失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「天井裏から愛を込めて」 アンジー 1988年

2013-10-07 | 
アンジーのメジャーデビューシングル。

①天井裏から愛を込めて (SINGLE VERSION)
作詞:三戸華之介、作曲:中谷のブースカ
ソングライトクレジットがどこを探しても見つからないので、ネットから拾ってきた。アレンジはバンドだろう。80年代バンドブームの中でもシンプルな音楽性とパンクなビジュアルで、「ブルーハーツ系」とくくられることが多かったと記憶する。レーベルもメルダックだし。
これが彼ら最大のヒット曲。ガシガシ刻むリズム隊と、全編ほぼ同じ調子でかき鳴らされるギター、何のひねりもない直球バンドサウンドが清々しい。サビは(天井裏から愛を込めて)のコーラスに、三戸華之介のちょい芝居がかったヴォーカルが短く応える構成。シンプルなリフレインがじわじわ効いてくる。その前のBメロもコーラスとのコール&レスポンス。深夜の天井裏から「綺麗なうなじの少女」を覗き、「ドレスをすっかり脱いでよ」とか言ってる(たぶん念じてる)って完全に性犯罪者視点。この歌詞に正当性を与えるとまではいかなくても、なんとなく中和剤として働いているのがコーラスの存在だろう。

②幽霊
作詞:三戸華之介、作曲:中谷のブースカ
ひょっとして①と同じ曲かも?と思ってしまうくらい、アレンジはほぼ一緒。サビがまたもやメインとコーラスの掛け合いなのもちょっとバリエーションが乏しすぎるのでは、と心配になる。アルバム『溢れる人々』冒頭に、①②がそのままこの並びで収録。

定価937円、中古で210円。
「天井裏~」を演奏するときバナナを客に配っていたらしい。そんなわけでバックは黄色。下半分はベルベットのジャケのパロディ。インディーズっぽいデザインをあえて狙ったメジャー盤。


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