詞:安藤芳彦、作曲:寺田恵子・五十嵐美貴、編曲:笹路正徳・SHOW-YA
京平三部作のあと、ジャーニーのジョナサン・ケインが作曲した7th「愛さずにいられない -Still be hangin' on-」を経て、初の自作シングル曲。まず、漢字+英語のダサめなタイトルがキャッチー。ちょいちょい英語まじりの歌詞(当時の歌謡曲標準程度)もタイトルを裏切らない。ま、全体に意味はよく分からないのだけど。イントロから疾走するハードでラウドなロックサウンド。演奏、歌唱とも何かを突き破ったような勢いを感じる。「限界まで 限界まで 諦めない!」のシャウトは、やっと自作で勝負できる!という喜びにあふれている。これがヒットしたことで、バンドは相当自信になったことだろう。

②What do you say?
作詞:安藤芳彦、作曲:寺田恵子・五十嵐美貴、編曲:SHOW-YA
こちらも野外ライブ映えしそうな、ガッツのあるロックナンバー。


定価937年、中古で100円。
モノクロ&ソフトフォーカスのメンバーの写真。寺田さんは美脚を披露している。黒地に赤文字、タイトルはガタガタしたロゴで。すべてがハードロック様式に忠実なジャケ。

1991年、寺田さん脱退後、ヴォーカルを替えて活動したが1998年解散。2005年寺田の呼びかけでオリジナルメンバーによる再結成を果たす。バンドが主催するイベント「NAONのYAON」も2008年に復活!今年は森高千里も出演した。2012年には寺田ヴォーカルでは22年ぶりのアルバムをリリースするなど、現役で活動中。


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