
『戦争は女の顔をしていない』(スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 岩波現代文庫)
新聞の書評で見て以来、ずっと気になっていて、ようやく手にできた。
ウクライナ侵略が、私に様々な自問自答をさせる。本書を手にしたのも、学ぶこと、知ることが足りなかったと省みたのが一因だ。
ロシアのメンタル(主として、その攻撃性を担保してしまう被害者意識やメシアニズム)について、少しでも理解しようとするなら、ロシアが被った悲劇を知る必要がある。
最適な選択であった。・・・日本で例えるなら、沖縄における日米の凄惨な殺し合い。民間人を巻き込む、救いのない、殺戮の日々。それがソ連の広大な土地で生起したのだ。
読むのがツラくなるほどの内容であった。しかし著者は、読者にそういう体験をさせねばと取材を続けた。
よくぞ、一人の女性が、これだけのものを受け止めたものだと慄然とする。共感ストレスで、聞いているほうもPTSDになりそうではないか・・・
少女らも動員され、あるいは自ら年齢を誤魔化し銃をとって戦わねばならなかった、いわゆる大祖国戦争。その勝利は、彼らのアイデンティティでありながら同時にトラウマとなって、ロシアのメンタリティーに大きな影響を与えている。
ウクライナ侵略で、私たちはロシアの兵隊らを、勝手な先入観によって敵視してしまっていた。しかし本書には、個別の、清純に祖国を思う、いたいけな若者たちが描かれている。色眼鏡は叩き割られた。
新聞の書評で見て以来、ずっと気になっていて、ようやく手にできた。
ウクライナ侵略が、私に様々な自問自答をさせる。本書を手にしたのも、学ぶこと、知ることが足りなかったと省みたのが一因だ。
ロシアのメンタル(主として、その攻撃性を担保してしまう被害者意識やメシアニズム)について、少しでも理解しようとするなら、ロシアが被った悲劇を知る必要がある。
最適な選択であった。・・・日本で例えるなら、沖縄における日米の凄惨な殺し合い。民間人を巻き込む、救いのない、殺戮の日々。それがソ連の広大な土地で生起したのだ。
読むのがツラくなるほどの内容であった。しかし著者は、読者にそういう体験をさせねばと取材を続けた。
よくぞ、一人の女性が、これだけのものを受け止めたものだと慄然とする。共感ストレスで、聞いているほうもPTSDになりそうではないか・・・
少女らも動員され、あるいは自ら年齢を誤魔化し銃をとって戦わねばならなかった、いわゆる大祖国戦争。その勝利は、彼らのアイデンティティでありながら同時にトラウマとなって、ロシアのメンタリティーに大きな影響を与えている。
ウクライナ侵略で、私たちはロシアの兵隊らを、勝手な先入観によって敵視してしまっていた。しかし本書には、個別の、清純に祖国を思う、いたいけな若者たちが描かれている。色眼鏡は叩き割られた。
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