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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

拾い読み★2016-366≪コラム記事2≫

2016年12月31日 16時48分48秒 | マリーンズ2016

不本意な1年に終わったロッテ・清田 「上手くいかず勉強になった」

飛躍が期待されたシーズンも…

「去年、こうやれば上手くいくというのがだいぶわかってきた。今年はそれを分かっているんですけど、できない。自分との葛藤があった。苦しいシーズンでした」。

 10月5日のシーズン最終戦を前にロッテの清田育宏は、今シーズンをこのように振り返った。その後行われたクライマックスシリーズでは、CS史上初となる2試合連続初回先頭打者本塁打を放ったが、打率.317を記録した昨季に比べると、かなり物足りない成績に終わった。

 今年は昨季の活躍が認められ、3月に行われたチャイニーズタイペイとの強化試合で、初の日本代表に選出。オープン戦も打率.417、1本塁打、7打点を記録するなど、順調そのものだった。

 今季は更なる活躍が期待されたが、上手くいかない。シーズンが開幕してから、思うような打撃が披露できず、昨季は5月終了時点で.363を記録していた打率も、今季は打率.230(5月終了時点)と低迷。4番のデスパイネ、5番の角中勝也が打撃好調だったこともあり、3番清田の不振が目立った。

 こうした状況を打破すべく、5月31日には「調子が悪いというか、技術がない」と広島戦の前にQVCマリン(当時)で行われたヤクルトとの二軍戦に志願して出場。「(親子ゲーム)その日の夜の試合から今までと違う感覚があって、次の日のバッティング練習で今までにないいい感じで打てていた。監督が打てなくても我慢して使ってくださっていますし、それに応えないといけない」と6月2日の広島戦で1本塁打を含む3安打2打点の大暴れ。

 この試合をきっかけに状態が上向くかと思われたが、6月の月間打率は.205(78-16)。7月に入っても状態は変わらず。7月13日に二軍落ちとなった。

二軍で若手と汗を流した1カ月

 二軍に落ちた清田だが、「バッティングの調子が上がってこなかったので、もう一度最初からやり直して、ランニング、バットを振って、いつ呼ばれてもいいように準備をしている」と腐ることなくバットを振り続けた。

 ある日の試合では、試合前に池田重喜寮長兼打撃投手(当時)が投げるボールを黙々と打ち返し、試合後には約2時間近く外野でスローイングとランニングを行った。

 さらに試合後のトレーニングが終わった後、待っていた100人以上のファンに対して、一人ひとり丁寧にサイン。「時間が経っても(ファンが)待ってくれるので、できる時間があれば、ファンサービスをしっかりとやっていきたい」と列がなくなるまで、30分近くペンを走らせたこともあった。

 再昇格を目指して努力を怠ることをしなかった清田は、二軍戦で20試合に出場して、打率.328、5本塁打、14打点と結果を残し、8月19日に再昇格を果たした。

再昇格後に2度、頭部に死球

 再昇格後、初出場となった8月19日の西武戦から25日の日本ハム戦にかけて、6試合連続安打。調子をあげてきた矢先、不運に見舞われる。9月8日の西武戦で郭俊麟から頭部に死球を受けて、登録抹消。再び一軍に戻ってくると、9月21日の楽天戦で美馬学から頭部に死球。同じ月に2度も頭部に死球が当たる事態が起こった。

 それでも、10月4日の楽天戦では、死球を受けた9月21日の試合以来の対戦となった美馬から2打席連続ヒットを記録。伊東勤監督は試合後、「同じ投手から2本ヒットを打てたのは収穫」と話した。

 一夜明け、5日の試合前には、清田がフリー打撃の順番を待っているところに楽天・美馬が挨拶しにやってきた。申し訳なさそうに挨拶に来た美馬に対して、清田は時折、笑みを見せながら話しあっている姿は印象的だった。練習後、清田にどんな話をしていたのか聞いてみると、「(美馬が清田に)投げにくかったと言っていたので、投げにくいわりには、変化球とか投げてきた(笑)」という話をしたという。
 
 また清田は「勝負の世界なので仕方がない。当てたくて当てたわけじゃない。あの時、美馬もすごく調子がよかったので、悔しかったと思う」と美馬をフォローすることも忘れなかった。

