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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

拾い読み★2016-174≪コラム記事2≫

2016年06月22日 19時45分46秒 | マリーンズ2016
千葉ロッテ吉田、開幕スタメンも打撃不振で苦悩。コーチや大打者の助言胸に『柱』を作り上げる【マリーンズ浦和ファーム通信#22】

打撃不振で登録抹消。二軍で取り組むべきこと

 順調に進んでいるかのように見えたプロ3年目。しかし、落とし穴に、はまってしまった。5月30日、吉田裕太捕手は一軍登録を抹消された。

 キャンプからアピールを繰り返し、3月25日の本拠地での開幕戦(北海道日本ハム)では目標としていたスタメンマスクの大役を任された。そして、そのリードで見事にチームを勝利へと導いた。満員の観衆が詰めかけたQVCマリンフィールドで試合終了の瞬間、ガッツポーズを見せた背番号「24」に誰もが飛躍をする姿を思い描いた。

 だが、その後は打撃不振に陥り、21試合に出場して28打数無安打。開幕から約2カ月。試合後にファーム行きを通告された。

「悔しかったです。でも結果が出ていなので、仕方がない。チャンスを沢山いただいのにも関わらず、チームに貢献できない自分が情けなくて、それが辛くて仕方がなかった」

 打ちひしがれるようにファームに合流をした。待っていたのは福澤洋一・二軍バッテリーコーチだった。練習後、話し込んだ。野球の考え方、リード、キャッチャーのあり方など徹底的に自分の考えを述べ、意見交換をした。「あんなに時間をかけてじっくりと自分の野球観を人に話させてもらったのは初めてかもしれない」。コーチは頷きながら、じっくりと聞き入ってくれた。そして、優しい口調で悩める若者に伝えた。

「一緒に練習をして克服していこう。そして悩んでいることに関しては一緒に解決していこう。その方法を導き出してあげるから、心配しなくていいよ。きょうはいろいろな話を聞けて、深く考えていることを知れてよかった。考えることはキャッチャーとして、とても大事。それを柔軟に考えながら、臨機応変にやっていこう。いろいろな宿題を出すから、それを一つひとつ解決して、引き出しを増やしていこう」

 そして、一つの約束をした。一軍のナイトゲームは必ず見る。

「映像で、一軍の試合を見るのは辛いだろう。その気持ちは分かる。だけど、いつ呼ばれてもいいように投手の状態を把握しておかないといけない。もちろん、発見があるかもしれない。絶対に見たほうがいい」

 だから二軍戦や練習が終わり自宅に戻ると一軍戦が終わるまで試合をしっかりと見て、アンテナを貼り続けるようにしている。そして、その中で気が付いたことをメモするようにした。リード面以外にも、打撃のヒントを見つけたりもした。それを翌日、練習や試合で試す。そんな日々を送っている。


大打者に質問攻め。「自分というものを作り上げたい」

二軍でガムシャラに取り組む姿を大ベテランも見てくれていた。ある日、二軍調整中の福浦和也内野手が声を掛けてくれた。「暇なら食事にでも行かないか」。同じ千葉県出身の選手として憧れ、尊敬をする大打者からの誘いだった。

「一緒に食事をさせていただくのは初めてで、うれしかったです。もう、最初から最後まで野球の話をさせてもらった。ずっと野球の質問を次から次へとさせていただきました」

 おいしい焼き鳥を頬張りながら2時間。ひたすら質問攻めをした。貪欲になんとかこの状況を打破しようとする若者の姿に、プロ23年目のベテランも応えた。野球観や打席でのいろいろな考え方、練習方法などを披露してくれた。

「あの人みたいに自分というものをしっかりと持っている選手になりたいと思いました。もっともっと練習をして経験をして、いつか自分というものを作り上げたい。自分のリード、打撃の根となるようなものを見つけないといけないと痛感しました」

 一軍で打てず、結果を出せず悩み苦しんだ吉田だったが、二軍での日々の中で、なにかを見つけ、自分のアイデンティティーを確立すべく必死になっている。そして、その表情からは悲壮感は感じられない。どこか希望に満ち溢れるような、未来に向かって突き進む前向きなものが見てとれる。

