デンカの宝刀(一男二女の父、元政府系金融機関職員の資格八冠王)

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法学の歴史に関わってきた中央大学(その2:瀧川事件)

2010年12月10日 | 中央大学

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「 汝の道を歩め 瀧川幸辰 」

 伊藤孝夫 著(ミネルヴァ書房)

    

   

      



瀧川事件とは

戦前に京大教授の瀧川幸辰が赤化教授として

京大を休職処分にされた事件。

  

この瀧川事件の発端

瀧川幸辰が中央大学法学部で行った講演

    

 「復活」を通して見たるトルストイの刑法観 

    

だった。

    

この講演は、

当時の刑法学の三大家で、

かつ高等文官試験の試験委員であった

東大の小野清一郎

中大(大審院判事)の草野豹一郎

京大の瀧川幸辰の3人を招いて行われたもの。

  

当時の中央大学新聞(1932年11月15日)には、

  

 「菊花と共に咲いた學の華

  斯界の三傑を聘して刑法學大講演會

     -小野、瀧川、草野三教授-」

  

との表題が踊っている。

  

瀧川事件は、言論弾圧の対象が

共産主義のみならず自由主義的な言論にまで

拡大するきっかけとなった

日本史上の大きな転換点に位置する事件だ。

 

法科の中央は、

このような法学上の大事件が始まった舞台であった

のだ。

  

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発売日:2003-10

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1 コメント

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草野豹一郎博士と言えば、共同意思主体説ですね。 (アフロ犬)
2010-12-12 18:15:37
下村教授の講義には、頻出のお名前でした。
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