 今季は打撃の状態があがらず二軍落ちを経験し、再昇格後も頭部に2度も死球が当たるなど、不本意な1年に終わった。「自分ではこうやれば打てるのにと思いながら打席に入れるんですけど、打席ではできない。練習ではできても、試合になるとまた普通に戻る。色んなことを試しても全然上手くいかず、勉強になった1年でした」。来季は、今年の試行錯誤が無駄ではなかったことを証明できるような活躍に期待したいところだ。

▼ 清田育宏
生年月日:86年2月11日
ポジション:外野手
背番号:1
身長/体重:180センチ/85キロ
投/打:右/右
今季成績:106試 率.225 本 6 点38
通算成績:557試 率.270 本36 点205

(ベースボールキング)


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2015年ドラフト1位組の◯と×。
豊作の中でも目立ったオコエ&平沢。


 ドラフト会議では、将来性豊かな逸材が数多く1位指名される「豊作」が、数年に1度は訪れるものだ。

 古くは、山本浩二、山田久志、東尾修、有藤通世の名球会選手をはじめ、星野仙一、田淵幸一など主力を数多く輩出し「史上最高のドラフト」と呼ばれる1968年組。

 松坂大輔を筆頭に、高卒選手がいの一番で名を挙げられた1998年。

 大卒の和田毅たちが着実な成長を遂げた2002年の「松坂世代」も、いまだその存在は色褪せてはいない。

 田中将大、前田健太、坂本勇人が指名された2006年の「田中世代」も、評価に違わぬ実績を残している。

 2015年のドラフトは、これほどの「豊作」とは呼べないのかもしれない。ただ、彼らのルーキーイヤーの結果に触れれば、将来性を期待せずにはいられない。喩えるならば、谷繁元信、野村謙二郎、川崎憲次郎、今中慎二など、指名当初こそ派手さに欠けていたものの、後に絶対的な存在としてチームを支えた1988年ドラフト世代のような可能性を秘めているような予感が漂う。

 それは、結果が物語っている。

目を引く高卒ルーキーの存在感。

「〇」(8選手)

ロッテ 平沢大河(仙台育英/内野手)……23試合 打率.149 0本塁打 3打点
<寸評>5月14日の楽天戦でプロ初スタメン。8月17日に地元仙台でプロ初安打


西武 多和田真三郎(富士大/投手)……18試合 7勝5敗 防御率4.38
<寸評>9月7日の楽天戦で、1999年松坂以来の球団新人記録に並ぶ15奪三振をマーク

楽天 オコエ瑠偉(関東一/外野手)……51試合 打率.185 1本塁打 6打点
<寸評>球団の高卒新人野手では初の開幕一軍。6月18日のDeNA戦でプロ初本塁打

オリックス 吉田正尚(青山学院大/外野手)……63試合 打率.290 10本塁打 34打点
<寸評>球団では1985年の阪急・熊野以来となる、1年目での2ケタ本塁打を達成した

広島 岡田明丈(大商大/投手)……18試合 4勝3敗1HP 防御率3.02
<寸評>先発、中継ぎとして稼働し、日本シリーズ第4戦でも6回1失点と好投

DeNA 今永昇太(駒沢大/投手)……22試合 8勝9敗 防御率2.93
<寸評>新人左腕では球団新記録の5連勝。6月に二軍落ちもローテーションを支えた

阪神 高山俊(明治大/外野手)……134試合 打率.275 8本塁打 65打点
<寸評>球団新人最多安打記録となる136安打をマーク。新人王に輝いた

中日 小笠原慎之介(東海大相模/投手)……15試合 2勝6敗 防御率3.36
<寸評>5月31日の初登板からローテーションをほぼ守り、9月4日の巨人戦でプロ初勝利

「×」の選手もそれなりに頑張ったが……。

「×」(4選手)

日本ハム 上原健太(明治大/投手)……1試合 0勝0敗 防御率0.00
<寸評>制球難などに苦しみ、二軍でも1勝4敗、防御率5.63と精彩を欠いた

ソフトバンク 高橋純平(県岐阜商/投手)……7試合 2勝1敗 防御率2.22(二軍成績)
<寸評>故障により出遅れたが、フレッシュオールスターで154キロをマーク