 その姿勢に福澤コーチも目を細める。

「野球にしても数学にしても、なにか問題を解く上で必ず柱となるべき考え方があるはずです。それをどこまで太く、たくましいものにできるか。それは自信になり、結果につながる。今、彼はそれを作り上げる作業をしている途中ではないでしょうか。もともと持っている素材は捕手としては素晴らしいのだから、これからが本当に楽しみですよ」

 そう言って、全体練習後の個別練習でも、吉田の必死に練習をする姿に目を凝らす。

 周囲の声を聞き、耳を澄ませた吉田は今、大きく成長を遂げる上で大事なポイントに達しているのかもしれない。本人もまた、それを自覚し日々取り組んでいる。

「結果に、一喜一憂をするようでは駄目。何事にも動じないほどの練習と研究を積み重ね、色々な人の話を聞いて、いつ呼ばれてもいいように準備をしていきたいと思います。とにかく、今は一日一日が大事」

 開幕スタメンの栄光を手にし、そのリードで本拠地勝利の立役者の一人となりながら、その後、挫折を味わった若者。これまでの結果が伴わなかった日々は辛かったが、もう、ふさぎ込むことはしない。天性の明るさを武器に前を向く。貪欲に日々の中で成長の糧を探す。次に一軍に合流をした時に、大きく成長を遂げた姿を見せたいと思う。だから、いつ呼ばれてもいいように必死の日々を送る。

(ベースボールチャンネル)


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東大・宮台フィーバーで思い起こされるロッテ2年目右腕の今

◆ 国立大学出身者の宿命?

 あっという間に1年も半分を消化しようと言う今日この頃。上半期のアマ球界を盛り上げた人物といえば、東京六大学野球で旋風を巻き起こした東大のエース・宮台康平だろう。

 六大学の並み居る強豪を苦しめた左腕は、7月に開催される日米大学選手権の侍ジャパンメンバー24名にも選出。今やキャスターとしての印象が強い大越健介さん以来、実に33年ぶり2人目となる東大からの日本代表入りを果たしたことでも話題を呼んだ。

 これから大会が近づくにつれて、その注目度もこれまで以上に上がっていくことは容易に想像がつくが、そんな“フィーバー”ぶりを見て思い起こされる一人の男がいる。ロッテの2年目右腕・田中英祐のことだ。

◆ “京大くん”と呼ばれた男の今

 「ロッテの田中」と聞いていまいちピンと来ない人であっても、「京大くん」と聞けば一発で分かるのではないか。多くのメディアで“京大”の文字とともに紹介され、大きく取り上げられた日本プロ野球界初の京都大学出身選手である。

 ルーキーイヤーの昨季は2試合に登板も、6イニングで自責点が9。防御率13.50とプロの壁に跳ね返された。そして迎えた2年目の今季は、ここまで一軍・二軍ともに登板なし。彼は今、自分自身と戦っている。

 2月のキャンプでのこと。そこには手ぬぐいを片手にシャドーピンチングを繰り返す田中の姿があった。

 一から投球フォームを見つめなおし、投球練習は捕手を立たせて直球一本。体全体の連動性を見直し、リリースの瞬間にしっかりとボールに力を伝えられるようなフォーム作りに力を注いだ。

 プロ入り後にフォームを改造するということは、選手からすればそう簡単に受け入れられることではない。これまでの野球人生や練習方法を否定されるような気持ちになる上、失敗しても元に戻すことが出来ない可能性だってある。

 それでも田中は受け入れた。迷った末に入ったプロ野球の世界で結果を残すために。


◆ どんな秀才も失敗から学ぶ

 かの名将、野村克也氏の著書のなかにこんな言葉が出てくる。

 「素直な気持ちがない選手は伸びないし、楽な道に進もうとすれば、成長することはない。失敗を恐れてはいけない、失敗から学んで次に進まないといけない。私は失敗と書いて、“せいちょう”と読むようにしている」 [『野村再生工場』(角川グループパブリッシング)から引用]

 ちょうど今の田中に響く言葉ではないだろうか。

 田中は理系。工学部工業化学科に現役合格したという。卒論のテーマは「表面力測定装置における水和構造の逆計算理論」。...詳しくは分からないが、おそらく野球に関係がないことだけは確かだろう。

 そういえば、かつての野球漫画にこんな場面があったことを思い出す。

 『本塁打は物理学で説明できる。水平よりややアッパースイングの方が本塁打の弧線を描ける』、『投手の投げるボールも物理学の範疇。こう投げると、こう曲がる』などなど...。