巨人 桜井俊貴(立命館大/投手)……1試合 0勝1敗 防御率8.31
<寸評>右ひじ痛の影響で二軍でも1試合の登板と不完全燃焼の1年となった

ヤクルト 原樹理(東洋大/投手)……13試合 2勝8敗 防御率5.91
<寸評>オープン戦で防御率1.80も、シーズンでは右肩痛により7月に離脱した

ドラ1の名に恥じぬ成績を残した「◯」の選手たち。

 例年ならば、「〇」と「×」の比率がほぼ均等になる年が多いものだが、今回に限って言えばほとんどの選手が「〇」である。

 即戦力の大卒ならば、東京六大学リーグの通算安打記録を塗り替えた高山は、阪神でも新人安打記録を更新した。大学ジャパンの4番を担ったオリックスの吉田も、シーズン序盤は腰痛により出遅れたが、戦列に復帰して以降は、規格外のパワーでたちまち中軸を任される打者となった。

 すなわち、彼らは「ドラフト1」に恥じぬパフォーマンスを見せたわけだ。

 とりわけ目立ったのが、高卒ルーキーたちの躍動である。

ルーキーながらプロ意識が高かったオコエと平沢。

 投手であれば、高卒と言ってもドラフト1ならば1年目からチャンスを与えられるケースは珍しくはない。そういった意味では、小笠原は見事にそれをものにした。

 驚かされるのは野手のふたりだ。

 オコエと平沢。

 成績こそ秀でた要素はなかったが、両者ともスタメン出場を果たすなど、来季へ向け大きな手ごたえを掴んだ。彼らに共通するのは、高卒ながら自らの現在地を把握し、プレーしていたことだ。


オコエの目標は「打率2割」だった。

 オコエは1番に抜擢された交流戦頃、周囲の期待が高まるなか、こう目標を述べていた。

「今年は2割を目指します」

 2割――。

 その低い設定の理由を尋ねると、間髪入れずにこう返した。

「だって1年目ですよ、高卒ですよ! レベルが高いプロでそんなに打てないっすよ。本当に経験を積むことが大事なんで。今はそのチャンスをもらっているんで、できるだけ多くを吸収したいです」

 今季、自らで課した数字をクリアすることはできなかった。しかし、打撃フォームの修正など、常に自身を俯瞰し、着実にレベルアップを遂げている。

 平沢にしてもそうだ。

 デビューからしばらく安打が出ず、二軍落ちしようとも、シーズン中は「1日でも早く打てればいいですけど、まずはしっかり準備をしたい」と冷静に自分を見つめていた。

 それ以上に、野球人生初となる連戦を経験していく過程で、体のケアに気を配るなどプロ意識は高い。結果的に、それが1年目からの飛躍へと繋がった。


新人で低調だった選手の多くの原因は「怪我」。

「〇」の選手たちは結果を残した。だからといって「×」の彼らが、くすぶったまま終わるわけではない。

 そのほとんどの場合、パフォーマンス低調の原因に、怪我が挙げられる。名選手ほど故障をしないとはよく言われるが悲観することはない。

 1991年のドラフト時にひじを骨折していながら中日から1位指名を受け、復帰後は中継ぎの柱としてチームを支えた落合英二のように、逆境をバネにした選手は少なくない。

 今季は「〇」の選手が多かったため、「×」との明暗がくっきりと分かれてしまったのかもしれない。

 だが、「史上最高のドラフト」への道は、まだ始まったばかりである。

文=田口元義

(Number)


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西野、内らブルペン陣の不振、故障が急失速に。平沢ら若手台頭もデスパイネの穴が最大の懸念【2016年通信簿】

ペナントレースでは2年連続Aクラス。しかし北海道日本ハムファイターズ、福岡ソフトバンクホークスとの力の差は歴然だった。 CSファーストステージ敗戦後、千葉ロッテマリーンズ・伊東勤監督はこう振り返った。 「レギュラーシーズンの力の差がそのまま出たシリーズだった」と。 その言葉どおり完敗の1年だった。 今季の目標はCS進出枠の3位滑り込みではなく、あくまでリーグ優勝のはずだった。 開幕からエース涌井秀章の登板間隔を何度もずらして、福岡ソフトバンクとの直接対決にぶつけ、前年度王者に向かって行った。 エースの奮闘もあって開幕から選手、首脳陣も高いモチベーションを維持して戦うことに成功。 しかし、オールスター明けの後半戦から上位2チーム(北海道日本ハム、福岡ソフトバンク)とのゲーム差は日を追うごとに開いていくと、集中力を保つ点で難しい戦いを強いられた。年間を戦う戦力が十分でなかったのは結果として証明されただろう。

ブルペン陣に故障者続出で一気に失速

投手 3点

 今年は投手陣の採点が難しい。

 シーズン前半戦、特に開幕直後は他球団も羨むブルペン陣の充実ぶりだった。
西野勇士、内竜也、益田直也、松永昂大、藤岡貴裕、南昌輝の各々が好調で、当時は全員が防御率1点台内で収まり、福岡ソフトバンクと互角の首位争いを演じた。

 しかし、登板過多がたたったか藤岡が6月、内が7月にそれぞれ故障で登録を抹消、西野、松永も不振に陥り、7月後半にファームへ降格した。

 先発陣も3本目の柱として期待された大嶺祐太がシーズンの大半をファームで過ごすことになり1勝どまりで終わった。昨年は貴重な先発左腕として機能した古谷拓哉も0勝、チェン・グァンユウも1勝で終わったのも同時に痛かった。

 そんな中、涌井秀章と共にダブルエースとして引っ張った石川歩の存在はなによりも大きかった。
 過去2年間は2ケタ勝利を達成するも、勝ち数と負け数がほぼ同数だった石川。

 今年は14勝5敗で9つの貯金を作り、自身が掲げた課題をクリア。1シーズンを通して安定したピッチングを披露して最優秀防御率のタイトルを手にした。
 シーズン中盤からは唐川侑己が見事な復活を遂げて両エースに次ぐ活躍をした。防御率も2点台、勝ち数もシーズン半分で6勝と来季に向けて明るい話題となった。

 社会人のJR東日本から入団したルーキーの関谷亮太が5勝、プロ入り3年目の二木康太が7勝を挙げ、来季以降に期待を膨らませた部分もあるが、防御率は共に5点台で課題も残す。以上で平均点の評価とした。


角中首位打者、細谷才能開花も清田とナバーロが誤算

攻撃 2.5点

 前年度の成績が当てにならないプロ野球の難しさである。その代表が2016年のロッテでは清田育宏だった。2015年は打率.317、本塁打15、打点67の成績を収め、侍ジャパンのメンバーにも召集された彼だが、シーズンが始まると途端に大ブレーキ。打率.225、本塁打6、打点38と数字が大きく下回った。

 はっきりした原因も分からず、終盤戦は怪我にも泣かされ、不本意なシーズンを送った彼だが、福岡ソフトバンクとのCSファーストステージでは2本の本塁打を放ち本来の輝きを取り戻した。来季は仕切り直しの1年を期待したい。

 もう一つの誤算だったのは助っ人の一人、ヤマイコ・ナバーロだ。右打者に不利といわれるQVCマリンの風にも負けず、あわや場外弾の当たりを何度か見せたパワーは、今のマリーンズにはない捨て難いものだったが、慣れない環境もあってか精神面で苦しみ、首脳陣ともそりが合わず、シーズン終盤には両者の関係は最悪の状態になっていた。

 打率.217、本塁打10の成績が彼本来のパフォーマンスとは思えないが、残念ながら1年でチームを去ることになった。

 その一方でプロ11年目の細谷圭が覚醒したのは収穫だった。初の100試合超えと100安打超えを達成。印象的な活躍も目立ったためかファン人気が一気に急上昇した。

 そしてもう一人、忘れてはならないのが、首位打者争いを独走状態で駆け抜けた角中勝也の活躍だ。来季から選手会長にも就任。プレッシャーがかかる状況であればあるほど、強い集中力で結果を残した彼のバッティングは、来季以降も見逃せない。

チーム失策数をいかに減らせるか

守備 3点

「昨季までは数字や結果で見えないミスが多かった」と話していた鈴木大地。失策数が16とこれまでと比べ増加したが、それだけ打球判断が向上し、足も使えるようになり、打球付近により入り込めるようになった中で生まれた数字と捉えたい。

 遊撃手の守備率に関しては.978と、1位のソフトバンク・今宮健太(.982)、2位の日本ハム・中島卓也(.979)と比べても遜色ない。松山秀明1軍内野守備走塁コーチの評価も上々だけに着実に前進していると言えるだろう。

 ただし、チーム全体の失策数は上位2球団と比べて多いのが実情である。1、2点の勝負をモノにするのがロッテの目指す野球なら、来季はこの部分をさらに強化したい。

手陣の起用法に課題も。足を使った攻撃を

ベンチワーク 2点

 潤沢とはいえない戦力をやり繰りをして2年連続Aクラス入りを果たした手腕は確かに評価できる。しかし、4月23日のQVCマリン(対オリックス・バファローズ)で8回92球1失点の涌井をマウンドから降ろし、やや疲れが見えていたストッパー・西野勇士への継投にこだわった采配は、終盤戦のブルペン陣の崩壊に何らかの形でつながったのではないかと今となっては思う。