 なるほど、と思ったこともあった。ただし、「物理学の権威が本塁打王になったことはないと」思い直す。

 球界トップの頭脳を持った2年目右腕は、いかにしてこの苦境から這い上がるのか。今度は実力で、もう一度“京大旋風”を――。京大初のプロ野球選手・田中英祐の挑戦をしかと見届けたい。

(ベースボールキング)


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広島救援助っ人2人◎…交流戦セ通信簿/里崎評論

広島左からヘーゲンズとジャクソン 広島左からヘーゲンズとジャクソン

 元ロッテの里崎智也氏(野球評論家)の「ウェブ特別評論」を掲載中。15回目は「交流戦勝手に通信簿」のセ・リーグ編です。攻撃面とディフェンス面に分けて、4段階評価(◎非常に優秀、○優秀、△もう少し、×改善急務)します。


【3位 広島=攻撃面◎、ディフェンス面○】

 勝率1位のソフトバンクに3連戦で1勝1敗1分け、唯一負け越さなかったことをまず評価したい。昨年までの交流戦通算成績は11位だったが、今季は3位とジャンプアップ。打撃から見る。61得点(12球団中8位)15本塁打(同3位)20盗塁(同1位)打率2割4分9厘(7位)と“お家芸”の盗塁数(走力)はさすが。だが、打率、得点などは目を見張る数字でもない。好成績の要因は、足を絡めた作戦で少ないチャンスをものにしてきた結果ではないかと思う。

 印象深いのは14日の西武戦。史上初となるコリジョン適用のサヨナラ劇となった。試合後のコメントで緒方監督もコリジョン導入で、足のある広島に有利に働くと想定。春季キャンプから走塁を重視し、選手の利き足まで調べる念の入れようで、捕手のタッチをかいくぐるスライディング練習など徹底してきた。地道な努力が実を結んだ1勝で、走塁意識の高さが呼んだサヨナラ勝ちだった。

 交流戦滑り出しはパの難敵ロッテ(1勝2敗)ソフトバンク(1勝1敗1分け)と続き、つまずき感はあったが、西武、オリックス戦の6連勝で突き抜けた。15本塁打(同3位)も多い。鈴木誠也の3試合連続V弾は強烈。足を絡めて1発で試合をものにし勢いも出てきた。

 ディフェンス面では、57失点(同5位)防御率3・06(同6位)とまずまず。目立ったのは、ジャクソン、へーゲンスの助っ人中継ぎの安定感だ。へーゲンスは10試合に登板し1勝1敗6ホールド、防御率1・58。ジャクソンも9試合に登板し2勝5ホールド、防御率2・53と勝利に貢献できている数字だ。

 不安材料は、エルドレッドの負傷離脱。しかし、16日から復帰したルナが交流戦最後の4試合で打率3割1分3厘。エルドレッドの穴を埋めてくれれば25年ぶりのリーグ優勝も現実味を帯びてくる。


◇ここから下は失点が得点を上回ったチーム◇


【7位 巨人=攻撃面○、ディフェンス面×】

 ディフェンス面の改善が急務だ。78失点(同11位)11失策(同9位)防御率4・18(同11位)は悪すぎる。とはいえ、交流戦9勝9敗の勝率5割はセ2位。5連勝、5連敗と大波小波があったものの、交流戦は同一リーグで何位かが大事。何だかんだ言いながら踏みとどまった印象だ。失策数の多さもさることながら、菅野以外の先発投手に安定感がない。マイコラス復帰のニュースは好材料。防御率4点台を超えたのは巨人とヤクルトだけ。投手陣の整備が最優先課題となる。

 攻撃面では阿部復帰で打線に厚みが出たのは言うまでもない。負傷者の早期復帰が優勝に不可欠。64得点(同7位)13本塁打(同5位)5盗塁(同12位)打率2割6分2厘(同5位)の攻撃項目をみると盗塁が最下位。足を絡めて得点できていないため、得点力が低い点も気になる。