 もちろんこれは結果論であるし、その後、同点に追い付かれた西野を攻める気持ちは、私にも当然、涌井にもない。

 ただし、その一方で「投げられるときは最後まで投げ切りたい」と常日頃から話しているチームの大黒柱のことを考えるとこの日の継投はやはり疑問が残った。

 こうした不可解な継投が、この日だけでなく、シーズンをとおして何度か見られたのも残念だった。今年に関しては投手陣を上手く回せたとは言い難い。課題の多い1年だった。

 また、一発長打が期待できない攻撃力にあって、盗塁数がリーグ5位の77で終わったのは今後の改善材料といえる。優勝した北海道日本ハムが132盗塁、2位の福岡ソフトバンクが107盗塁だからこれらとの差は歴然だ。来季はさらに足を使った攻撃を期待したい。

経験を積んだ平沢。着実に選手層は底上げ

総合 3点

 そうした中、選手の若返りが着実に進んだのはチームにとって好材料といえる。

 おもにファームで経験を積ませながら1軍の舞台を踏んだルーキーの平沢大河は、8月17日にプロ初安打を放つと、シーズントータルで7安打。来季に向けて貴重な財産を手に入れた。

 投手陣では終盤戦でブルペン陣が崩壊する中、南昌輝が57試合に投げて防御率2.74をマーク。来季はセットアッパーとして勝利の方程式に組み込まれることも十分考えられる。

 こうして着々と選手層は底上げが行われており、期待度が高い来季の新人選手も含めると、より高い競争意識もが芽生えるだろう。

 それでも上位球団と明らかな戦力差があるのが現状である。
 退団が決まったアルフレド・デスパイネの穴埋めが、万が一できなかった場合は、今季以上の厳しいシーズンになることは間違いないだろう。

(ベースボールチャンネル)


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サブロー引退、首位打者&最優秀防御率…ロッテの2016年10大ニュース

角中は打撃タイトル2冠、期待のナバーロはお騒がせ助っ人に

 ロッテは2年連続3位でシーズンを終えた。しかし、2位ソフトバンクには12.5ゲーム差を離されるなど、日本ハムとの「2強」には遠く及ばない結果に。昨季はファイナルステージに駒を進めたCSでも、ファーストステージでソフトバンクに屈した。ただ、投打の軸が好成績を収め、タイトルを獲得。期待の大物ルーキーも入団するなど、来季以降への希望も見えたシーズンとなった。そんなロッテの10大ニュースをピックアップし、今季を回顧する。

○角中が首位打者・最多安打の2冠

 独立リーグからのドラフト指名を経て、今やロッテ打線の主軸として押しも押されもせぬ存在となった29歳は、自身初となる全試合出場を達成。シーズンを通じて大崩れしない打撃で、打率.339、178安打はいずれもリーグ首位。2012年以来2度目の首位打者に輝いた。時折見せた「悪球打ち」は卓越したバットコントロールの賜物だ。

○お騒がせ助っ人・ナバーロ

 15年に韓国球界で48本塁打を放ち、デスパイネとの長距離砲コンビとしての活躍を期待されていたナバーロだが、話題をさらったのは開幕前。キャンプ中に拳銃の実弾所持が発覚し、銃刀法違反容疑で逮捕となると、球団から4週間の出場停止処分を受けて、復帰は4月半ばまでずれこんだ。その後は守備での怠慢などムラのあるプレーぶりが目立ち、1年限りで退団となった。

中継ぎの切り札が開幕1軍入り

○石川が最優秀防御率獲得&年俸も大台突破

 1年目から安定感のある投球を続けてきた石川にとってはブレイクスルーの一年となった。5完投(3完封)でチームトップの14勝。防御率2.16は堂々のリーグ1位。大きな飛躍をとげ、シーズン後には大台超えの1億3000万円(5500万円増、金額は推定)で契約を更改した。

○中継ぎの切り札・内が開幕1軍入りで好投

 昨年まで6年連続で手術を受けるなど、潜在能力は高く評価されながら度重なる故障に悩まされてきた内竜也。プロ13年目、30歳にして10年ぶり2度目の開幕1軍入りを果たすと、中継ぎとして自己最多の34試合に登板。2か月の離脱がありながらも、防御率1.39という好成績を残した。来季は抑えの西野勇士が先発に再転向することになっており、万全の状態で守護神争いに加わっていきたい。

○平沢大河入団

 仙台育英時代から、高校生離れした打撃センスで甲子園を沸かし、大きな期待と共にロッテのユニフォームの袖を通した平沢大河。シーズンを通じては23試合出場で打率.149とプロの壁は高かったが、シーズン後に台湾で行われたウインターリーグでは2本塁打を放つなど来季への期待を持たせた。伊東監督は遊撃での起用を基本線としており、キャプテン・鈴木大地を脅かす存在に成長するかが、チームの躍進にも影響を与えそうだ。

○「つなぎの4番」サブローが引退

 2001年以降はロッテ外野陣の中心的存在として、走攻守揃ったプレーで存在感を発揮した大ベテランがついに現役引退。9月25日の引退試合では長年愛された本拠地ファンからの熱い声援を背に、有終の美を飾る鮮やかな二塁打を記録。プロ22年間の現役生活に幕を下ろした。

70歳の打撃投手・池田寮長は退団

○正捕手定着へ、田村の奮闘

 里崎の引退後空席となっていた正捕手争いは、高卒4年目の田村の定着で決着となりそうだ。投手陣からの信頼を勝ち得たリードだけでなく、盗塁阻止率もリーグ3位と及第点。前年から大幅アップとなる打率.256という数字が示すとおり、バットでの貢献も光った一年となった。来季からは里崎の背番号「22」を背負い、さらなる飛躍を目指す。

○和製大砲、大松尚逸が退団へ

 マリンスタジアムで一際大きい声援を浴び、ファンからも愛される存在であった大松。しかし、11年以降は故障が続き、今年は5月にアキレス腱を断裂。無念の戦力外となったが、本人は強い決意のもと現役続行に意欲を見せている。

○デスパイネ退団

 過去2シーズンで42本塁打を放ち、ロッテ打線を牽引してきた「ロッテ愛」溢れるデスパイネも、今季限りでの退団が決定。来季もCS進出を争うライバル、ソフトバンクが獲得に興味を示しており、ダメージは計り知れない。デスパイネ、ナバーロの退団により今季二桁本塁打を記録した選手が皆無となる異常事態であり、新外国人補強の結果が来季へ大きく影響を与えそうだ。

○池田重喜寮長兼打撃投手が退団

 選手・裏方としてロッテ入団から44年、70歳にして打撃投手も務めるなど様々な選手を見守ってきたロッテ浦和寮の池田寮長が今季限りで球団を退団へ。生え抜きの若手選手が少しづつチャンスをものにして1軍に定着してきたロッテの「文化」を語る上で、池田氏の存在は欠かせないものであった。


フルカウント編集部●文 text by Full-Count


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ヤクルト田中雅、BC福井でコーチ 極貧生活も覚悟

<さよならプロ野球:ヤクルト田中雅彦捕手>

 34歳にして、武者修行の旅に出る。前ヤクルト田中雅彦捕手(34)は、来年2月から福井の地に足を踏み入れる。

 BC福井でバッテリーコーチに就任することが決まった。「正直なところ、考えていなかった。でも以前から指導者にはなりたいと思っていた。デスクワークとかよりも体を動かすことの方が向いているなと。嫁さんからも『やりたくないことをやるよりも、やりたいことをやって欲しい。私たちはついて行くだけ』と言ってもらえて」と決断した。

 NPBとは、全く違う舞台に飛び込む。練習環境だけでなく、給料面でも厳しい待遇。独立リーグの選手の場合、月給は15万円程度とも言われる。選手業以外に、アルバイトで生計を立てるケースも珍しくない。コーチとして入団するが、そこまで大差はないという。それでも、迷いはなかった。「僕は仕事をしに行くけど、これは勉強でもあるのでね。ぜいたくなんか言ってられないですよ。極貧生活で頑張るだけ」と家賃5万円以下の単身赴任で、経験値を積む。

 夢がある。「いつか、NPBに指導者として戻ってきたい。そのための修行だと思っている。契約がどうなるか分からないけど、いつまで福井にいるとかは決めていない。自分が一人前の指導者になれるまで、勉強していきます」と強い決意を明かした。

 野球道具以外には、釣りざおを持って行く。魚をさばけるほどの腕前も持ち合わせる。「たまには、海釣りでもしてね。魚を釣って、食料調達しますわ」と冗談っぽく笑った。家族を安心させるため-。1人の野球人として成長するため-。北陸の地で、孤独な闘いが始まる。【ヤクルト担当=栗田尚樹】

(日刊)
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