【8位 中日=攻撃面×、ディフェンス面◎】

 49失点はソフトバンクに1点届かず12球団2位でセ1位。防御率2・31(同1位)と投手力はすばらしい。

 しかし、打てなければ話にならない。46得点(同11位)12本塁打(同7位)8盗塁(9位)打率1割9分5厘(同12位)。打率が2割に届かない球団は中日だけ。投手は最少失点でいかねば負けるという重圧がかかる。開幕から手の付けられなかったビシエドのバットが“梅雨入り”したことが痛い。主砲のバットが湿るとともにチーム順位にも反映。交流戦前まで3割9厘あったビシエドの打率が現在2割7分6厘。交流戦打率は1割8分2厘とブレーキだった。ナニータも交流戦1割9分4厘。パ・リーグの投手が良すぎたせいか? リーグ戦再開で2人の打撃復活に期待は大きい。

 バットがだめなら機動力、といきたいが、足の速い大島も交流戦打率2割4分3厘。走者が塁上に出ないと作戦は立てられない。ベンチも打つ手が限られるだけに谷繁監督も頭が痛いところ。とはいえ12球団1、2位を誇る投手力がある。攻撃面の改善さえできれば上位進出の芽は十分にある。

【9位 DeNA=攻撃面△、ディフェンス面△】

 序盤の勢いに陰りが出てきた。ロペスの離脱が痛い。60得点(同9位)13本塁打(同5位)8盗塁(同9位)打率2割4分5厘(同8位)。交流戦前に補強したエリアン内野手も打率1割9分と慣れるまでには時間がかかりそうな気配。選手層が薄いだけに上位進出の鍵は主力がそろえば、が最低条件。ロペスの早期復帰が待たれる。

【10位 阪神=攻撃面×、ディフェンス面△】

 72失点(同9位)9失策(同7位)防御率3・85(同9位)。ディフェンス項目のすべてが下から数えたほうが早い状況。メッセンジャーが交流戦3試合2勝1敗、防御率0・82と藤浪は3試合1勝1敗、防御率1・96と奮闘も後ろが続かない。6回以降の逆転勝ち、逆転負け(5回時で同点の試合除く、6回以降逆転の逆転となった試合は除く)を調べて見ると、逆転負け2敗と中継ぎ以降に不安があり、接戦で勝ちきれない。また打線が本調子からは程遠い状況で、投手に勝ち星がつきにくい状況となっている。

 攻撃面を見る。44得点(同12位)3本塁打(同12位)9盗塁(同8位)打率2割2分3厘(同11位)。足技にしても鳥谷が交流戦序盤で4個を記録したものの、ほかに足が使えそうな高山2個、大和1個、西岡ゼロ、横田ゼロといった具合で、相手の脅威となっていない。中日同様、塁に出ないため作戦も立てようがないという悪循環だ。バント失敗も目についた。練習次第ではミスを減らせるバントだが、小技でミスしているようでは貧打線で勝てるはずがない。再度、足、バントなど基本動作をしっかり見直す必要があるようだ。

【11位 ヤクルト=攻撃面◎、ディフェンス面×】

 打撃成績は12球団トップクラスでその破壊力は色あせていない。84得点(同2位)14本塁打(同4位)11盗塁(同6位)打率2割7分5厘(同2位)と数字が示す通り。見ている限りここ3年間、打線はすばらしい。しかし6勝12敗に終わった。

 ディフェンス面で失策は5個(同2位)で問題なしだが、投手力が弱い。104失点(同12位)防御率5・90(同12位)はぶっちぎって悪い。いくら強力打線でも、相手に点を取られ放題では、どこまでいっても勝てない。昨年はロマン、バーネットでリリーフ陣が盤石だったが今年はいない。中継ぎ3枚の方程式が崩れたことで、先発を引っ張らねばならない。しかし、先発もライアン小川の防御率4・95が12球団38位。勝ちが計算できる先発もいない状況となった。先発、中継ぎ含め投手陣の整備が課題となる。

 ◆里崎智也(さとざき・ともや)1976年(昭51)5月20日、徳島県生まれ。鳴門工(現鳴門渦潮)-帝京大を経て98年にロッテを逆指名しドラフト2位で入団。06年第1回WBCでは優勝した王ジャパンの正捕手として活躍。08年北京五輪出場。06、07年ベストナインとゴールデングラブ賞。オールスター出場7度。05、09年盗塁阻止率リーグ1位。2014年のシーズン限りで引退。実働15年で通算1089試合、3476打数890安打(打率2割5分6厘)、108本塁打、458打点。現役時代は175センチ、94キロ。右投げ右打ち。

(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「サトのガチ話」)


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